病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-

著者 :
  • サンマーク出版
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感想 : 167
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643870466

感想・レビュー・書評

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  •  おもしろくて仕方ない。ひっかかるところに印をつけるため付箋を片手に読んだのだが、ものすごいいきおいで減っていくのにびっくり。

    1.筋肉のフシギ
     たとえば、アメリカの高タンパク・高脂肪の食事を批判して(これじたいは批判されてもしょんないことと思うが)続く文章で、
    > たしかに、肉を食べなければ筋肉が育たないというのは、真っ赤
    >なウソです。これは自然界を見ればわかります。
    > 肉食動物の代表ライオンは、とても強いため、さぞかし立派な筋
    >肉をもっているのだろうと思いがちですが、実際には馬や鹿のよう
    >な草食動物のほうが、はるかに発達した筋肉を持っています。その
    >証拠に、ライオンや虎は、獲物を捕らえるとき長々と追いかけたり
    >はしません。彼らが得意とするのは、瞬発力を生かしたスピード勝
    >負です。これは持久力では、筋肉の発達した草食動物にかなわない
    >ことを彼ら自身が知っているからです。
     あのー。速筋繊維とか、遅筋繊維とかいうのは、医学の授業では習いませんか。人間で比べたら、「マラソン選手のほうが、100m走選手より、はるかに筋肉が発達している」と言っているのだけど、これ。

    2.日本人が太れない原因
     日本人がいくら太っても小錦にはなれない……ということの原因として、
    > 日本人があそこまで太れないのは、そこまでいく前に胃を悪くして
    >食べられなくなってしまうからです。
     つまり、この人の理論によると、外人力士に負けまいと体を大きくしようと「喰うのも仕事」とがんばっているお相撲サンはみんな胃を悪くしているということになりますね。
     体に脂肪をため込んでおける能力について、平均的な日本人が平均的なアメリカ人に劣るのはたしかだが、それが「胃を悪くする」ことが原因だというのは……。胃腸の丈夫さよりインスリンの分泌能力とかのほうがはるかに大きいと思うけどね。

    3.サプリメントと胃薬の違い
    > 日本人は胃の調子が悪いとすぐに胃薬を服用しますが、アメリカ人は胃薬
    >をあまり飲みません。彼らが飲むのはサプリメントの消化酵素です。
    「吾輩は猫である」にも登場する由緒正しき胃薬の成分「タカヂアスターゼ」(新三共胃腸薬の主成分)は1894年に高峰譲吉によって発見されたものですが、これはまぎれもなくでんぷんを分解する「消化酵素」ですがなにか。
     胃薬には制酸剤もあれば消化促進作用があるものもある。この箇所は胃薬=「制酸作用があるもの」だけという勘違いに導くように書かれていて、あきらかにフェアでない。

     いやまぁ最初の50ページもいかないうちにこの調子で。その後も、まぁ似たようなモノです。もちろん、著者は医師であるから、上記のようなツッコミは承知のうえで書かれているんだろう。この本は、重箱の隅つつきを楽しむ本ではなく、「そうそう、そのとおり! まえからそう思っていたんです!」という人が読むべきなんだろう。この本の示すとおりの生活を送れば、ある人はほんとに「病気にならない」かもしれない。でも、それはこの本のリクツが正しいことを示しているとは限らない、と思う。

     なによりフシギなのは、こんな本が100万部も売れたことだよなぁ……。
     うーん、『国家の品格』とだいぶ読者がかぶりそうな気がするなぁ……。

  • ある医者の考察という名の妄想でしかなかった。
    なぜなら科学的根拠がないからだ。
    科学的根拠というものは、思い込みを排除し、被験者の数を多くすることで、正確性を上げ、客観的に原因と結果にどんな関係があるか検証したものである。
    しかしこの本ではそういうことは一切行われていない。
    医者が自分の患者を多く見てきた結果からの考察であり、科学的に正しいことを織り交ぜているので、一瞬確からしく思えてしまう。けれど、医者の経験とは、思い込みが先にあって患者への質問やその回答を都合よく解釈している可能性がある。その思い込みを排除する客観的な検証が皆無なのだ。
    この本の主張のどこまでは科学的に正しくて、どこまでが証明されていないか、丹念に検証しないと使えないとい。ただの読者がそこまですることは大変だ。自分はしたくないので、他の科学的根拠がある本を読む。
    考察は大事だ。けれど実験し検証されなければ意味がない。

  • 意見としては面白いが、論証力に欠ける。

  • たばこ・酒は、やめ。コーヒーも牛乳もやめ。野菜

  • 以前、ベストセラーになっていたので読んでみました。内容は、常識を覆すもの(薬は悪、乳製品は悪、等)で、衝撃的な内容でしたが、真実の程については、かなり「どうなの???」と感じました。
    「ガン再発率0%」って、ところからして怪しい…。
    ああ、サンマーク出版なのね。やっぱり…。

著者プロフィール

1935年福岡県出身。1960年順天堂大学医学部卒業後、1963年に渡米。1968年に「新谷式」と呼ばれる大腸内視鏡の挿入技術を考案し、世界で初めて開腹手術をすることなく内視鏡による大腸ポリープ切除に成功。その技術によりガン発症リスクを大きく減少させ、医学界に大きく貢献する。日米で35万例以上の胃腸内視鏡検査と10万例以上のポリープ除去手術を行ったこの分野の世界的権威。著書にミリオンセラーになった『病気にならない生き方』シリーズ(サンマーク出版)、『胃腸は語る』(弘文堂)、監修に『免疫力が上がる!「腸」健康法』(三笠書房)など多数ある。

「2015年 『認知症がイヤなら「腸」を鍛えなさい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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