- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763199928
作品紹介・あらすじ
人生には「壁」がつきもの。でも、越えられない「壁」はきっとない。2010年春スペースシャトル「ディスカバリー号」で宇宙へ、妻であり母である女性宇宙飛行士初の著書。
感想・レビュー・書評
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こちらは山崎直子さん自身による手記です。彼女の本沸かした性格からくるのかどうか走りませんが、夫の山崎大地さんと同じことを書いていても、どこか楽観的なものがうかがえます。
この夫婦の本は同じ時期に読んでおりましたが、男と女の感じるところの違い、そして、大地さんと直子さんの考え方の違いが浮き彫りになって面白かったです。で、こっちは宇宙飛行士の山崎直子さんが書いた自伝的な手記になります。初めに読んでいて思ったのは
『宇宙飛行士って大変だよなぁ。訓練でさえ過酷を極めるのにその上家族を持って』
ということでした。事実、宇宙飛行士の離婚率は非常に多いそうで、彼女の職場の人間の大半が離婚を経験したことがあるのだそうです。実際にもこの山崎夫婦にも離婚の危機が何回も訪れます。特に彼女と大地さんが離婚を調停をしているときは自身のことながら持ち前の
「何とかなるさ!」
が出ていて、複雑な気持ちになったことは否めませんでした。そして、旦那様の山崎大地さんが老親の介護や仕事ができない焦燥や娘の世話やもろもろのストレスを鬼気迫るように書いていたのとは対照的に本人の人がらなのか実際にかかわっていないからなのか僕には判断がつきませんがとっても、ほんわかとした文体で彼女から観た事実がつづられていました。
山崎大地さんの本と2冊同時に読んで対比すると面白いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宇宙ってステキ!単純にそう思えた。
とにかく勇気がでる。
こんな人に近づきたい。 -
山崎直子さんのこれまでの人生において感じたこと(楽しかったこと、つらかったことなど)が良く分かった。
そして、夫婦でいること、子どもを生んで育てること、さらに、仕事をするということ、それら全てにおいて何が大切なのか、どうすればいいのか、悩み苦しみながら、今までやってきた山崎さん家族の姿に感動。
相手に言葉をかけることも大切だけど、してくれたことに感謝し、行動するということに重きをおいて生活することの大切さを知った。
さらに、「変えられないものを受け入れ、変えられるものを変えていく」という詩の話はとても印象的。 -
旦那さんは夢をあきらめて奥さんの宇宙飛行士をサポートしてくれているけど、複雑な思いで応援してくれているって前に直子さんがつらそうにいってたのを覚えていた。
そして最近偶然、宇宙飛行士を辞め離婚もしていたと知り、なんだかショック…。
気にはなっていたが読んでいなかったので、やっと読んでみた。先入観があるからか、全体に薄く漂う哀しさに目を伏せてしまう。 -
一歩踏み出せば
景色が変わる
私の座右の銘となりました。 -
後になって聞いたことですが、過去の宇宙飛行士の選抜で、『あなたは桃太郎と浦島太郎のどちらが好きですか?』という質問が出たことがあるそうです。
この問題を出題した精神医学の先生の話によると、長い目で見て宇宙飛行士に向いているのは『浦島太郎』を選んだ人なのだそう。
桃太郎は、『鬼の征伐』という目標に向かってしっかり突き進み非常に合理的。一方、浦島太郎は竜宮城でたっぷり楽しむ。しかも『決して開けてはいけない』と言われた玉手箱のおみやげをもらってくる。開けてはいけないものをもらってきてしまう楽観性、さらにはそれを開けてしまう、子どもみたいな無邪気さがある。つまり浦島太郎というのは、何が起きるか予測できない状況でもそれを楽しめる人ということ。宇宙飛行士にはそういう部分が必要なのだ、といいます。」 -
昔ドキュメンタリーを見て、彼女は優秀であるのに家族関係に苦労をしていると捉えていましたが、極々普通の人で、誰もが悩むような悩みを抱えていたのをああいう風に描かれてしまったのだな、とわかりました。
そして本の中で自称していたとおり、いい意味で鈍感な人なんだと思います。故にその気はなくとも人を傷つけてしまうこともあるでしょうね。 -
請求記号・289.1/Ya
資料ID・310005439 -
3冊目の山崎直子さん本。今までの2冊はスーパーウーマンと思って読んでいたけれど、本著はもっと普通の理系の一女性として読めた。自分の心境の変化もあると思う。
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宇宙飛行士 山崎直子さんの手記。
人生には「壁」がつきもの。でも、越えられない「壁」は無い。
かっこいいなぁ!!
同じ女性、妻、母として尊敬します。
宇宙飛行士の訓練は想像を超える程過酷なのにそこを楽しんだり、何とかなるさ!という気持ちで臨む姿勢は素敵です。 -
宇宙飛行士になるまで、たくさんの苦労や困難があったようなのに、元々の明るさからきているのか、とても楽しく読めた。
なんとかなるさ、そう思って悲観的にならないように自分も頑張らないと! -
印象に残った文。
「何が後々自分の役に立つか、また何が夢の実現につながっていくのかは本当にわからない」
計算しての行動だけでなく、「おもしろいから」で始めてもいいじゃん! -
宇宙飛行士になることが如何に狭い道で家族を犠牲にしてしまうのか!著者は夫、小さい娘に対する感謝を度々述べていますが、管制官になるという夢を捨てて主夫に徹したという夫の苦しみは想像を絶しますね。そのため米国への入国ビザもままならないところから、グリーンカードを取得し、家族3人で米国へ移ることが出来たことは素晴らしいことです。鬱病になった夫との離婚危機を乗り越えたと著者は書いていますが、その際にラインホルド・ニーバーの「祈り」の言葉に支えられたということは感動的でした。本のタイトルとは全く異なり、この方の人生観を知ることが出来た本でした。
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宇宙兄弟の副読本として読み始めた。
向井千秋さんは日本人女性として初の宇宙飛行士で、
山崎直子さんは美人で初などと能天気にも思っていたが、
直子さんが宇宙へ行く直前にでた本とは思えないレベルで、
文の端々にプライベートのダーク面がにじみ出ている。
直子さんはリスクに対する恐怖心が薄いというか、怖がらず進んでしまう鈍感力を持っている。
しかしながら能力と努力のレベルが高すぎて、すべて実現してきた直子さん。
それは宇宙飛行士の訓練を受けるようになってからも変わらないのだが、
訓練中にプロポーズを受けて結婚した夫がこれについていけておらず、
子育てと介護のために夫が会社を辞めたり、夫婦の危機をむかえたり、
なぜかリスクのあるボートハウスへ住むなど変な方向へ行ってしまっている。
夫婦ともにやりたいことがあって時間が足りないのだから、
相当な範囲をお金で解決するしかないだろうに、
わざわざ自分たちの時間をさいて対応しようとして、
しなくていい苦労をわざわざしている。
どの不幸も鈍感力から判断したことが源となっているので、
読んでいてはらはらする。
文中でイイことを言っているところが、あからさまに太字になっていてイラっとする。
サンマーク出版… -
「宇宙兄弟」から宇宙飛行士に興味が沸いて。
山崎さんとは同年代だけど、こんなすごい人生を送る人もいるんだな・・・と、負け犬気分に。
でもアメリカで母子家庭生活していたとことか、夫婦喧嘩のこととか読むと、親近感を持てたり。そして尊敬。宇宙へ行ったあとのエッセイも是非読みたい。 -
目次:何とかなるさ!-「まえがき」にかえて、星の夜空-素朴な「好き」という気持ちを大事にする、宇宙は「ふるさと」のようなところ-目の前にあることを一生懸命やる、雑草のなかに咲く花-がんばることは楽しいこと、両親のこと―両親がくれた「安心感」という贈り物、…他
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凄い人…。
ものすごくプラス思考だけれど、ものすごく自分本位な人という感想をもちました。 -
三葛館一般 914.6||YA
女性宇宙飛行士の山崎直子氏のエッセイ。
家庭と仕事の両立はどんな職業でも大変ですが、特殊な宇宙飛行士という仕事は周りのサポート、特にパートナーの理解が不可欠なのだと感じました。
私たちには想像しがたい女性宇宙飛行士の生活や出産、子育ての悩みや葛藤など興味深い内容です。
和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=62305 -
ママさん宇宙飛行士と騒がれた山崎直子さんの本。夢を追ってそれを確実にかたちにする人って,どこか楽観的で,合理的で賢い選択を要所要所でしているなって思う。挫折と書いていても本当の挫折を感じさせない。しかしご主人の山崎大地さんの本を読むと,宇宙飛行士の夫としての葛藤とか,理想と現実のギャップや葛藤,どす黒い!?感情・本音満載でとても対照的。あわせて読むと味わい深い。
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副題に、人生には壁がつきもの、でも乗り越えられない壁はきっとない。とある通り彼女の人生には困難が次々と立ちはだかります。
子供を育てながらアメリカでのハードな訓練の日々、離婚の危機、シャトルの爆発事故のよる打ち上げ延期の先の見えない日々。
宇宙飛行士になれるような人は、とても優秀で何の苦労もなく夢を叶えたのかと思いきや、そんな想像は粉々に打ち砕かれました。
夢や理想が大きいぶん、立ちはだかる壁も大きい。しかし彼女は、現状を打開する道があるはずだと信じ、諦めず努力し続ける。
この本を読んだとき、自分の抱えている苦労が色あせて見えたのを覚えています。 -
宇宙飛行士 山崎直子さんの手記。
宇宙飛行士というと一見華やかな職業に思えるが、その裏側では大変な苦労や困難があることが理解できた。
そんな苦労や困難の中でも、旦那さんや娘さんを大切に思い日々精進されている姿には感動した。
☆「人生には自分が思い描いていた未来とは違う、しかし自分の力だけではどうにもならない、ということがあると思うのです。そんなとき、私はいつも「何とかなるさ!」と言って、自分を励ましてきました。それは、あきらめることではありません。開き直ることでもありません。その状況を冷静に受け入れ、きっとどこかに「道」はある、と信じること。そして、いまの自分にできることを精一杯やることなのです。
私もこんな家族思いで、どんな困難にもめげない素敵な女性になりたいと思った。 -
山崎直子さんの子供のころから、宇宙飛行士ミッション達成までの
道のりがわかりやすかった。彼女の前向きの姿勢や両親や家族の協力が、成功への1歩1歩になったようだ。遺書も2通目を書かれたというが、宇宙飛行士を支える数えきれない人々の情熱、宇宙飛行士の覚悟を感じることができた。 -
こんなにタフで素敵な女の人に憧れる!
でも同じくらい旦那サマも素敵! -
宇宙飛行士という華々しい職業の裏側では、大変な苦労があることがわかる。
家族を持った上での宇宙へいくという決断は、男性でも立ちはだかる壁は大きいのだろうが、女性で、しかも小さな子どもを置いて、長い期間家を空けることの苦労は想像を遥かに超えるものがあるに違いない。
実際、旦那さんのメンタルでの病気や、離婚の危機など涙を流したことも少なくないそうだ。
そんな時でも、「何とかなるさ!」という強い気持ちを持ち、乗り越えた山崎直子さんの素晴らしさや、支えてくれた家族の温かさが胸を打つ。 -
副題「ママは宇宙に行ってきます」でミッション前に出版~星が見るのが好きな自衛官の娘は九州で1970年に九州で生まれ,北海道でも生活し,大半を松戸で過ごし,高校は県立高校を考えていたが,お茶大付属を選び,東大理一に入学し,ロボット工学を学び,大学院からメリーランド大学留学で研究し,現JAXAに入社した。1998年,宇宙飛行士選抜に二度目のチャレンジをして合格。機械工学が好きでアメリカ研修中に現夫と親しくなり,入籍,訓練予定を考えながら,娘を妊娠・出産。その後,コロンビア号の事故で予定が大幅に遅れ,スペースシャトルとソユーズに関する訓練を終えた11年後にアトランティス号でISSへの物資輸送・返送を担当することになった。アメリカやロシアでの訓練中は夫が父子家庭となり,義父母の介護をしながら,必死で妻である私を支えてくれたが,夫が退職して娘を連れてヒューストンにやってきた。アメリカで準外交官の家族として生活することは夫にストレスを与え,夫は宇宙関連での起業を目指すために帰国。母子家庭の生活はスタッフに支えられ,長い訓練では夫が渡米して家族の絆を維持してくれた。離婚の危機も乗り切り,家族として思い出を作り,ミッションに備えている。ミッションは映画の様に裏で支える多くの人間によって成り立つわけで,飛行士は画面に登場する出演者のようなもの~眠れない夜に読み,楽天的な性格でも落ち込みそうになるシチュエーションでも踏ん張った女性は流石だなぁと感心させられた。28・9で飛行士として選抜され,3~4年の訓練で6~7年後に飛ぶかなぁと想定していたのに,事故で11年も待たされるとは・・・私なら辞退してしまうかも知れない。諦めない人だから選ばれたんだろうが大したものです。亭主も偉いね
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素敵な人だと思った。
彼女の宇宙へのゆるぎない熱い思いと家族の大切さが伝わってくる。
そして好きなことをひたすら続けていくということは本当に大事なことなんだと思った
家族に関して書かれている部分は、涙が出そうになった。
両親のこと、旦那さんのこと、子供のこと
毎日丁寧に精一杯生きるってとても大事だなあと思った。 -
宇宙飛行士:山崎直子さんの本。
JAXAの職員となってから宇宙飛行士として宇宙へ行くまでの困難な道のりが描かれています。
宇宙飛行士となってから、宇宙へいくまで
なんと11年もかかったそうです。
いつ宇宙へいけるかわからない、ゴールが見えない環境であったとしても努力と続ける姿勢に感動しました。
また働く母親としての体験もとても興味深く読むことができました。
【抜粋】
(宇宙飛行士候補になってから、11年後に初任務となる)
三、四年後には念願の宇宙へ行ける。
最初の頃はその思いを心の拠り所にして日々訓練を続けていました。
しかし、(もうすぐゴールだ)と思っていた四年がたっても、さらに五年たっても宇宙へ行ける見込みは立ちませんでした。
でも明日にはもしかしたら、その見込みが立つかもしれない。突然ゴールがみえるかもしれない。
もしそうであるなら、今日を全力で走らなければならない。
つまり、ゴールがどこにあるかわからない状態で、常に全力疾走しなければならないのです。
たとえ何年後かわからなくても、宇宙に行くチャンスを与えられていることは、とても素晴らしいことです。
それでも、長い(レース)の途中では、ときに不安がよぎる。いったいいつまで走り続ければいいのだろう。
ひょっとしたら、私は永遠にゴールにたとりつけないのではないか。
こんなふうに思うとき、力強い支えとなってくれたのが、幼い頃に見上げた北海道の夜空であり、プラネタリウムの天井に広がる(星空)、そして宇宙戦艦ヤマトで描かれていた宇宙空間でした。
星を見る会に向かう途中に抱いていたワクワク感。
月のクレーターがハッキリ見えたときの感動。
星の世界の神々たちが繰り広げるドラマに感じたドキドキ感。
あのころ、私は本当に宇宙が大好きだった。
そしていまもやっぱり、私は宇宙が大好きだな。
そんな大好きな宇宙に関われる仕事ができていることに感謝しよう。
そう思うと、再び走り続ける力がわいてくるのです。
宇宙をめざして、また明日も全力で走ろう、と。
だから私は思うのです。
夢や目標をかなえるためには、その夢や目標に対する素朴な好きという気持ちを大切に持ち続けることが大事なのだと。
(宇宙飛行士候補となったものの、訓練が受けられない日が続き)
だれかが故意に、訓練に待ったをかけたわけではありません。
かといって自分の努力でなんとかなるものでもありません。
どうしようもない。ただ待つしかない。
そのとき私は思いました。
だったら仕方がない、いまできることを一生懸命やろう、と。
(子育て)
娘とふたりきりの生活で、一分一秒の貴重さを知りました。
また、自分のためだけに使える時間はごく限られていました。
やりたいことはその時間にしかできません。
ですから、その分、集中力がついてきました。
時間の使い方もぐっと効率的になったと思うのです。 -
僕は宇宙飛行士ほどハードな仕事をしていませんが,それでも仕事でいっぱいいっぱいなので,結婚はしない方が良いと思ってます。ましてや,宇宙飛行士なら離婚が多いというのも当然でしょう。職場や家族や友人たちのサポートに恵まれて,山崎さんの家庭はなんとか危機を乗り越えたようですが,僕は多分どちらの立場でも無理だと思います。仕事と家庭どちらも取ることは,自分にはできそうにないなと思いました。
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宇宙飛行士になるまでの御苦労を淡々と語られてます。きっと凄く大変だったんだろうな。でも、やっぱり何事も楽しく前向きに!生きることで、道が開けるんだな、と勇気づけられました。
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星の王子さま サン テグジュペリ
ことばじゃなくて、してくれたことであの花をみるべきであった 言葉でなく行動をみる
たぶん、人の本当の気持というのは、言葉より行動に現れるものなのでしょう。家族というのは、互いに気をゆるしがち。よって、ときにはひどい言葉をぶつけ合ってしまう。
でも、言葉に真の気持ちはない。行動にこそある。
だから言葉でなく、行動をみようとおもうのです。
ものごとはね、心で見なくては良く見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない