- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784763405111
感想・レビュー・書評
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阪神大震災(1995年)からかなりの年月が過ぎましたが、出身地であったことや両親が住んでいたこともあり、いまだに印象に残っています。被害者の確定情報が11年以上経過した2006年に出された(p6)のは驚きでした。筆者の結論は、「被害は平等に訪れるわけではない、格差社会や貧困という社会問題に関連する」とのことでした。
以下は気になったポイントです。
・地震に関する予知(1983年)が公にならなかったのは、当時、神戸空港建設計画が進んでいたためか(p22)
・1994年12月頃から神戸では、たびたび地震があり、壁にひび割れが起きていた(p23)
・建築基準法の基準(耐力壁量の最低基準)は、消防法と異なって、改訂されても既存建物に適用されない(p45)
・神戸市内の火葬場は、4箇所53炉(甲南、有馬、鴨越、西神)である(p85)
・阪神大震災の死者数が増えた(1995年5月23日発表と比較して)のは、関連死も認められることになったからである(p96)
・全壊・半壊数は、どこも似た数字であるが、死亡率では生活保護需給世帯が一般世帯に比べて5倍も高い(p113)
・神戸市垂水区と明石市を中心に、中国からの帰国者が住んでいる(p118)
・関東大震災で被害が大きかった東京都と横浜市に共通しているのは、埋立地という地質的には軟弱な地盤であったということ(p159)
・厚生労働省の「ホームレス」の全国調査の方法は、市町村職員が夕方から午後8時頃までに現場で人数を数えたもの(p160)
・ワーキングプアとは、生活保護水準以下(年収200万円以下)を指し、男性218万人、女性328万人である(p167)
・2007年現在、フリーター数は400万人を超え、非正規雇用者数は1600万人、フリーター平均年収は106万円である(p180)詳細をみるコメント0件をすべて表示