旧約聖書外典偽典概説

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  • 教文館
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784764273108

作品紹介・あらすじ

正典には含まれなかったが初期のキリスト教徒が正典と同等に重視した旧約聖書外典。古代イスラエルの著名な人名を借りて書かれた旧約聖書偽典。これらの文書群は旧約時代と新約時代の間に書かれ、新約聖書の思想の背景を知るのに不可欠な資料である。内容・著者・成立年代・意義など、各文書の特徴を的確に解説。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの通り旧約聖書に関する外典と偽典のみを対象とした概説書です。

    外典からは『第一マカベア書』『第二マカベア書』『第一エズラ書』『トビト書』『ユディト書』『ダニエル書への付加』『マナセの祈り』『エステル記への付加』『エレミヤの手紙』『バルク書』『ベン・シラの知恵』『ソロモンの知恵』『詩篇151篇』が取り上げられ、偽典からは『アリステアスの手紙』『スラヴ語エノク書』『十二族長の遺訓』『ソロモンの詩篇』『シリア語バルク黙示録』『第四エズラ書』『第三マカベア書』『第四マカベア書』『エレミヤ余禄』『預言者の生涯』『ギリシア語バルク黙示録』『モーセの遺訓(モーセの昇天ギリシア語断片)』『アダムとエバの生涯、モーセの黙示録』『アブラハムの遺訓』『ヨブの遺訓』『ヨセフとアセネテ』『ヨベル書』『第一エノク書』『聖書古代誌(偽フィロン)』『イザヤの殉教と昇天』『シビュラの託宣』が取り上げられています。

    これら各々の外典偽典に対する内容・伝承・著作年代・著作場所・思想・性格などについて著者自身の考察を交えた丁寧な概説がなされており、また世界の聖書研究がどれくらい進んでいるのかということも大まかにではありますが把握することができます。

    また末尾に付されている"年表"は前334年のアレクサンドロス大王による東方遠征開始から後132-135年の第二次ユダヤ戦争(バル・コクバの乱)までの大まかな歴史の流れを知ることができますし、"家系図"はハスモン家とヘロデス家についてページ全体を使用して描かれていますし、"地図"は本書該当地域に関して●=都市,〇=小さい町・村,★=砦といったように眺めるだけでも楽しめる作りになっています。

    ただし全体的に"( )"による注釈が本文内にあまりにも多く差し込まれているので、一度目の通読では必要以上に疲れてしまう方もおられるかもしれません。

    ですが噛みしめるほど味の出る内容となっており、正典だけでは物足りなくなって外典偽典にも興味をもった方には魅力的な一冊となっています。

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