- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763136077
作品紹介・あらすじ
愛する人を想う気持ちが生み出した、不器用でやさしい4つの「嘘」。「過去にいられるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ」不思議な喫茶店フニクリフニクラにやってきた、4人の男たち。どうしても過去に戻りたい彼らの口には出せない本当の願いとは…?
感想・レビュー・書評
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このシリーズは大切な人を亡くした人に是非読んで欲しいと思う。するすると読み易く優しいストーリーに癒される。
残された人のその後の生き方が亡くなった人の命の意味をつくる。だから幸せになって良い、それが故人が一番望んでいることだということ。心に刻みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説を読んで泣いたの久しぶりかも。
もうなんだかよくわからんが、一度泣き出したらどこ読んでも泣けてくる。
ルールはとても細かく厳しい。
5つあるルールのうち、席から離れてはいけない。
これってつまり店のルールを知っていればその席に座っている理由が想像ついてしまう。
母親と息子の話はまさにそんなお話だ。
私なら、どうする。。。
最近、喫茶店の本に縁があるなぁ。 -
第1作目「コーヒーが冷めないうちに」の続編。
1作目は余白が多く中身もスカスカしている印象で、続きを読む気にはなりませんでしたが、この続編はある程度それも改善されています。手に取る機会がなければ読まなかっただろうとは思いますが…
主軸は同じ。喫茶店「フニクリフニクラ」を舞台にした4つの短編集です。
舞台が変わらない&主人公は席を移動できないために喫茶店内で話を完結させるので、話が一辺倒になっている印象。
また良くも悪くも分かりやすい文章展開で、中高生の読書感想文用の作品のようでした。 -
シリーズ2作目。
過去に戻りたいと思う人は、何か思い残したことがあるからだと思う。
作品中の人々は、その思い残したことというのが、自分のためではなくて相手のためであるところに、深い優しさを感じた。
4編とも温かくて切なくて、どれも好きだった。 -
シリーズ2作目。前回の話と被るところもあり数を取り巻く事情もいろいろと明らかになる。過去に戻ったからといって過去を変えることが出来ないとういう悲しい現実。それでもみんな過去に戻り何かを得て再び動き出す温かいお話でした。
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「2017年本屋大賞」にノミネートされた『コーヒーが冷めないうちに』シリーズ第2弾。
とある街の喫茶店「フニクリフニクラ」には不思議な都市伝説があった。
その席に座ると望んだとおりの時間に戻れる。
ただし、そこには面倒くさいルールがあった。
1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない。
2.過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない。
3.過去に戻れる席には先客がいる。
その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ。
4.過去に戻っても、席を立って移動することはできない。
5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけ。
ルールはこれだけではないけれど…
『コーヒーが冷めないうちに』の7年後。
「フニクリフニクラ」を訪れたのは4人。
22年前に亡くなった親友に会いに行く男。
母親の葬儀に出られなかった男
結婚できなかった恋人に会いに行く男。
妻にプレゼントをしに行く男。
あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?
今、視聴している韓国ドラマで、40代の夫婦にインタビューする場面がある。
幼なじみである彼らに「30年前の18歳に戻りたいですか?」
夫は「戻りたいとは思わない。今が一番いいから」
妻は「戻りたい。会いたい人がいるから」と。
それは誰かと問われた妻の答え。
「元気だった頃の両親に会いたい」と。
ドラマ内で彼女の両親は健在だけれど、自分が18歳だった頃の両親に会いたいと…
胸に沁みた…
『コーヒーが冷めないうちに』は2018年に有村架純さん主演で映画化されている。
夫は原作を読んで面白かったと、映画も観ている。
『この嘘がばれないうちに』も夫が先に読了。
そして一言。
「本は良かったけど、有村架純の顔がちらついて…」
この気持ち、よくわかる。
私も映画やドラマなどの俳優さんたちが記憶に残っていると
その俳優さんを連想して、本が読みにくくなる。
最近では、『マスカレード・ナイト』のキムタクと長澤まさみさん。
東野圭吾さんの『マスカレード・ホテル』『マスカレード・イブ』を読んだ後
映画『マスカレード・ホテル』を観た。
昨年、映画公開前に『マスカレード・ナイト』を読んだのだが…
新田はキムタク、山岸尚美は長澤まさみさんがちらついてしまって…
映画『マスカレード・ナイト』も観たので…
ますます二人のイメージが定着してしまった。
『ガリレオシリーズ』も同じ。
湯川学は福山雅治さんのイメージが定着してしまった。
ドラマはとても面白く、楽しみに観ていたけれど…
実は、原作者である東野圭吾さんによると
湯川学は佐野史郎さんをイメージしたキャラクターだったそう。
『ガリレオシリーズ』第1作目の『探偵ガリレオ』の文庫本の解説は佐野史郎さんだった。
もし、湯川学を佐野史郎さんが演じていたら…
ちょっと想像してみたが…
だめだ、やっぱり福山雅治さんの顔しか浮かばない…
と、話がずいぶんそれてしまったが
『この嘘がばれないうちに』は、しっとり心に寄り添う良い本だった。
シリーズ第3弾も読んでみよう。 -
悲しいと思われる現実も、心の持ちようでは暖かい気持ちで受け入れることができる、安心感を与えてくれるような作品でした。スローリーダーの私でも一気に読んでしまいました。登場人物がみんな個性的で、みんな素敵♪
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母に会いに行くお話と妻に会いに行くお話は涙なしでは読めなかった。
特に母に会いに行くお話は、子を想う親の愛がとても温かく、自分が今まで母から与えてもらったたくさんの優しさを思い出して涙が止まらなかった。
大切な人を亡くして、後悔したり自分を責めたりする人は多いけれど、亡くなった人は自分を責めてほしいなんて思ってなくて、むしろ幸せになることを願っていると気づき、前を向いて歩き出す登場人物たちの姿がとても印象的だった。
起きた現象に善し悪しはなく、自分がどう意味づけするか。
だから、亡くなった人との思い出を後悔や悲しみで覆うのか、幸せで彩るかは自分次第。
もっと○○しておけばよかったと後悔するくらいなら、あの人のおかげで私は幸せだと言えるように生きていくと決意できる人でありたいと思った。
私はまだ大切な人と死別したことはないけれど、このことは覚えておきたいと思う。
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前作より好きかもしれない。
「親子」が1番好きかな。やっぱり母親と息子の関係ってなんか泣ける。
それに「親友」もかな。これも子供がからんでるし。
幽霊になってしまった要と、幸せになってはいけないと思い続けた数の関係も。
これってまだ続くのかな? -
数ちゃん、幸せになってね。
著者プロフィール
川口俊和の作品





