選んだ道が、一番いい道 いつも小さなすてきは見つかる

  • サンマーク出版 (2019年8月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (206ページ) / ISBN・EAN: 9784763137739

作品紹介・あらすじ

仕事を超えた「清潔な生き方を学んだ」と後輩女性が口をそろえる
65歳定年まで空を飛び続けた「伝説の客室乗務員」が
8000人に伝えていた「心と暮らしの整え方」とは?

「このままでいいの?」「これでよかったのかな?」
そんな迷いの中にあるとき、そっと寄り添ってくれる言葉があります。
ANAで初めて65歳定年まで空を飛び続け、航空業界の「レジェンド」といわれる大宅邦子さん。「仕事の枠を超え、清潔な生き方を学んだ」と同僚や後輩たちが口をそろえる「伝説の客室乗務員」です。

2018年11月のラストフライトを終えた大宅さんを出迎えたのは、100名をゆうに超えた同僚たちの祝福の涙。その様子が航空経済紙の記事になり話題を集めました。
なぜ、それほどまでに多くの同僚たちが集まったか。そこには、大宅さんの45年間にわたるCAとして、ひとりの女性としての生き様へのたくさんの共感がありました。
「機内でこそ、熱くて美味しい日本茶をお出ししましょう」
「通路では、トレイを持ってゆっくり歩いてね」
「欲しいものではなく、必要なものを買いましょうね」
「経験はかさばらない。自分を成長させる時間の使い方をしてね」

国際線ファーストクラスに乗務し、一流のお客様へのおもてなしを提供する一方で、8000人のCAたちに背中で伝えてきた、「地に足をつけ、普段のあたりまえをていねいに、長く続けることの尊さと、そのための小さな工夫」。
「やさしい気持ちになれた」「静かに心に響いてくる」と評判の言葉たちを集めた1冊は、転職、子育て、人間関係の小さな行き違いなど、人生のさまざまな場面で思い出したいフレーズがたくさんです。

感想・レビュー・書評

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  • 情報が怒涛のように飛び交い、誰もが情報の発信者となる毎日で意識高い系が取りざたされ「何者にかならなければならない」という焦りがついてまわりがちな日常。
    人に後れを取ってはいけないとか、何か効率の良い選択があるのではと、常に交感神経を働かせる毎日は疲れてしまう。

    でも「変わらなければ」とか「自分を変えなければ」という強迫観念から解放してくれる1冊だった。
    変わりゆくのが当たり前だから、淡々と粛々と日常を変えないようにバランスを取りながら日常を過ごすと。
    「日常」は実は尊いと失ってから気づくのでは勿体ないから。

    全日空の客室乗務員として初めて雇用延長し現場で現役として65歳まで乗務しつづけた大宅邦子さんの1冊。
    昭和の終わりに国際線立ち上げとして成田のプレハブの職場でご一緒したことを思い出しながら懐かしさいっぱいで読んだ。本当に試行錯誤の全日空の国際線だったから。

    当時の大宅さんの印象はとても穏やかで、客室乗務員にありがちな派手さや多めの承認欲求とは無縁の雰囲気。だからと言って誰かを寄せ付けないとか、恐れ多くという体でもなく。
    この1冊に込められた大宅さんの考え方を読んで初めて当時の印象と繋がる部分が多いなと感じた。

    淡々と粛々と仕事に取組み、目につくばかりではなく私たちの日常を影ながら支えてくれる人たちや縁の下の力持ちの存在への感謝を心がける。
    誰もが受益者感覚や被害者感覚を持ちがちである現代社会において、自分が誰かに向かって開くことで見えてくること、感じられる繋がりは多いと気づかされる。

    さらに人に限らず機内のギャレーやトイレのお手入れについても丁寧に扱い綺麗に保つ心がけは頭が下がる。
    ラストフライトでも何か特別なことではなく、「いつもどおり」を選ばれた大宅さんの粋。

    山あり谷あり色々あって当たり前だからこそ、自分を保つために睡眠や食事を大切にし運動や気分転換の旅行などをご自身で選ばれていた心がけも見習いたいところ。
    何を選び何を手放すかは、ネットで正解を真似するよりも自分で試行錯誤することが大事かもしれない。

    派手なイメージがついて回る日本の客室乗務員職だけれど、淡々と粛々と働き続けた大宅さんの陰にこうした彼女の信念があったことを知ることが出来て良かった。
    成田立ち上げの同僚の方々にも言及され、成田市木の根にあったプレハブ事務所で皆一丸となって頑張った当時を懐かしんだ。

  • 大好きな尊敬するある女性アスリートの方がお勧めされていたので読んでみたが、本当に素敵な本だった。伝説のCAとも言われる大宅邦子さんの、一つのことをずっと続けられる芯の強さと、謙虚で気配りのできる優しさが溢れていて読んでいて清々しい気持ちになれた。出来ることなら一度お会いして、講演などで直接お話を伺ってみたいし、自分も自分が選んだ道を成功にしていきたいと思う。
    全ての言葉が深く胸を動かされるが、あえて印象的な3つの言葉を挙げておきたい。
    ・選ばなかった道は忘れなさい。後ろを振り向いたままで、上手に歩ける人などいないのです。
    ・選んだ道が、一番いい道。自分の道に咲いている花を見逃さずに歩く道のりは、きっと楽しい。
    ・冗談でもいいし、ちょっとした道具でもいい。相手を緊張させない工夫は、大人のたしなみだと感じます。偉い人になるより、やわらかい人になりたいものです。

  • いつも通り普段通り続ける。ちゃんとしようと力まず頑張ろうと無理せず自然な姿勢で自分の選んだ一番いい道を行く。選ばなかった道は忘れよう。新しいことも一日ひとつ試そう。存在を認められると頑張れる。今目の前にある当たり前は誰かが作ってくれたもの、いつか誰かのために自分も新しい当たり前を作ろう。何となくするのではなく意識してものごとを行おう。誰とでもなごやかにスモールトークを。子供でも大人でも相手を丁寧に扱おう。人の素敵を見つけよう、伝えよう。行き違いが起きたら深呼吸、失礼は素直に謝り言うべきことは笑顔で言う、解決策は必ずある。料理より片付け、整理整頓、暮らしの根っこを大切に。相手を肯定し心を温めてからメッセージを。次に使う人のことを考えて気持ちよく過ごす。公共の場を我が家のリビングを思って。今日食べたものが10年後の自分を作る。引き算の身だしなみ、大人になったら必要なものをいいもので少しそろえる。お先にどうぞ、ごゆっくりどうぞと誰かをゆるす。世界は広く、知らないことはまだまだある。辛いことはいっとき、あれもこれも人生を楽しもう。  
    以上、いいなと思った部分のちょっとまとめ。

  • パーサーとは、リーダーのこと
    しかるよりも褒める方が良い。自分が指導する時できてないことばかりだった。誰にでも良いところはあるからそれを見つけて褒めてあげないといけない。自分が教える立場になる時全く褒めてなかったことに気付かされた。申し訳ない気持ち。
    良いところを褒めた上でどうするか考えさせる。

    CAについてというより日々を後悔なく生きるうえでのコツだったり意識することが沢山書かれていた。ホスピタリティ溢れる人だと思った。
    いつも通りやることの大切さを再確認。

  • ANA初の65歳定年まで飛び続けた伝説の客室乗務員と呼ばれる大谷さんの本。CAさんらしい明るい書きぶりの中に、芯の強さが感じられる元気をもらえる本であった。

    選んだ道が1番良い道自分の道に咲いている花を見逃さずに歩く道のりは、きっと楽しい。

    サービスの花の部分に集中できるのは、他のCAがお客様にお水のサービスをし、汚れたトイレをきれいにしてくれているからです。サービスのうちそういった地味な根っこの部分があるから、「端」のようなサービスができる。すべてはチームの協力で成り立っていることを、忘れてはほしくないと考えていました。端のサービスばかりやりたがっていたら、それはいつの日かいいとこ取りをする根っこのないサービスになります。

  • 2021年、1冊目です。

    『選んだ道が一番いい道』大宅邦子(著)サンマーク出版

    ANAのキャビンアテンダントを65歳まで、現役で勤められた方の著作です。
    私は、あと4年少しで、この方と同じ年齢になりますが、
    こんな素晴らし考え方を言葉として表すことは、到底できないなと感じました。
    シンプルで説得力のある文章であるだけでも素晴らしいが、
    CAとしての学びの場から得られた人生における本質的な気づきが、
    連綿と綴られていることに、大きな共感を覚えます。

    読み終わった後に、頭に浮かんだ言葉は、「照一隅者是国士」です。
    「一隅を照らす者、是国士なり」とは、この方の人生そのものを表わす言葉だと思います。
    私は、憧れます。この言葉に。
    自動車会社のマツダ(株)の3代目社長の座右の銘であったとも言われていますが、
    こんな言葉を贈られる人間として、その責務を果たしたいものだと憧れます。

    本の内容は、著者の大宅さんが、仕事を通して得た気づきについて、
    説明をする形式で、40話ほどが載せられています。
    その中で感銘を受けたいくつかのフレーズを紹介したいと思います。

    「毎日という点こそ、ていねいに。線は点でできている」
    この言葉は、長く地道に一つのことを続けることで、紡ぎ出される言葉ですね。
    しかも、それを“ていねい”に行い続けることに意味があるとの気づきです。
    誰でも、毎日を続けることができます。その繰り返される時間に“ていねい”に向き合うことで、
    新鮮さが生れ、自分も少しずつ変わっていけるということでしょうか。
    そして、それを振り返ると、途切れることなく続いている線となっている。
    今からでも、毎日をていねいに、そして大切に生きたと思わせてくれる言葉です。

    一番怖いのは、なんとなく、できていたということ。
    なぜ、できたか。なぜ、できていないのか。そこに「意識」はありますか?
    これは、突き詰めると、「なぜ、そうしたの?」という問いに、いつも答えられることが、
    仕事をする上で、とても大切なことだと言われています。
    仕事をしていたら、結果オーライ!という出来事に出くわすことが時にあります。
    これが、最大の落とし穴だということですね。
    同様なことは、過去の賢人たちも言葉を変えて唱えていたと思います。
    すなわち、これは、意志を持って生きる人間にとって、
    とても大切で普遍的な気づきだということですね。

    選ばなかった道は忘れなさい。後ろを向いたままで、上手に歩ける人など いないのです。
    本当に、心に沁みる言葉ですね。
    後ろを向いていたら上手に歩けないという表現に感銘しました。
    人生の先達だからこそ発することができる言葉であり、
    目の前にある道を前を歩いていことする自分を、
    最大限に認めてくれる言葉でもあると感じました。
    今、前進しようとしているすべての人に贈ることができると思いました。

    紹介した言葉以外にも、たくさんの輝く言葉に出くわします。
    それは、透明な川底を眺めているとき、
    ときどき川底のキラリと光る美しい小石を見つけた時の感覚を思い出させます。
    それは、著者の気づきが、本質的で普遍的なものだからだと思います。

    この本を読むことになった経緯について、最後に触れておきたいと思います。
    年の瀬も近いある日、職場の人から「この本すごくいい本なんです」
    読んでみて欲しいと、紹介して頂いたことが切っ掛けです。
    お薦めの言葉通り、とてもよい本を読ませて頂いたと感謝したいと思います。
    その方には、私が読んだ本を紹介し、読まれることをお薦めすることがありました。
    それは、単にいい本だから読んでみたらということだけではなく、
    この方が、その本を読むことでそこから得られる知見や考え方を、
    ご自身の血肉に変えることができる人だと“感じ”ていたからです。
    今回、この本を含む2冊の本を「読んでみてください」と紹介されたことで、
    私の“感じ”は、”確信”へと変わりました。
    その方の大きな進化を感じる嬉しい出来事となりました。
    そして、ありがとうございました。

    おわり

  • 「そうか」「なるほど」「たしかに」「自分もそうしよう」と思うものがとてもたくさんあった。
    この本に書かれていることは、CAとしても、人としても、参考になる項目が多かった。
    「そうとは限らないでしょ」と言いたくなる項目も少しはあった。自分の若さゆえに受け入れたくない現実や、今の自分の現状に対する不満、もどかしさ、悔しさも影響してるのかもしれない。がしかしそれ以上に、今の自分にとってためになるエッセンスが随所にあった。
    この本は再読する価値がある。持ち歩いてまた定期的に読み返したい。

  • 今まで自分が仕事を長く続けてきた事がないので、この方がすごいと思いつつ、あまり自分投影ができず、わたしにはあまり響かなかったです。

  • 自己啓発本を読むことが多いが、この本は方の力を抜いて読むことができた。
    自分も心掛けたいことがたくさんあった。

  • 2021/1/19-20読了

  • 丁寧に生きて、仕事をしてというのは簡単そうで難しい。退職の際に本当に惜しまれる人になることも。

    「惰性になると、物事はつまらなくなり、ミスが出ます。ミスが出た仕事は、さらに楽しくなくなるでしょう。仕事に限らず、楽しくないことは続かないというわけです」
    「感性は老いない、経験はかさばらない」

  • 日々を前向きに過ごすための心掛けを教えてもらいました。
    現在はSNS等で、他人のポジティブな側面を頻繁に見る機会が多く、自分の道に不安を感じたりすることがあります。
    そのような際に、本書の考え方・心掛けを学び、自分の生き方をみつめ直すきっかけになりました。

  • 仕事を続けるからこそ迷うステージにおいて、背筋が伸びる言葉を温かくかけてもらいました。

    ・別の道に気をとらわれず、選んだ道を楽しむ。
    ・心地よさの起点になれる。
    ・あとに続く人に何を残し、何を譲っていくのか。誰かのことをさりげなく支えられる人でありたい。

  • 其処に留まって「自分が1番」と思った瞬間 心が老ける
    「もっとよくなりたい」と願っていれば若い心で生きられる
    最後の最後でこの言葉に共感いたしました!

  • 30歳で定年といわれるCAの仕事を65歳の最後まで続けた著者のの仕事への想いがあつまった本です。

    何気ないことをさりげなく一生懸命続けていくことの大切さを感じました。

  • この道でよかったのかと悶々としている時に出会い、心が晴れました。

  • ネット記事で紹介され注目!
    転職、子育て、人間関係の小さな行き違いなど人生のさまざまな場面で思い出したいフレーズがたくさんです。

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著者プロフィール

1953年生まれ。ANA初の「65歳定年まで飛び続けた客室乗務員」。1974年に入社後、国際線立ち上げのプロジェクトチームに参加。ANAの成長とともに、おもに国際線ファーストクラスで空の上のおもてなしを提供。滞空時間は3万時間超。ていねいに、手を抜かず、「いつでも指差し確認」の初心を忘れない姿勢で45年間のCA生活を続けてきた。食事や体調管理などの身の回りの整え方、「ほしいものより必要なものを買う」というものとのつきあい方、幼児から年長者まで同じように接する人とのつきあい方など、仕事を超えた清潔な生き方そのものが、ANAの伝説として8000人の後輩CAに慕われている。趣味は美術館めぐり、書道、スキューバダイビング、アイロンがけ。退職後には囲碁も始めた。本書が初めての著書となる。

「2019年 『選んだ道が一番いい道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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