カイジ 「命より重い! 」お金の話

著者 :
  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763132970

作品紹介・あらすじ

お金の本性を知らない、たくさんの"カイジ"へ。この世には、勝つ人だけが知っている残酷なルールがある。なぜ強者は勝ち続け、敗者はいつまでも脱出できないのか。こんな社会を生き抜く、圧倒的勝利の法則を見抜け。

感想・レビュー・書評

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  • 20200505
    カイジから学ぶマネーリテラシーの本。
    著者は大企業を渡り、経済ジャーナリストとして独り立ちできる適応力を身に付けている。
    マネーに関する知識はカイジのストーリーをベースに述べていて、以下基本的な事を初学者でも分かるように解説している。1番大事な点は、何事にもリスクとリターンの比較が重要であり、それをもとに行動を評価すべきである。
    また最後に、労働感について重要なことが述べられる。今後の資産を形成するにあたって完全な方法は無く、自分自身が適応できるような能力を身に付け、自信を持つことが生き抜くために必要なのである。自分が、前職(信託銀行時代)でもやもやしていた感情を言語化して頂いた。不確定な社会において、自分が少しでも自信を持てない働き方なのであれば、変化を取り成長し、生き抜いていける働き方を追求する方向に投資することが重要なのである。

    //MEMO//
    資産運用を始める一歩として、お金の重さをカイジから学ぶ。
    理論ではないが、失敗を多く語るカイジだからこそ、失敗時のメンタルや心構えに対して謹言を語っている可能性がある。そこを学び取りたい。

    限界効用逓減の法則
    複利
    元金均等払/元利金等払
    リボ払い
    連帯保証人
    根保証
    リスクとリターン
    割引現在価値
    サンクコスト
    機会費用
    労働

    変化に適応する
    労働し続けられる自信と能力を養うこと
    迷ったら変化をとる

  •  大人気漫画の主人公「カイジ」の行動を例にとりながら、お金について解説がなされる一冊。いやあ、面白かったし、勉強になったし、そして、怖かったし。

     まず第一に感じたこと。それは「借金って怖い!!利子って怖い!!」ということ。お金を借りて、返すための、知っているようで知らなかった知識がいっぱい書かれていた。

     カイジがこれまで経験してきた、限定じゃんけん勝負、ブレイブ・メン・ロード勝負、地下チンチロ勝負、パチンコ「沼」勝負。
     これらの華々しい(!?)歴史と共につづられるこのマネー解説本の最後に書かれる小暮さんの主張、それは「人を救うのは金ではない。仕事だ」ということ。そうか、なるほど。やはり、人間が社会で人と繋がっていくための楔は仕事なのか。
     そして、もうひとつ。「人生において大切なことは、致命的に負けないこと。そのためには、常に変化に対応できる人間であるべきである」とも書いてあった。なるほどなあ。
     
     私はカイジのことが大好きだけれど、できるだけ借金とは縁遠い人間でいたいと思う。お金のことを詳しく知って、自分で自分を守れるように、かしこくやわらかくありたいと思った。
     ざわ・・・ざわ・・・

  • 本要約チャンネル
    著者は「 今までで一番やさしい経済の教科書」の木暮太一氏
    10年近く経った今でも能力を磨くという考え方は浸透してないように思う
    コロナがあったからこそ響くと思うのだが、行動に結びつかない

    ・貯金より働き続ける能力
    1つの能力でなく、 時代に適応してどんな仕事をしても生きていけるという自信を身に付けること
    スキルや知識より精神面
    変化を怖がらない、慣れておく
    日常から変化をする
    ・ムダ使いは顕示欲による消費
    限界がない顕示欲というものに足を突っ込まない
    ・生活レベルは落とせなくなるから始めから上げない

  • カイジが好きだったからかなり面白かったけど内容がちょっと薄め。

  • このシリーズいいね。

    本書は「お金」に特化して書かれているが、知っているようで知らなかった「お金」の基本がわかりやすく簡潔にまとめられていました。

    「お金」とはなんぞや、「借金」とはなんぞや、
    「投資」とは...

    生きていく為に知っていないといけない内容だね。


    説明
    内容紹介
    本書は、経済ジャーナリストの著者が、シリーズ1900万部を突破した大人気漫画『カイジ』を、「お金の教科書」として読み解いた一冊です。
    著者は、私たちに足りないのはお金を「使う知識」と「守る知識」だと言います。
    本書では、この“使う"と“守る"について、この世の中を生き抜くために重要な、それこそ「命より重い! 」と言えるかもしれないお金の知識を網羅しました。
    1章では、私たちの人生を決めている“収入"について、いくつかの落とし穴を指摘しています。
    多くの人が「給料が足りない」と嘆くのはなぜなのか?
    その説明として経済学的にはよく知られた、私たちの思考のクセについて解説しています。
    2章では、私たちがどうしてお金を守る必要があるのか。
    カイジに登場する巨大企業の罠のように、私たちから“合法的に"お金を奪う社会の仕組みについてお話ししています。
    3章は、大きな変化をむかえている今の日本で、これから最も関心を集めるであろう“投資"について解説しました。
    つまり、お金を“使う"ための知識です。
    「老後の安心のためには1億円が必要」などと言われている超高齢化社会で、退職金を投資につぎ込み、破産する人が後を絶ちません。
    自分の人生を“ギャンブル"にしないため、どういう知識が必要かをお話ししました。
    4章は、正しくお金と付き合うために欠かせない「マネー思考」についてご紹介しています。
    貨幣経済の仕組から逃れられない私たちにとっては、生涯、生活の基準となりうる考え方です。
    そして最後に、経済学的視点で、カイジを救える方法を考えてみました。
    カイジが戦った命がけのギャンブルから、私たちが学べることです。
    お金で苦しんでいる人を本当に救えるものは何か。
    「お金の本性を知らない」すべての人に捧げる1冊です。

    【目次より】
    序章 ようこそ、クズのみなさま
    第1章 給料が少ない……? 現実を見ろ!
    第2章 金は、自分で守らねばならないのだ!
    第3章 知らないやつは勝負の前に負けている!
    第4章 圧倒的勝利を呼ぶ、マネー思考を身につけろ!
    終章 お金に振り回されないために、本当に必要な力
    内容(「BOOK」データベースより)
    お金の本性を知らない、たくさんの“カイジ”へ。この世には、勝つ人だけが知っている残酷なルールがある。なぜ強者は勝ち続け、敗者はいつまでも脱出できないのか。こんな社会を生き抜く、圧倒的勝利の法則を見抜け。
    著者について
    こぐれ・たいち 経済入門書作家、経済ジャーナリスト。『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』(星海社新書)、『今までで一番やさしい経済の教科書』(ダイヤモンド社)、『いまこそアダム・スミスの話をしよう~目指すべき幸福と道徳と経済学』(マトマ出版)など著書多数、累計80万部。慶應義塾大学 経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から難しいことを簡単に説明することに定評があり、大学時代に自主制作した経済学の解説本が学内で爆発的にヒット。現在も経済学部の必読書としてロングセラーに。相手の目線に立った話し方・伝え方が、「実務経験者ならでは」と各方面から高評を博し、現在では、企業・大学・団体向けに多くの講演活動を行っている。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    木暮/太一
    経済入門書作家、経済ジャーナリスト。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から難しいことを簡単に説明することに定評があり、大学時代に自主制作した経済学の解説本が学内で爆発的ヒット。現在も経済学部の必読書としてロングセラーに。相手の目線に立った話し方・伝え方が、「実務経験者ならでは」と各方面から高評を博し、現在では、企業・大学・団体向けに多くの講演活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 漫画のカイジが好きでタイトルに惹かれ読んでみました。
    僕はお金に関するハウツー本とか自己啓発本をよく読みます。そんなにお金が好きという訳でもなく、どうしたらお金から自由になれるか、その答えを無意識に探していたのかもしれません。
    いや、すいません。嘘です。楽してお金が欲しいです。

    わかりやすくていい本だと思いました。
    下記はいいなと思った点。

    ●長い間、日本企業は“必要経費方式+一生涯保証型”で給料を決めていた。しかし、最近は主婦がするパートのような仕事(家賃などの生活費がかからない)をメインとして仕事する人が多くなって来た為(フリーターなど。家賃などは考慮されていない)生活がかなり厳しくなる傾向。また、正社員でも一生涯保証型ではなく期間がある仕事も多く、“必要経費方式+一生涯保証型”の考え方はなくなりつつある。
    ●宝くじの当選者は不幸になる
    満足感はだんだん減っていくため。
    ●借金は元金均等返済と元利均等返済の2種類の返済方法がある。
    利子は単利と複利。リボ払いなどは複利。
    ●連帯保証契約の根保証は危険。
    ●サンクコストと機会費用の考え方←大事
    ●小さい失敗はいくらでも結構。ただ、致命的な失敗は避ける。保険を活用するのは致命的な失敗を避けるのに良い。
    ●月給の高い仕事よりも働きつづける能力を身につけられる仕事に就く。

    で、最後のまとめのページで冒頭の僕の求めていた答え(お金に縛られない生き方)がなんとなく書いていました。
    人が亡くなった時に遺産が3000万くらい残るパターンが多いそうです。子供に遺すというお金でもありまた本人が使いきれなかったお金です。割と充分なお金があったとしても不安は一生消えないということかもしれません。
    そのお金に対する不安を消す方法は、「変化に対応し、どんな社会でも働ける自信があること」のようなことが書いてます。(※専門的な技術を身につけることではない。技術はどんどん進化し、仕事として必要がなくなる可能性がある。)
    これはある意味逆説的なことです。なぜなら多くの人が安定していて給料も良い会社で働きたいと思います。基本的に変化を嫌います。
    自信については、変化が怖くなければ経験さえ積めば勝手についてきそうな気がします。
    僕は堀江もんが好きなんですが、この方なんかはまさにこの「変化に対応し、どんな社会でも働ける自信があること」を地で行っている人だと思います。
    ですんで、僕も頑張ります。

  • ■なぜ人はお金を使いすぎてしまうのか?
     なぜ人は無駄遣いをやめられないのか?など
     それらの解説に腑に落ちるところが多かった。
     (腑に落ちるというか,もともと著者と同意見。)

    ■これからの時代を生きる指針として終章だけ緩くまとめておく。
    「いつまでも働きつづけられる!」という自信をつける。

    将来に不安があるとしたら,それを解消するために必要なのは
    「お金」ではなく「働きつづけられる能力」。

    「働きつづけられる能力」とは,
    「時代に適応してどんな仕事をしてでも生きていけるという自信」。

    「仮に,今の会社がなくなっても,その産業自体がなくなっても
    構わない。自分は何か別のことをして生きていけるから」という
    強い自信を持っている人は,将来に不安を感じません。
    「専門性があって,今はたくさん稼げているけど,将来どうなるか
    わからない」と感じている人より,圧倒的に強いのです。(p233)

    「迷ったら変化をとれ」
    これが,どんな時代になっても対応でき,ずっと働いていくための
    唯一の秘訣です。(p238)

  • ○概要
    カイジを土台に学べるリアルなお金の話。

    ○感想
    面白かった。世の中のお金に関するビジネスがどのような仕組みの上で成り立っているのか、お金に対してどう向き合うべきかを考えさせてくれる本だった。お金に関する知識を増やすことができるし、カイジの漫画のシーンを切り取りながら教えてくれてとても読みやすく、理解しやすい一冊。
    サンクコストと機会費用の考え方はお金を使う際に頭の片隅に置いておきたいと感じた。

    ○メモ
    ・うまい話には裏がある。
    →なぜその人は自分にその話を持ちかけてきたのかを考える。良い儲け話は広めるほど当人は損をするはずなのになぜか?という前提を忘れない。

    ・サンクコスト
    費やしたお金や時間のこと
    →これを気にして合理的な判断ができないことがある。過ぎてしまった過去は無視して、
    『今のベストはどうすることか?』に目を向ける

    ・機会費用
    他のことができなかったために損した費用
    →その時間で他のことをしたらいくら稼げたか?どんな有意義なことができたか?
    (それを踏まえてもやりたいと思うならやるべき!だと感じた)

    ・最強の仕組みにもアキレス腱がある
    →最悪の事態を想定し、そんな事態に直面してもなお負けを防ぐための策が大切 

    ・1円あたりの満足感で考える
    ・買い物は自分の労働との引き換え

  • とても読みやすかったし、カイジの漫画を挟んだり、例に出したり面白かった。

    給料の仕組み
    生活費が少なくて済む職種は給料が少ない
    そもそも本当にお金がないのか?
    ご褒美思考
    将来の見通しは甘くなりがち
    宝くじの当選者はなぜ不幸になるのか
    いい借金はあるのか?
    利子の仕組み
    手数料ビジネス
    クレジットカードが借金の入口
    迷ったら変化をとれ

    この辺は覚えておきたいと思う。
    そして生活水準を上げないように肝に銘じとこうと思う。

    後半はどんどん具体的な話になるかと思いきや、ややふんわりとした内容だった。
    最後の結論は、納得はした。
    どんな状況でも大丈夫だと思える…自己肯定感の話のようだなと思った。

  • <まとめ>
    ★オフェンスを知っていてもディフェンスを知らない日本人
    →多くの日本人が、お金の守り方/お金の使い方に興味を持ってこなかった
    ★必要なのは、稼ぐ/貯める/使う/守るの4つの知識である
    ・消費者金融利用者の4割が
    →「生活費の為」に利用している
    生活費の借金は自己責任である
    はじまりは小さな顕示欲
    ★本当に欲しいもの必要なものを買うのであれば何も問題ないが
    →ご褒美思考でショッピングするときには、もはや「何かを買うこと」が目的になっていることが多々ある。
    ★お金は使えば使うほど1円が「軽く」なる
    →お金を使うたびに「もっと使うこと」が簡単になり、浪費癖が加速していく
    ★生活水準を下げるのはとても難しいこと
    ★クレジットカードが借金の入り口
    →クレカ使いも借金をしていることになる
    ★世の中や私たちの思考は、浪費を加速させるようにできている
    ★保証人にはなるな
    ★契約書が読めない人は独立してはいけない
    ★「うまい話」は経済学的にありえない
    ★マネーリテラシーがないと、人生がギャンブルになる
    ★1人あたりの満足度が高いものを買う
    ★「いつまでも働き続けられる」と言う自信をつける
    ★月給が30,000円安くても、働き続ける能力を身に付けられる仕事に就くべき

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著者プロフィール

1977年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から複雑な物事を言語化し、シンプルに表現することに異常な執着を持ち、大学在学中に『資本論』の解説書を自作し学内で大ヒットさせる。リアルな現場と経済学の両面から、個人が幸せに生きるための働き方を分析し提言している。コミュニケーション、投資、個人ビジネスの立ち上げ手法を構造化・言語化し累計5万人以上に指導。また出版コンテンツへのコンサルティングも行い、延べ1000冊以上プロデュース。著書には、『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』(講談社+α文庫)、『カイジ「勝つべくして勝つ! 」働き方の話』(サンマーク文庫)ほかがある。趣味はハワイ。


「2022年 『その働き方、あと何年できますか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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