- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763140395
作品紹介・あらすじ
「いつか」なんて待たずに、
すぐ会いに行けばよかった——。
結婚を許してやれなかった父、
バレンタインチョコを渡せなかった女、
離婚した両親に笑顔を見せたい少年、
名前のない子供を抱いた妻……
止まってしまった「今」を
未来へと動かすために過去に戻る、
4人の男女の物語。
とある町の
とある喫茶店の
とある座席には不思議な都市伝説があった
その席に座るとその席に座っている間だけ
望んだ通りの「時間」に移動ができるという
ただし、そこにはめんどくさい……
非常にめんどくさいルールがあった
1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れたことのない者には会うことができない
2.過去に戻ってどんな努力をしても現実は変わらない
3.その席には常に白いワンピースを着た女が座っている
4.その席に座れるのはその女が席を立った時だけ
5.過去に戻っても、席を立って移動はできない
制限時間はカップにコーヒーを注いでから、
そのコーヒーが冷めるまでの間だけ
めんどくさいルールはこれだけではない
それにもかかわらず、今日も都市伝説の噂を聞いた客がこの喫茶店を訪れる
喫茶店の名前は、フニクリフニクラ
この物語は、そんな不思議な喫茶店で起こった心温まる四つの奇跡。
感想・レビュー・書評
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安定した面白さ。どんな話が入っているか予想できるけど、その話に逢いに戻ってくる感じ。
その中でも離婚した両親に会いに行く男の子の話は今までとは少し違っていて新鮮で楽しかった。
生まれるのを楽しみにしていた子供に逢えないことが分かるって、相当辛い。自分なら逢った方がいいのか、逢わなかった方がいいのか、どちらがいいだろう。悩むなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議な喫茶店フニクリフニクラのシリーズ。
めんどくさいルールがあるけれど、それでも過去に戻って伝えたい思い。
今回もあの日に戻って、伝えたい思いを届ける。
第一話「離婚した両親に会いに行く少年の話」
第二話「名前のない子供を抱いた女の話」
第三話「結婚を許してやれなかった父親の話」
第四話「バレンタインチョコを渡せなかった女の話」
子どもは、親のことをよく見ている。
そして、いつも笑っていてほしいと思っている。
確かに笑顔のある家庭がいちばん望ましいと思う。
泣いてしまったことを悔いる少年の優しさに感動。
最悪な結末でもこれからが大切、少年の涙より笑顔の未来を望む。
子どもを見ることができなかったというのはあまりにも辛すぎる。
せめて名前をという願い…
これは何時間でも会えるまで待ちたいという思いが伝わってきた。
妻を思ってコーヒーを飲み干した優しさに感涙。
いくつになっても子どもの幸せを願う親の気持ちはわかる。
真っ直ぐで誠実だからこそ上手くことばにして伝えられない不器用さ。
だからこそ誰よりも気持ちは感じた。
あのときああしていればという思い。
気づかなかった思い。
「楽しいことも、苦しいことも、全部まとめて思い出」
伝えられなかったのは、ずっと一緒にいたかったからなのか、傷つけたくなかったからなのか…
すべて彼女の優しさからなのか。
どれもやさしさにあふれた物語だった。
相手を思いやる心、けっして忘れてはいけないと思った。
いつかではなくて今
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『コーヒーが冷めないうちに』、第5巻…。読むのはどうしようか、ちょっと迷ったけどやっぱ読んじゃおうと図書館予約して比較的すぐに読めました。読みやすく、あっと言う間に読み切れました。
この作品は4部構成で、
第一話 離婚した両親に会いに行く少年の話
第二話 名前のない子供を抱いた女の話
第三話 結婚を許してやれなかった父親の話
第四話 バレンタインチョコを渡せなかった女の話 となっています。
喫茶店「フニクリフニクラ」のとある席に座り、いくつかの条件をクリアし、また守るべきルールに承諾した場合のみ、“コーヒーが冷めないうち”という短い時間ではあるものの、過去でも未来でも望む時間にいける…というベースは同じです。
第一話の、少年はとってもいい子、いい子過ぎて逆に可哀そうになります。第二話の夫の死後生まれた赤ちゃんの名前を決めてほしいと願う女性の話は、うまく行きすぎかな…と、感じるし…。第三話は、父と娘の話…どんな状況下でもやっぱり親は子どもを思うものだなぁ…感じました。第四話が一番良かったかな、今っぽいな、でも過去に戻ったことで思いを伝えることができてよかったです。私的には、このシリーズ、泣けるほどは感動しないんですよねぇ…そして、あとからどんな話だったか?って聞かれたとしても、あれ??となっちゃう…。読んでいる間は、いいんですけどねぇ(^-^;-
なおなおさん、こんにちは!
ありがとうございます。
よかった…私だけじゃなかった…!!
このシリーズ、次こそは…と思い読んでみても...なおなおさん、こんにちは!
ありがとうございます。
よかった…私だけじゃなかった…!!
このシリーズ、次こそは…と思い読んでみても
やっぱり泣けないんです…
いいお話なんですけどねぇ…ちょっと残らなくって((+_+))
もしや、私って冷たいんじゃないかと(-_-;)2023/08/16 -
2023/08/16
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なおなおさん、お疲れ様です!
ううん、私もこのシリーズあわないの、
実感しましたよ(/_;)
共感している読書家さんがほとんどなの...なおなおさん、お疲れ様です!
ううん、私もこのシリーズあわないの、
実感しましたよ(/_;)
共感している読書家さんがほとんどなのにねぇ…
たぶん次は読まない…かな(~_~;)
なおなおさんは、
むしろイサギよいのでOKですよ!2023/08/16
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毎回のことながら大泣きしてしまいました。
過去に戻っても現実は変えられないという切ないルールのもと、それでも時空を超えたいのは後悔してしまったことに折り合いをつけるためなんですね。
どの登場人物もいい人ばかりなので、余計に涙が溢れ出ます。
ただ、1話目の7歳の男の子が現実では考えられないくらいのいい子なこと、2歳になったばかりのミキがよくしゃべれること、など少し違和感はありました。
次作が出たら泣くのがわかっていてもまた予約を入れてしまうんだろうなぁ。 -
『コーヒーが冷めないうちに』、第5弾
年明けから寝る前に涙。どれもたくさんの後悔をかかえて時空を旅する。自己満足ではないかと思うこともあったが(文中でもそんな表現もあった)、それでも時間を超えることを選ぶのであれば、それなりの覚悟が必要だ。会えた人にとってもスッキリする結果になるならよい。
つむぎと彩女の物語、彩女のいさぎよさに天晴。 -
シリーズもの。
相関図とにらめっこしながら、読みました。ただ時系列が私には分からず苦戦しましたが、未来や過去に行く人にはそれぞれの事情があるのだと改めて思いました。
未来や過去に行った後、少しでも生きやすくなるといいな。 -
シリーズ5作目となるが、毎話人の弱さや脆さ、でも根底にあるそれぞれの愛情の深さに目頭が熱くなる。第3話の「結婚を許してやれなかった父親の話」は子を持つ親、特に娘を持つ男親は大なり小なりこんなもんかも知れない。成長する娘にいつの間にか戸惑い、どのように自分の思いを表現し伝えるかに悩むことしばしば(だった…私も)。娘の好きな食べ物さえ分からずに、全てをお見通しかのように言い放つ姿に私もため息が漏れた。
余談だが文中に「こんばんわ」との表記があり違和感を覚え、改めて調べてみたがざっくりと結論をいえば「こんばんは」と表記するのが通常らしいが「こんばんわ」もかつて使われていたとの事。作者の意図があるのかが少し気になるところです。 -
かなりライトな感じの物語で、文書も簡単で何も考えずに1日で読了できる内容。それなりに感動できる短編集であるが、シリーズに慣れてきたのか、本シリーズがハマらなかったのか過去のシリーズほどは感動を覚えなかった。
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『コーヒーが冷めないうちに』シリーズ第5弾。
日本では2018年に有村架純さん主演で映画化されている。
世界34か国で翻訳されており
全世界で320万部のベストセラー。
ハリウッドでの映画化も決定している。
とある街の喫茶店「フニクリフニクラ」には不思議な都市伝説があった。
その席に座ると望んだとおりの時間に戻れる。
ただし、そこには面倒くさいルールがあって…
このシリーズ、私よりも夫の方が気に入っていて
第5弾も夫から私へ。
第5弾では
・離婚した両親に会いに行く少年の話
・名前のない子供を抱いた女の話
・結婚を許してやれなかった父親の話
・バレンタインチョコを渡せなかった女の話
シリーズ5冊のうち☆4をつけた本も、☆3をつけた本もある。
正直、初めて読んだときの感動がちょっと薄れつつあるかも?と思っていたのだが
第5弾は胸をズキューン!と打たれて
途中から涙ぐんでたわ…
大事なことって何だろう…
大切な人との関係って…
拗らせてしまうとどうしようなくなることがあるだろうけど
人生の限られた時間の中で
絡まった糸をほどく努力をしなければ
後悔してもしきれないことがあるよね…
大切な人との大切な時間。
それは何もしなくてもずーっと続くものじゃないんだよ。
そんなメッセージを受け取ったような気がしている。 -
『コーヒーが冷めないうちに』シリーズの最新作。今回は子ども関連が多かったです。
うーん、過去作の方が好きでしたね。私が、パターンに慣れてしまったのかもしれません。
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