幼稚園では遅すぎる: 人生は三歳までにつくられる! (サンマーク文庫 G- 35)

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  • サンマーク出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763180810

作品紹介・あらすじ

研究を進めれば進めるほど、私たちがこれまで抱いていた幼児に対する考え方がいかに誤っていたかを思い知らされました。私たちは、幼児のことはなんでも知っていると思い込んでいますが、その実、ほんとうの幼児の姿をほとんど知らないのです。そのため、幼児に対する教育も、脳細胞ができあがってしまう三歳以後になってはじめて、何を教えるべきかで大騒ぎを始めるのです。

感想・レビュー・書評

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  • 読むのが遅すぎた。
    「育児中絶」とはえげつない言葉だが、当を得ている。

  • 音楽も本も英会話もまだ早いではなく、興味を持ったものは与える、実験データをもとに書かれているから、古くてもうなずけるところもある。
    子育てはおなかにいる時から。
    もっと豊かな音楽など聞かせればいいのかとも思うが、
    いい耳を作るためには、小さいうちは電子音は避けたほうがいいともいうし、何もどう選択するのか迷う
    でも音痴の母親の子は音痴というのは分かる。
    終始鈴木メソッドが登場してくるが、やっぱりそれができる人とできない人とでは違ってくるのだろうなぁ。
    母親の自信のなさが子どもをダメにするというのにどっきっとしたが、なかなか自信を持って子育てするのは難しいなぁ。
    画用紙の大きさ、規格サイズにこだわって描かなくてもいいのではというのが面白かった。今度巨大な画用紙で色々やってみよう。

  • 本書は鈴木鎮一という方の教育メソッドにかなり影響を受けている本という印象。より深堀するには鈴木先生の本を読むのもよいかもしれない。

    以下備忘録

    脳の配線は3歳までに決まる
    脳細胞はひとつひとつがバラバラでは何の働きもしない。各細胞間を結ぶ橋のような突起が増えて絡み合って初めて外から入ってくる情報の処理ができる。
    それが急速に進むのが三才まで。四歳以降は脳の別の部分の配線がなされる。(前頭葉)
    コンピューターで例えれば三歳前はハードウェアに相当する部分で、三歳以後はソフトウェアつまり、機械の使い方を教える部分になる。

    上記理論の基、具体的に何をすればよいかを分かりやすく記載している。

    ・いろんなものを幼児期からつめこみすぎということはない。脳はあらゆるものを海綿のように吸収する。
     私たちは与えすぎより与えなさすぎに気を付けなければいけない。
     幼児教育は英才教育ではない。

    ・特に幼児期に取得したいもの外国語
     外国語
     絶対音感
     運動神経
     感覚的センス

    幼児心理学の山下俊郎博士によると怒りの誘因は6つある
    1健康状態がわるい
    2疲れ、空腹、体の調子が悪い
    3不快な事、恐ろしいこと、刺激にあったあと
    4十分に動きまわらないでエネルギーが余っている時
    5自分の欲求を通す為癇癪をわざと起こす
    6怒りっぽい親から怒りの手本を示されたとき

    叱るよりもほめる方が効果的。
     叱る方が強い威力を発揮する。幼児は抵抗し身構える異常な才能を発達させてしまう。
     ほめる方が費用対効果が高い
     幼児は叱られたことや不快感を【悪い】と判断する
     幼児が善としているのは「おもしろかった」「愉快だった」という快感をもったこと、それが段階を得て褒められること=善だと思うようになる。
     叱られるのも不快だから悪いという意識をもつ

    繰り返しは進んでする
     繰り返しはハードウェアに正しい配線をする重要な意味をもっている。

    創造性をはぐぐむには
     出発点は幼児期の主観的な感動、感受性にある
     非現実的な空想も創造力の発達の出発点

    幼児には技術や理論ではなく勘をみにつけさせよ

    仕事が大変といってもこの世界であかちゃんを育てるより大事な事はない

  • 読んだのは ごま書房 の1994年版。

    『保育園義務教育化』の直後にコレ読むとキツいわー。
    全部「お母さん」に押し付けようとしている感がすごい。
    (要所要所ではお父さんの育児参加の必要性にも触れているが、お母さんに対する期待がすごい。)
    (この時代のソニーの社員の奥さん=専業主婦であることが前提か?)
    現在進行形子育て真っ最中&子供の教育にお悩み中のお母さんがコレ読んだらノイローゼになりそう。

    「子供の将来ために何が良いのか」という点においては、この時代に大会社の社長やるようなオジサンがこんな良いこと言ってたんだ~へぇ~と感心する箇所も多い。
    バイオリンの鈴木メソッドにほれ込んでいるらしく、関連する記述が多い。(庶民には真似できない。)
    エッセンスだけ拾い上げて参考にすればよい。

  • 七田と同様のことを言っている

  • 脳細胞は3歳までに70、80%が出来上がる。重量も生後6カ月で二倍、3年で大人の80%にまでふえてしまう。3歳までは前頭葉の後ろ側のハードの部分が、4歳以降に前頭葉=ソフトの部分が発達する/3歳まではしつけは”厳しく”、3歳からは次第に子供の意志を尊重していく/フォードの実験:遺伝よりも生後の教育や育った環境で能力は変わる。1920、印カルカッタ、オオカミ少女アマラとカマラの話(結局2人は1年後と9年後に死去)

    カール・フリードリヒ・ガウス:独の数学者、天文学者、物理学者。19世紀最大の数学者。数学の各分野、さらには電磁気など物理学にも、彼の名が付いた法則、手法等が数多く存在する。8歳の時に等差級数の和の公式を発見した。また、3歳になるかならないかの頃、レンガ職人の父が職人達に支払う給料の計算をしていた時、彼は父親の計算が間違っていることを傍から指摘した/バイオリン教室にめちゃくちゃな弾き方をする子供が入って来てそれを「よく弾いた」と褒めた後、「ここは先生はこうできるが、あなたはできるかな?」→「できる!

  • 幼児教育について知りたくて読書。

    今3歳未満の子どもを持つ知人、友人に読ませたい内容。原書は1971年ということであるが現在読んでも遜色ない。

    幼児教育も重要であるが家庭環境や父親の育児参加も重要であることことが感じられる。そして、親も子どもと一緒に成長すること。子どもから学ばせてもらうという謙虚さと素直さが必要だと思う。

    エリート教育推奨ではないが、画一教育、全員進級だと能力を持てもてます現状があるので、能力がある子をもっと伸ばせる教育が今の日本には必要だと思う。

    読書時間:約35分

    本書はバンコクのブックオブワールドで購入しました。

  • 40年以上前の本なのに、現代でも十分通用する。
    少し、子どもとの接し方を変えてみようと思う。

    子どもが1歳のいま、この本に出会えて良かった!

  • ちょっと古い内容だけど、全体的に共感・納得しました。子育て本の古典として読んでおいて損はないかと思います。

  • ソニー創業者の井深氏が教育研究にも力を入れていた、ということを先日読んだ本で知りました。それで実際の
    著書を読んでみたくて手に取ったのですが、これがなかなかためになる話ばかりで。どの話もとてもわかりやす
    かったです。<BR><BR>
    『三つ子の魂百まで』という言葉は嘘じゃないと思うんですよね。<BR>
    子供も居ない私が言うのもおかしいのですが、小さい子の吸収能力はものすごく高いのではないかと最近特に思います。<BR>
    私自身はあまり音楽が得意ではないのですが、よく『お父さんが音痴なのでこの子も…』なんて、能力は遺伝
    だと話をよく聞きます。確かに我が家も家系的に音楽の才能はあまりありません。ですが、良い音楽を聴く機会に
    恵まれればそんなこともなく、たとえ家族が音楽をやらずともカバーできるんですね。(何でも、子供はシンフォニーの
    パート毎の音を聞き分ける能力を持ち合わせているそうです。)言葉を覚えること、運動能力を身につけること、
    語学力等等早ければ早いほどぐんぐん吸い取っていく力がどの子にもあるということでした。<BR>
    面白いな、と思ったのは『ムチはムチとわからないうちに使え』という話。子供が反抗する前にこそ厳しく、というのが
    井深氏の意見でした。うーん、実際そう上手くはいかないだろうなとは思うものの、子供の力というものは興味深いです。
    <BR><BR>
    ゆとり教育、がさけばれて久しいですが、勿体無いですよね、力が有り余っていそうで。逆に高校・大学となって
    詰め込まれても遅いなぁ…と、身を持って経験中の私には、可能性を寄り多く秘めたこともたちが羨ましいです。
    <BR><BR>
    (20031月30日)

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著者プロフィール

1908年4月生まれ。1933年、早稲田大学理工学部卒。写真化学研究所、日本光音株式会社、日本測定器株式会社を経て、1945年10月、東京通信研究所設立。1946年5月、東京通信研究所を改組し、東京通信工業株式会社(現ソニー株式会社)を設立、代表取締役専務就任。代表取締役社長、会長などを歴任。1992年11月、文化勲章。1997年12月19日逝去。勲一等旭日桐花大綬章。

「2012年 『井深大 自由闊達にして愉快なる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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