好きなことに、バカになる

著者 :
  • サンマーク出版
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本棚登録 : 54
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763199959

作品紹介・あらすじ

「論文の引用件数」世界一の学者が編み出したものごとの本質をつかむ思考法と、世界的発見の舞台裏。

感想・レビュー・書評

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  • すきな事に一生懸命になれ

    研究には革新的、改善的の2パターン

    諦めないを貫く

    ものづくりという言葉はキライ。虐げられてる気がする

    就活より研究やれ

  • 最近の学生は元気がない!
    この本からチャレンジ精神を学んでほしい。

    【熊本大学】ペンネーム:アニヤ

  • 材料屋さん?の細野秀雄さんの本。
    節々に名言が散りばめられていて、アカデミック出身として深くうなずける部分が多い。

    著者の信条で
    ”All or something”
    失敗しても必ず何かが残る、ならば挑戦する意味はある、
    という考えがとても気に入った。

    また静摩擦係数>動摩擦係数であり、
    動くまでのそのときが一番力を必要とするが、
    むしろ動き出せば摩擦は減る、
    そして動いているからこそ失敗に対する修正をすることができるなど、
    アナロジーを用いた説明にはとても納得した。

  • 材料科学というマイナーな学問分野で「好きなこと」を続けてきた結果として世界的な成果を上げるに至ったという著者・細野秀雄教授が、自身の体験に基づいて「好きなことにバカになる」ことの素晴らしさを説いている本。
    自伝に近い内容で著者の研究者としての体験談が大部分を占めるが、その体験談がなかなかに面白い。
    科学についての専門的な説明も、素人にも理解できるよう噛み砕かれていて単純に読み物としても楽しめる。
    論旨も実体験に基づいているので説得力があり、学びの多い一冊。

    ・「失敗」と「行動」の関係は、「摩擦」と「運動」の関係に似ている。動いている限り摩擦という失敗は必ず発生するが、失敗を恐れていては一歩も動き出せない。また、摩擦力は動いている時より止まっている時のほうが大きい。最初の一歩を踏み出すことが最も難しいが、実はその場にとどまっていることこそが最大の失敗である。

    ・想定・計画できる結果など大した結果ではない。結果よりもプロセスを思い描き、行動せよ。その先にこそ、想定し得ない大きな結果が待っている。「何をしよう、ではなく、何が出来るだろう」

    ・世の中には、ひとつことに打ち込むタイプとジャンルを変えていくタイプが存在し、どちらも等しく価値がある。世論は後者を低く評価しがちだが、大事なのは、その果てに結果を残すかどうか。

    ・「議論」はケンカになるぐらい侃々諤々とすべき。徹底的に議論しつくした実感があれば、最終的に自分と反対の意見が採択されても納得できる。

    ・大きな成功は「偶然」が引き金になることが多い。しかし、「偶然」を成功の引き金に出来るかどうかは事前の努力次第。そうでなければ、その「幸福な偶然」がランダムに発生していない現実を説明できない。実体験として、「幸福な偶然」はある人・組織に偏る傾向がある。

    ・公害は科学の進歩が生んだ弊害ではなく、科学の進歩が足りないことによる失敗である。ここで必要なのは科学を害悪視することではなく、科学をより前進させて公害のないレベルに達しめること。

    ・例えば、仮に江戸時代の生活に戻ることが出来れば、電気もガスもなく二酸化炭素はほとんど排出されないし畑に撒く肥料も人糞のリサイクルなので確かにエコロジカルであろう。しかし一方で今よりはるかに不衛生で伝染病も蔓延していたし貧困や飢えもあった。そんな時代に戻ることなどどう考えても非現実的である。

  • NHKなどで彼を初めて知り、始めは好きなことだけただ淡々とやっている本物の専門バカなのではないかと思った。

    しかしこの本を読んで、彼が真摯に研究に取り組み、そして科学の発展につなげようとする姿勢を感じたので、
    同じく科学に携わっている者として学習、共感できた。

    何より、彼がモットーとする、
    all or something
    という、研究結果から何かを発見して次につなげようとする「姿勢」に、
    研究成果を上げるためには、チャンスを逃さないゆみない努力と、蓋を開けてみると何が出てくるかわからない材料科学の分野で特に必要とされるであろう洞察力が必要なのだと感じた。

    また、科学技術が分野毎にもっと深く掘り下げられて洗練されれば、科学は発展して行き、社会で解決が叫ばれている問題によりクリティカルなアプローチができるはずだとしている。環境問題などで科学発展の功罪も叫ばれている中、敢えて科学の側から真っ向に対策を考えていく気概に、非常に興味を持った。

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著者プロフィール

東京工業大学教授

「2011年 『私と世界、世界の私』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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