本当の勇気は「弱さ」を認めること

  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763133007

感想・レビュー・書評

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  • チェック項目11箇所。欠乏感に対抗できるのは、豊かさではない、むしろ豊かさと欠乏はコインの裏と表だ、「足ることを知らない」欠乏感の対極にあるのは、充足感であり、、「偽りのない心」なのだ、偽りのない心の中心には、ヴァルネラビリティと自己肯定感がある、確実なものがなく、もろさをさらし、感情的リスクを負いながらも、私はこれでよいと思えることである。ヴァルネラビリティとは、「不確実性、リスク、生身をさらすことである」と、私は定義している。人生の大切な感情的側面を取り戻し、情熱と目的意識をふたたび燃え立たせたいのなら、傷つく可能性と向き合い、それにともなう感情を感じられるようになる必要がある。つらい境遇の人に寄り添おうとすることや、責任を引き受けようとすることや、三振の後にバッターボックスに向かうことは弱さの表れではない、そこには真実の響きがあり、勇気を感じさせる、真実や勇気は必ずしも心地よいものではないけれど、弱さとはまったく別物だ。私たちは他人がありのままの真実の姿をさらすことは歓迎するが、自分がそうすることは不安なのだ。信頼は生身をさらすことによって生まれ、時間をかけ、手間をかけ、気にかけ、関わることによって育っていく、信頼は大掛かりなことをやってみせることではなく、ビー玉を1個ずつ貯めていくようなものなのである。私たちは決して自分の力だけでは、生身をさらし勇気をもって歩みだすことはできない、最初の、そして最大の果敢なる挑戦とは、助けを求めることなのかもしれない。勇気ある挑戦をするには、傷つく可能性を受け入れなければならない、だが恥に怯え、人にどう思われるかを気に病んでいては、生身をさらせない。成功するまで何度でもやり直す、熱意ある粘り強い人、革新的で創造的な仕事をする人が、成長する人なのである。女性は、話を聞いてもらえない、認めてもらえないと思ったとき、恥を感じ、批判したり挑発したりする(「どうしていつも、ちゃんとできないの」「ちっとも、わかってくれないんだから」)、一方、男性は無能さを責められたと思うと、恥を感じ、自分の殻にこもるか(すると女性はますますつっついて挑発する)、キレて反撃する。子育てはこの上なく不確実なものなので、確実なものが欲しくなる、だから、ハウツー式の育児法がいかにも魅力的に見えてくるが、それは危険でもある。子どもの自己肯定感をはぐくみたいなら、子どもは家族に所属しており、それには何の条件も必要ないのだということを、しっかりと伝えなくてはならない、私たちは、自分にないものを子どもに与えることはできない。

  • 弱さを受け入れること、恥から回復することと、
    恥を利用すること、恥を利用されて傷つくことはまた別の話しなのだと本書を読んで考えた。

    恥を利用されてコントロールされる環境からは、かかされた恥を受け入れたり、何か自分に原因があるなど考えず逃げて良いと思う。
    それは自分のプライドが高いとか、メンタルが弱いとかではなく、利用した人からただただ傷つけられているから。
    逃げたあとに必要なのは、自分はこれで良いと心から思えること。自己肯定感。

    一方で、自分に起因してかいた恥や弱みは勇気をもって生身をさらして向き合う。本書にある自己不信と自己否定の声であるグレムリンの存在を知っていることは、その時とても助けになると思った。 

  • TEDでのスピーチをきっかけにこの本を読んだ。

    誰かの目を気にしたり、批判非難されるのを恐れて完璧主義になってしまう自分に気が付いた。どんな自分でも受け入れる強さがあれば、自分の弱さと向き合い、受け入れることができるのではないか。批判や非難があった時に、自分自身の価値まで問われるものではなく、その行動に焦点かあったっているということ、人の価値と成果は結びつかないことは自分に対しても他人に接す時も意識したい。

    ・自分の価値を他人の評価にゆだねたとき、恥はあなたの人生をのっとり支配するようになる。

    ・完璧にやり完璧なように見えれば、非難、批判、恥による痛みを最小限に抑え、あるいは回避できるという思い込みなのである。

    ・恥や批判や非難を受けたとき、自分が完璧でなかったせいだと思い、完璧主義の論理に疑問を抱くことなくいっそう完璧を追求するうちに、深みにはまっていく。

    ・豊かなつながりのある人生を送るとは、煎じ詰めると、境界線を引くことだ。どうでもいい他人の関心を得るために駆けずり回る時間とエネルギーを減らし、家族や親しい友人とのつながりを豊かにすることなのである。

  • この本では恥やヴァルネラビリティが重要な概念として紹介されている。
    恥はあまり欧米で詳しく取り上げられるイメージがなかった。また、筆者のヴァルネラビリティの定義、不確実性、リスク、生身をさらすこと、は以外にもタレブの著書『身銭を切れ』にも通じるように感じた。

    偽りのない生き方をしている人の特徴として、以下の3つも紹介されていた。
    ⒈ 自分の本当の気持ちを感じる
    ⒉ 感覚をマヒさせる行動に注意する
    ⒊ つらい感情にともなう不快感を前向きに受け入れる

    また、以下の点は心理的安全性の概念と共通するものがある。
    きついことを話すのに「不快感を覚えなくなる」ことではなく「不快感がふつうのことになる」ことを目指す文化ではフィードバックが盛んになる。もしリーダーが真の意味での学習、批判的思考、変化を望むなら、それにともなう不快感を当たり前のことにしていかなければならない。

    最後にこの言葉がとても響いた。
    希望とは、目標を設定し、目標を追いかける根気と忍耐をもち、自分の能力を信じること。

  • すべてのものにはひびがあり、
    そこから光が差し込んでくる

    という言葉を見つけられただけでとても有意義だった

  • 弱さを認めることは悪いことだと思っていたがそのようなことはなく弱さを認めつつ勇気を出していくことが大切だと思った。
    どんな人にでも勧められる本だった。

  • ヴァルネラビリティ(傷つきやすさ、もろさ)と恥がテーマ。
    観客ではなくプレイヤーとして、生身の自分をさらけ出せるか?
    その勇気の先に豊かなつながりがある。

    恥は言葉にして、共感してもらうとしぼむ。

    不快感をなくすのではなく、不快感がふつうのことになる文化をつくる。

    実践している価値観と抱負の価値観を一致させる。このギャップが大きいと、関わる意欲が失われる。

  • 人が内側に踏み込んでくると不快で怖くて、信頼してる少数にしか心を開けないけれど、もっといろんな人と話せたらなと思って読んだ本。

    自分が抱いている恥(日本語だと劣等感に近いのかな?)の気持ちを分析して、その対処法について紹介してくれる。

    傷つくことは怖いけれど、周りの人を大切にして、勇気をだして言葉にしていけばきっと立ち直れるよと教えてくれた。要するに傷つかない方法はないから、傷つき上手になろってことかな?

    実践するには場面場面でたくさん読み直す必要がありそうだけど、出会えてよかった!

  • 傷付くことに挑戦して、戻ってきて回復できる力が大切であること。

    「昔々ウェルビーイングがありました」の日本のウェルビーイングは行ってまた同じ所に戻ってくる事との主張にピッタリくる内容でした。
    きっとそのような場所の事を心理的安全性を言っていると思った。

  • ネットフリックスで見たドキュメンタリー映画の本バージョン。
    勇気をもらえる内容が詰まっている。
    自分を曝け出すことの大切さを知る。

著者プロフィール

ブレネー・ブラウン
ヒューストン大学ソーシャルワーク大学院研究教授。その画期的な研究は、公共放送サービスPBSと公共ラジオ放送NPRで紹介され、TEDトーク「傷つく心の力」(2010年)で知られる。
『ニューヨーク・タイムズ』紙No.1ベストセラーに輝いた著書多数。
邦訳に、『本当の勇気は「弱さ」を認めること』(サンマーク出版)、『「ネガティブな感情」の魔法: 「悩み」や「不安」を希望に変える10の方法 』(三笠書房)などがある。

「2017年 『立て直す力 RISING STRONG 感情を自覚し、整理し、人生を変える3ステップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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