- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763134196
感想・レビュー・書評
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あるがまま、普段通りに、力の入れるところと抜くところのバランス。目の前のことに、喫茶喫飯。自分らしく。
といった禅の教えをわかりやすく書いた本。
目次
はじめに 本質を究めると力は抜ける
押す力には引く力で対応する「脱力の知恵」
張り詰めているものはゆるめよ、固まっていたら溶かせ
「岩のように堅固で、水のように自在な」ある武人の生涯
力の入れどころと抜きどころを見分け、使い分ける(バランス)
「あるがまま、ふだんどおり」が最良の禅的生き方
第1章「今、このとき」に心を集める
前後を断ち切り、ただ「今」に心を注ぐ
飯を食うときには、飯を食うことに没頭する
人は一瞬ごとに再生、一息ごとに新生できる
いい思いも、悪い思いも後へ残さない
心を磨くのに特別な場所や時間は必要ない
思い立ったら、考えるヒマなく即行動
「はい」と歯切れよく返事をすることが大切
心を内面に向けて「自分」を見つめ直す
揺れ動く心を止めて、足元に目を向ける
目に見えず、形もない「心」を調える掃除の効果
坐禅とは「姿勢を調えることを通じて心を調える」修行
便利が心を置き去りにしていることに気づいているか
第2章 「水のように」自在に生きる
「自分はこういう人間である」と決めつけない
世間のものさしで自分の背丈を測らない
自分という器を一度こなごなに打ち砕いてしまえ
素直、自在に形を変える「水」に生き方を学べ
ときには「流れ」に身をまかせる
ストレスも受け流す「やわらかい心」を養う
「白か黒か」の対立的思考から解き放たれよ
完全を求めて苦しくなるより、心に余白をもとう
ことばで考えるよりも、五感を開いて感じてみる
地獄も極楽も、すべて心がつくり出す
部分に集中しながら、全体も把握できる自在な働き
生きていること、そのすべてが坐禅
第3章 手放せば、満ち足りる生き方
「得る」よりも、「捨てる」ことに真理がある
坐禅とは心の殻をはがして裸の自分に帰ること
「足りない」のではなく、よけいなものが多いのだ
手放すことで得られる心の豊かさに気づけ
人間はしょせんひとり、その孤独が心の栄養になる
ひとりになれ、ひとりになって「個の力」を養え
大いに死んで、大いに生きる覚悟を決める
痛苦から逃げるな、その中に身を投げ入れよ
答えのない問いを考え抜く苦しみも成長の節目
「限界だ」と思う、その先へもう一歩足を踏み出せ
心しだいで苦が楽になり、憎しみも愛に変わる
どんな道を歩いても「自力の灯り」を照らすべし
第4章 日々、平凡をいつくしむ
「ふつう」がいちばんむずかしいー「平常無事」を日々努めよ
平凡に安んじ、幸福のハードルを上げすぎない
当たりまえを積み重ねて、やがて非凡に達する
ふつうの人の心の中に「仏」は住んでいる
「飾らず、隠さず、あるがまま」に生きる
一度は型にはまってみよ、しかるのち型から出よ
「長幼の序」は人間関係の節度として守られるベき
「生き方」をまるごと見せるのが最良の教育
親しい家族のあいだにこそ守るべき礼儀がある
凡俗に生きる喜び、安らぎはどこにあるか
誰もが悲しみを受け入れ、やがて安らぎに達する
死を遠ざけない、死について思いすぎない
人生に意味はなくても価値はある
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今日のなるほど
プール帰りだったこともあり、
水のように自在に生きる。水に生き方を学べ
水のように素直さ、柔軟さを持て。それが、心の自由さや能力の伸長の大きなカギを握っている。
ときには流れに素直に身をまかせる。
本当の強さはやわらかさを含んでいる。