空想が実現する時代のビジネス地図

  • サンマーク出版 (2023年6月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (239ページ) / ISBN・EAN: 9784763140609

作品紹介・あらすじ

“今なら”激変する未来に先回りできる!
SFはフィクション(虚構)からファクト(現実)になった。

テクノロジーは日々進化している。
VRやドローンのように、ここ数年で急激に普及したものもあれば、自動運転車やスマートグラスのように実現までの過程が度々話題になるものもある。

メディアでは話題になることは少ないが、SF(サイエンスフィクション)で描かれてきた「夢のようなテクノロジー」がすでに実現されていることをご存じだろうか。

・人に代わって働いてくれる「家事/育児ロボット」
・着るだけで空を飛べる「ジェットスーツ」
・危険から身を守ってくれる「バリア」
・人よりも優れた判断ができると期待される「AI政治家」
・365日24時間健康状態を管理してくれるデバイス
などのテクノロジーがすでに実現している。

さらには、宇宙まで直通で行くエレベーターや海中都市、表情から相手が考えていることを読み取る技術など、人類の暮らしを激変させるテクノロジーが実現しつつあるのだ。

本書では、元JAXAの宇宙ビジネスコンサルタントである著者が、進化するテクノロジーと変わるビジネスの未来を徹底予測。
新しいビジネスを創出するヒントと、最先端技術の動向を見通す1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 今までは夢物語のような、空想だった技術が、すでに現実化されていたり、もう近々に実現されるという話。
    個人的に大好物な話題なのだが、この手の話は意外にも限られた人にしか興味を持たれない。
    なかなか広く理解されないのは、内容が難しいからとか、そういうことではなく、おそらく性質というか、脳の作りというか、その人の特性というものが大きいと思う。
    今現在の時代だって、過去と比較して考えてみれば、相当にSFの世界そのままだと言える。
    もし約100年前の人が現代にタイムトラベルして来たら、理解が追い付かない夢のような世界のはずだ。
    それでは50年前の人だったら理解が出来るのか?
    10年前の人だったら?5年前の人だったら?
    逆にいうと、我々は5年後10年後の世界をどう見ているのか。
    50年後は?100年後は?
    こんなことを言われて戸惑う人が大半だろうと思うが、これをすんなりと受け入れてしまう人が一定数いるのは事実だ。
    SF作家などは当然その部類だし、科学者も含まれるだろうと思う。
    「創造力」とか「空想力」とか、そういう単純な話だけでもない。
    当然、要素としては必要な能力だが、それだけではない根本的な何か。
    運動が得意な人がそもそも持っている運動神経のような、音楽が得意な人が元々持っている絶対音感のような。
    何となくその能力を言語化するのは難しいのだが、絶対音感に倣って「絶対時感」としてみたらどうだろうか。
    タイムマシンが実現していないにも関わらず、この能力を持つ人は、脳内で「時間の感覚」=「時感」を認知することが出来る。
    「今から100年後の世界」と言った時に、その世界をすぐに想像できる能力というべきか。
    当然「今から100年前の世界」と言っても、それが想像できる。
    過去は歴史として存在している訳なので、答えはあるのだが、この時感能力を持つ人の解像度は違う。
    歴史上の人物が起こした事件があったとしても、それをテスト勉強のように暗記するだけではない。
    客観的で詳細な史実があったとしても、それを知識として記憶することではない。
    もし自分がその時代に居て、その事件を目の前で見ていたらどうなるだろうか?
    もしくは、自分も当事者でそれを起こしていたらどうなっているだろうか?
    その時に、周囲はどういう反応をして、どういう気持ちになるのだろうか?
    こんな形で、自分事として瞬時に想像が及ぶということなのだ。
    これは「メタ認知」の能力とも近いと思う。
    当然「メタ認知」は、今現在の自分を客観的に見られるか、ということだが、この「時感」に関しては、さらに「自分事」という主観も視点も重要となる。
    一見相反する能力を瞬時に使い分けて、時間の感覚をチューニングする。
    もし縦横無尽に時間軸が行き交っても、そこに合わせていけるということだ。
    脳内の空想の世界の中だけで、これが出来るのだから、他人から見たら相当変人に見えるだろう。
    妄想癖の危ない人のようにも見えるが、実はこれからの時代は大事な感覚なのではないかと思うのだ。
    ある意味で、環境に順応出来る能力と言えると思う。
    今の時代で信じられないのだが、結構若い人でも、PCを使いこなせない人や、スマホを使いこなせない人が一定数いる。
    これは単純に「出来る」「出来ない」で分けることではなく、間にグラデーションがあるということだ。
    自分では操作が出来ているつもりでも、他人と比較したら出来てない。
    実は「中の下」だったなんてこともあるのだ。
    未来と過去を想像する時間間隔についても、同じようにグラデーションになっているはずだ。
    自分では出来ているつもりでも、案外出来ていないかもしれない。
    なかなか比較するのは難しいが、本書の内容を読んでみて、未来を想像できるかできないかが大きな分かれ目のような気がする。
    個人的には「宇宙エレベーター」が実現したら本当に乗ってみたいものだ。
    空飛ぶジェットスーツについては、あまり試したいと思わない。
    医療の進化はこれから加速するだろうと思う。
    本当にナノカプセルで身体の中をスキャンして、病気の個所を自動的に治してくれたらスゴイことだと思う。
    人類の寿命は益々延びるだろうが、一体何歳まで生きられるのだろうか。
    実際に医学的な形でほぼ不老不死のような超長寿が実現したとしても、金を稼ぎ続けて生活を続けるのは無理な気がする。
    とんでもなくお金を持っていれば生きていられるかもしれないが、現実的には多少長生きになったとしても、生活するお金が続かなくて死ぬことになるのだろう。
    そう考えると、長生きも良いことばかりではないと言える。
    激変していく世界の中で、私たちは今後どうやって生きていくのか。
    やはりそんな未来を想像をしてしまうのだ。
    5年後、10年後、そして20〜30年後。
    現在私は50代であるが、おそらくまだまだ生きていけるだろう。
    健康で楽しく、ワクワクする未来を生きていきたいものである。
    (2024/5/14火)

  • いやあ新時代はエキサイティング。

    以下、エピローグの「空想が実現する時代についていくための思考法」抜粋

    ①最新の情報に触れる
    ・情報は5W1Hで興味を持ったの理由を噛み砕く。
    ②未来思考を持つ
    ・情報から「気になる」ように訓練する。
    ・情報から世界がどう変わるか予想する。
    ③変化に対応できる思考を持つ
    ④戦略思考を持つ
    ・単純作業はAIが行う時代では、仕事をどう組み立てるかが大事になる。

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著者プロフィール

東北大学大学院工学研究科 量子エネルギー工学専攻 博士課程修了、工学博士。
宇宙航空研究開発機構JAXAに入社。当時、日本最先端の技術と性能を持つ人工衛星の開発プロジェクトチームへ配属され、人工衛星の設計フェーズ、打ち上げ、運用までを2機経験した。
その後、日本総合研究所へ入社。宇宙ビジネスのコンサルティングに従事し、政府事業や民間企業を支援したのち独立。
NHK、ABEMA Prime、毎日放送「せやねん! 」などのテレビに宇宙ビジネスの専門家として出演。
著書に『宇宙ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)、『ビジネスモデルの未来予報図51』(CCCメディアハウス)などがある。

「2023年 『そろそろタイムマシンで未来へ行けますか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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