[I]体幹 -座位,起立,立位のリハビリテーション- (片麻痺を治療する)

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  • 協同医書出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784763910844

作品紹介・あらすじ

すべての生活行為の基盤となる「体幹の治療」はリハビリの中心
「体幹」を捉え返し,「正しい座位」のための治療方法を詳述する


病院でも施設でも在宅でも,リハビリテーションセラピストの前には「体幹の崩れた」患者さんが必ずいます.自分でどの程度,どのように座位がとれるか,座位の機能次第でその人の生活の質が大きく変わることは誰でも知っています.しかし治療をどう組み立てればその機能の再学習(再獲得)を実現できるのか,それはセラピストにとって常に大きな課題です.

体幹はこれまで下肢や上肢に付随するような形で語られてきましたが,体幹の機能回復は上肢下肢頭部まで見据えた上でなければ実現しないものであり,体幹こそ身体機能の回復の基盤であり,すべての行為の回復を支える要(かなめ)なのです.

本書は,これまでセラピストが抱いてきた体幹のイメージを,運動学や脳科学などの知見に照らして一つ一つ丁寧に検証し,「なぜ崩れるのか」を問うていきます.そして,体幹は上肢に比しても遜色のない繊細な知覚器官であり運動器官であることを解き明かし,その巧緻な機能を再び取り戻すために必要な丁寧な治療(訓練)の手続きと実施上の技術を詳しく述べていきます.
体幹の「崩れ」を最重度から軽度に分け,また「対称機能」「垂直機能」「支持機能」「到達機能」を治療するというようにわかりやすい項目立てになっており,読者の思考も緻密になっていきます.
体幹の治療は,どの臨床現場であっても,PT,OT,STを問わず決しておろそかにできない課題であり,本書はその大きな指針となり得ます.

これからのリハビリテーションを変え,患者さんの生活行為を確実に向上させる大きな可能性を秘めている,画期的な一冊です.


★シリーズ「片麻痺を治療する」(続巻予定)
『片麻痺を治療する[Ⅱ] 上肢』『片麻痺を治療する[Ⅲ] 下肢』

感想・レビュー・書評

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著者プロフィール

日本認知神経リハビリテーション学会会長/高知医療学院学院長 
著書に『恋する塵:リハビリテーション未来圏への旅』(共同医書出版社 2014)、『脳の中の身体:認知運動療法の挑戦』(講談社新書 2008)他

「2024年 『談 no.129』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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