「孤独」は消せる。 私が「分身ロボット」でかなえたいこと

  • サンマーク出版 (2017年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (271ページ) / ISBN・EAN: 9784763135667

感想・レビュー・書評

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  • 作家の山崎ナオコーラさんが新聞の書評でおすすめされていて気になり、手に取った本。

    著者の吉藤健太郎さんは小中学校時代にひきこもりを経験し、孤独を痛いほど味わった。
    その経験を元に、孤独を解消するものがあればと、分身ロボットOriHimeをつくりあげる。
    スマホかパソコンがあれば、家にいても、寝たきりでも学校や職場、旅行などに代わりに行かせて、まるでその場に居るように振る舞えるのだ。

    リアル『ヒノキオ』(多部未華子さんのデビュー作の映画)みたいじゃん、と思った。
    映画をはじめて観たとき、実際にあったらいいなあ、と思ったのだが、まさかもうすでに実用化されているとは、、、素晴らしい。

    吉藤さんはとにかく思ったら吉日、の人。
    一般人なら腰が引けそうなことも、とりあえず飛び込んでみる。社交が上手になりたい、と思って大学の社交ダンス部に入部したと書かれていたのを読んだときには笑った。社交違いだって!結局一年で辞めたそうだが、たぶんそれで培った身体バランスや筋肉の動きなんかも、ロボット制作の糧にされているのだろう。パントマイムもできるそうだし。

    人との出会いを重視し、長期入院中の子供にもALS患者さんにも【外との出会い】を提供してゆく姿に胸が熱くなった。

    エピローグの文章が素敵。

    ……………………………………………
    感謝は集めてしまってはならない。送りすぎてしまってもいけない。何かをしてもらって「ありがとう」と言ったら、次は何かをしてあげて、「ありがとう」と言ってもらえる。つまり‘循環’が人の心を健康にする。

    私がつくりたいのはロボットではない。
    「その人がそこにいる」という価値だ。

    たとえベッドから動けずとも、意識があるかぎり人は‘人の間(ひとのあいだ)’社会の中にある。
    私がつくりたいものは、あらゆる状態でも、人に何かをしてあげられる自由。人から遠慮なく受けとることができる‘普通’を享受できる自由。そこにいてもいいと思えること。普通の、社会への参加である。

    人は誰かに必要とされたい。
    必要としてくれる人がいて、必要とする人がいるかぎり、人は生きていける。
    ……………………………………………

    追記
    Wikipediaによると多部未華子さんのデビュー作は『ヒノキオ』ではありませんでした。Janne Da ArcのPVで女優デビューされたそうです。

    • しずくさん
      情報ありがとう(v^-゚)
      多部ちゃんも好きだし是非ともヒノキオを観たいです。レンタルショップにあったら良いなぁ!
      情報ありがとう(v^-゚)
      多部ちゃんも好きだし是非ともヒノキオを観たいです。レンタルショップにあったら良いなぁ!
      2020/09/22
    • 5552さん
      是非!多部ちゃんが難役を演じてますよ。
      是非!多部ちゃんが難役を演じてますよ。
      2020/09/22
    • しずくさん
      先ほど観終えました! ご紹介、ありがとうございました。
      先ほど観終えました! ご紹介、ありがとうございました。
      2020/10/10
  • 【人間の孤独を解消する】

    分身ロボットは話し相手になってくれるAIではなく、障害があって身体を運ばない人の代わりに目となり方となる、正しく「分身」だ。テクノロジーが健常者と障がい者の垣根を無くしている。

    「人付き合いはストレスとなり厄介な面があるが、人を本当に癒せるのも人である」
    機械相手では不足である。分身ロボットはTV電話と違い、自分の顔や背景となる自室などを見られなくて良いという利点がある。

    「人は人と出会うことで自分や環境を変えていく生き物だ」
    特に自分を変化させ成長させることができる。周りが変わることを期待してばかりの人は苦しい。

    「人や社会から必要とされていて、その期待に答えている実感があるから人にお願いや助けを求められる」
    これ大事!実感を感じてもらえるような支援が大事。もっと大事なのは、必要とされていると感じられるように人と会うこと。

    #分身ロボット
    #ひきこもり
    #孤独

  • 孤独感を消すために、人に必要とされるための努力をすることで自己肯定感・自己効力感を高めてきた著者。今度は身体的なハンデによって生まれる孤独感を分身ロボットによって解消しようとしているという経緯がわかった。働き方改革ってこういうことなんだろうなと思った。

  • 「孤独」は消せる。。吉藤健太朗先生の著書。ロボット研究者である吉藤健太朗先生がご自身の3年以上にもわたる不登校経験から得た考え方や価値観を語った良書です。不登校や引きこもり経験を持つ全ての人や不登校や引きこもりの子供たちと接する機会のある全ての人に読んで欲しい一冊です。吉藤健太朗先生が研究者として活躍されているのはもちろんご本人の才覚や努力によるものでしょうけれど、不登校やひきこもりのご経験が役に立っている部分も大きいのかもしれません。

  • 筆者のロボット開発の武勇伝だけでなく、ロボット開発に至る筆者のマイナス面での人生経験やプロセスが書かれていて親近感を持つことができた。

  • 2017年68冊目。

    この時代に「ロボット」と言えば「AI搭載」がまず思い浮かんでしまうが、オリィ研究所代表の著者が作っているのは「分身ロボット」。
    遠隔で操作をするのは、身体を動かせない傷病者から引きこもりの人まで様々。
    テレビ通話の参加であれば「あの人は病室にいる」という認識だけど、ロボットを介することで周囲の人たちにとっては「今ここにいてくれている」感覚になる。
    実際にそう思えるようなジェスチャーもできるそう。
    視線による操作もあるため、全身が動かないALS患者であっても意思表示ができる。
    「誰もが、誰かの役に立てる」を現実化していく姿勢に大きな価値を感じた。
    AIによって産業価値を生むのではなく、人工操作によって操作者の価値が発揮される。
    これは時代の逆行ではなく、とても尊い価値だと思う。

  • ミッションを軸にした生き方。すごく刺激になる
    「なんだ、こんなもんかと思われることは言うな」とか
    「ここまでやるか、って思わせろ」とか
    「目安としては、周りに呆れられるまで」とか
    ※ 著者の言葉ではないけど

  • ミライの武器の方から読んだが、こちらも大好きな一冊になった。寝たきりになっても社会とこんな関わりが持てるのだ!と未来に勇気をもらえる。

  • 分身ロボットOriHimeを創り出した吉藤オリィさんの自伝的な一冊。
    人生の中で孤独を感じたことのある方々、生きづらいと感じている何かしらで少数派の方々には、多少なりとも心に響くものが感じられると思う。

    人とつながり、自分のやり方でわくわくすることをする。まずは自分にできることで動き始めることが大切。

    本書の内容ではないが最近のニュースで、東京の日本橋にロボットカフェがオープンしてOriHimeと触れられるようなので、行ってみたい。

  • 人々の孤独を解消すべく、人と人とをつなぐ「分身ロボット」を発明した開発者の自伝。幼少期から人とうまく馴染めず変人扱いを受け続けてきた過去から、あえてAIを搭載しないロボットの開発へ至るまでの過程が書かれている。

    好奇心の赴くまま物事を突き詰める天才肌の人でありながらも、試行錯誤で人とのコミュニケーションを学んできたというエピソードは、自虐的で面白おかしく表現されており、ところどころぷっと笑えてしまう。マインドセット的な部分でも得るものが多い本。

  • ALSの勉強をしていた時にこの方を知ったので読んでみた。自伝的な本だった。アイデアの閃きに従い昼夜を問わず動き回るかと思えば、プレゼンの際に準備を徹底的に行う。孤独を消すことをライフワークに据えたのが17歳というから、人生への腹の据え方が違う。

  • とてもよかった。

    吉藤さんの苦しみと向き合い、同じ苦しみを持つ人とそれを分かち合い、苦しみを解消する術を形にしていく。

    新しい時代や価値観をつくるって、こういうことなのだろうなと思った。

    ———-
    「生きるとは人の役に立つこと」

    人に与えられてばかりで、いつもお礼を言う生活。
    自分では何もできないのに、大切な人の手を借りることで、生きることができると思ってしまう苦しみ。返せない恩を受け、借りをつくってしまう苦しさ、他人の顔を観察し、わがままを言って嫌な顔をされたら”何もない自分”がどうやって挽回すればきいのか、どうやって謝ったらいちのか、どうやったら自分を嫌わずにすむのだろうかと悩む。この苦しみは、体験したことのある人にしか理解できない。
    ———

    エピローグのこの文章は、長い間ないことにされてきたであろう闘病中だったり、引きこもったりしていた人たちの声が、言語化されていると感じた。
     

    読後は、分身ロボットのすごさに圧倒されるのだけれど、途中の学生時代の吉藤さんの成長物語としても、おもしろい。

    “ わくわくすることさえできれば、自分も想像できない力を発揮できる。”

    “わくわく感がどこからくるかというと、”未来へのリアクションの想像”だと考えている。
    相手の驚く顔を想像したり、達成感や充実感を感じている自分のリアクションを想像したりすることが、わくわくを構成する。”

    “私は自分一人で勉強するのは向かないが、つくったもので人が喜んでくれるなら、そのために何時間でも飽きずに工作できる性格だったのだ。”

    このあたりは読んでいて、わくわくしないとがんばれないのを、無理やりおさえて仕事をしている自分に気づいて、とてもはっとした。


    そして、転機に何度もでてくる恩師の言葉。

    「やるからには、ここまでやるかと言わせなあかん」

    これから思い出すことになりそう。

  • 吉藤オリィという名前や顔は広告などで目にしたことはあったけど、詳しく知ったのは、先日再放送されたNHKの「逆転人生」という番組でした。番組を見て強く感銘を受け、すぐにこの本を読み始めました。

    決して「3年間の不登校経験を克服して素晴らしい才能を発揮した」ことが立派なのではない。この本のタイトルにもあるように、自らの体験に基づいて、不登校や引きこもり、難病患者、移動が困難な高齢者といった人たちの「孤独を消そう」という熱意で突っ走る姿、そして、それを実現させるための並外れた努力と技術力の高さが感動的なのです。

    世間の同調圧力を意に介さず、自分のスタイルを貫いているところにも、すごく魅力を感じます。

  • 最も重要なポイントは、大怪我をしたり、信用を失ったり、復帰に時間がかかるミスだけは避けることだ。回復不能なミスでなければ、失敗は別に対したことじゃない。/感謝は集めてしまってはならない。送りすぎてしまってもいけない。何かをしてもらって「ありがとう」と言ったら、次は何かをしてあげて「ありがとう」と言ってもらえる、つまり“循環”ご人の心を健康にする。/人は誰かに必要とされたい。必要としてくれる人がいて、必要とする人がいる限り、人は生きていける。

  • 人は人に出会う生き物
    長い引きこもり期間に筆者が自分を救うために考えたノウハウがやがて世界の動けない人々を救って行く
    遠隔操作のorihime を操る人たちをパイロットっていうの素敵
    ありがとうを受け取りすぎると負債になる
    人は誰かの役に立って生きがいを感じられる
    自分でやってみた事が財産

  • p202まで読んだ。
    引きこもり体験をして孤独を知った筆者がオリィと言う研究所をつくり障害者の孤独を解消するORIHIMEと言う分身ロボットを開発したと言う話でした

  • 孤独の解消。
    これこそが私のテーマ。

  • とことんがとことんで、なるほどなと思う。
    そこまでするから、一角の人だよな、と思う。

    だからと言って、この人が特別なんだと思わずに済むのは、とてもとても根本的に人間を見ている様を読み取れるから。
    同じ、人間だなと思うから。

    生き方の本とも読め、ビジネス本とも読め、自己啓発本とも読め、自伝とも読め、子育て本とも読め。

    最終、人ってなんで生きてるんですかね。人って、繋がることで生きられますよね。繋がって、優しくって、人のために生きてるんだよな、人って。って本。



    人の役に立ちたい。

    #孤独は消せる #吉藤健太朗 #吉藤オリィ #読書記録

  • 3.3ロボット開発を通して、人とつながる生き方の記録。求めれば、人生は変わる。そう言う話。

  • NHKの逆転人生で人付き合いがめちゃくちゃ苦手な発明家として紹介されていたのをきっかけに吉藤氏を知った。
    彼は所属というものに囚われない。求めているのは肩書きではなく、明確な自分のビジョンや目的を実現する手助けとなる場所である。
    強い目的意識が有れば頑張り続けられる。そのことを彼から教わった。
    私も大学卒業の肩書きを得るためではなく、大学でのサービスを存分に利用した。

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