問題は、解いてはいけない。

  • サンマーク出版 (2007年2月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (181ページ) / ISBN・EAN: 9784763197337

感想・レビュー・書評

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  • 私たちが学ぶとき、それは単なる知識や技術の蓄積ではなく、思考を通じて考え方、学び方そのものを育てる行為です。
    「なぜ?」という自分の「?」から始まり、みずからに問いを投げ、向き合えること。
    この自問自答こそが、思考力、想像力、判断力、そして自分だけの答えを生み出します。

    ときに迷いや困難に直面し、「できない→悔しい→人を育てる」経験を経て、私たちは根気強く考える姿勢を手に入れます。
    そのプロセスには、ふくらみや拡散があり、自前の思考力や着眼力、論理構築能力、表現力が磨かれていくのです。
    自分の中の子どもを忘れず、「プロセス」を楽しむことで、楽しんで学ぶという原点に立ち返ることができます。

    考える力と学ぶ力を高めるには、自分で調べる、人に聞く、そして社会問題のような大きな問いにも柔軟度高く向き合うことが必要です。
    この姿勢は知力と私力のバランスを生み、やがてよい仕事や流動的な環境でも通用する運用力につながります。
    自分からアプローチし、自分で決められる、自分で管理できる力は、どう学ぶか、どう生きるかという生きる力の土台になります。

    また、学びのなかで得たコツは3つの軸(知識・技術・運用力)を支え、学習が一歩成長へとつながります。
    収集と管理、統括(リーダー)の力を使えば、集団を後押しし、意欲を刺激する環境づくりも可能になります。

    学びとは、線を引きながら、過去を振り返り、今を説明し、未来へつながること。
    充実感があり、継続できるものです。
    そして、バツから何を汲み取るかを知ることが、欠点や思考の偏りを受け入れ、やさしさと共感力を育てる糧となります。

    私たちは、約束ごとを知り、その枠内で解く力をつけ、やがてはその枠を破ることで、独自性といういい発想を手に入れる。
    これはまさに、枠を作っては壊すという冒険でもあり、寄り道の中にこそ豊かさがあり、美術や感性から得る学びもまた、「私」を失わない感性となって現れます。

    最後に――「学び」を続けるとは、学力だけでなく、意欲や動機付けを持ち、深く学ぶ姿勢そのものです。
    明示できる自分の成長こそ、自分のコツを得ることにつながり、それが自分で向き合う「学ぶ態度」へと進化していくのです。

  • 日能研はいい塾なんだろうなあと思うし、著者はいい人なんだろうなあと思う。
    でもなんか、根本的にずれている感じがするんだよなあ。なんだろうなあ。

    「学力」以外も大切だというのはそのとおりなんだけど、その手段になんか違和感あるのかなあ。
    あとはまあ、「評価」をどうすんだってことかな。すごい恣意的な評価になりそうな気がする。

    うーんなんだろうなあこの違和感。もやもやが残る読後。

  • 中学受験の塾、日能研の代表である高木幹夫氏の教育論です。

    書いてある内容は、当たり障りなく真っ当なことが書かれていると思いますが、要するに日能研のコマーシャル本だと感じました。
    日能研ではこんな子供になるように教育しますよ・・・
    入ってください。
    という内容です。

    途中、日能研の組織は逆ピラミッドでお客様第一主義と書かれている文があって、思わず笑ってしまいました。
    本文では、塾生はパートナーと注釈されていましたが・・・

    日能研に興味のある方には参考になるかもしれません。

  • 問題を解かずにどう解決するのか?


    ここでいう解くとは、ただハウツーに当てはめて解答するという意味
    ではなく、そもそも自ら問い自体を考え、独自の解答法を編み出す
    それには効率性よりプロセスを大事にする

  • 子供を日能研に入れたくなったが、説明に説得力があるところと無いところがあるような気がした。

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著者プロフィール

1954年、横浜市生まれ。小学生のための学習塾「日能研」代表。子どもの進学後の成長を考え、「課題を見つけ、解決する力」を伸ばす学びを目指す。2005年より「親業訓練協会」会長として親と子、教師と生徒等の人間関係を作るコミュニュケーション方法の普及に力を入れる。またNPO法人「体験学習研究会」を通じて学校における「体験学習」の効果的な活用への働きかけに努めている。

「2014年 『「学び家」で行こう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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