裂けた岬―「ひかりごけ」事件の真相 (ノンフィクションブックス)

著者 : 合田一道
  • 恒友出版 (1994年4月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784765240789

裂けた岬―「ひかりごけ」事件の真相 (ノンフィクションブックス)の感想・レビュー・書評

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  • 当事者のインタビューが地の文という構成なのが好みでなくて斜め読み。

  • 2016/9/18「知床にいまも吹く風」購入きっかけで再読

    飢餓の極限。
    どうなってしまうのだろう?
    想像できないだけに恐ろしい。

    『太平洋戦争まっただ中の昭和十八年(一九四三年)十二月四日、北海道根室港を発ち小樽へ向かった日本陸軍暁部隊所属の徴用船「第五精神丸」=七人乗り組み=が、知床岬沖合で大シケに遇い、消息を絶った。
    それから丸二ヵ月経過した昭和十九年二月三日夕、知床岬から二十キロメートルほど離れた羅臼郡羅臼村字ルシャ(現在の羅臼町岬町)漁業、野坂初蔵(七一歳)宅に、外套の上に筵を巻きつけた異様な男が一人、倒れこむように入ってきて、助けを求めた。』
    『奇蹟の神兵は一転、地に落ち、人肉を食らって生き延びたおそるべき軍属として、批判を浴びた。』
    『事件から四十余年~、船長は重い十字架に押しつぶされそうになりながら、「なぜ生きてしまったのか」と悔やみ続けた。』

  • 衝撃が大きい。とても重苦しい読後感で、興味本位で手を出した事に後悔した。船長の語り口で話が進み、複雑な背景に囲まれる個人の苦悩が主になっている。
    それぞれの立場の人が皆、怒って異論をとなえそうな問題作。この著者は何を目的にこの本を書いたのかが分からない。
    この本読んでもらう目的は?ただの興味本位で首突っ込んでるなら悪趣味もいいとこ。

  • 本作は確認である。事実か作者介入の度合い、記憶の信憑性などはエピローグを読んで分かるとおり、判然としない。しかしこれはドキュメントであり、人を食ったものが放った言葉をまとめたものである。その点で、本作を評価しない手はない。
    偶然でもないが、最近劇団四季による『ひかりごけ(武田泰淳原作)』を見た。開いた口がふさがらなかった。これから原作を読んでみるつもりでいるが、避けた岬を読むかぎり「我慢した」には憤りしか覚えない。

  • 太平洋戦争中の一九四三年、
    日本陸軍所属の徴用船が、真冬の知床岬で難波。
    七名の乗組員のうち、生き残った船長と少年シゲの二人は、
    氷雪に閉ざされた飢餓地獄を体験する。
    四十数日後、シゲは力尽きて餓死。
    食糧のない極限状態のなか、船長はついに、
    シゲの屍を解体して「食人」する。
    遭難から二か月後、ひとり生還した船長は、
    「奇蹟の神兵」として歓呼されるが、
    事件が発覚すると「食人鬼」として指弾されることになり、
    徴役一年の実刑を受けた。
    人の道にそむく「罪」を背負った船長が、
    人間として生き続けることの苦悩を語った。
    事件から五十年、初めて明かされた真実。

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