おいしいもののまわり

著者 :
  • グラフィック社
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感想 : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766128260

作品紹介・あらすじ

おいしいものは美しい。日本の「お料理する」「食べる」を知る、32の話。

感想・レビュー・書評

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  • 最近、食事と言うか食べ方について
    色々と不愉快なブームが目に付いて、

    あ~ぁ、もう「食べ物で遊ぶな!」と
    言っちゃいけない時代なの?と
    悲しくなってしまったけれど、

    ほら、この方がいらっしゃるじゃないの!

    ある時、好きな料理家ランキングを見ていたら、
    土井善晴先生が上位にぐいぐい食い込んでいて、
    へぇ~、そうなんだ!と思ってそこから気になって
    土井先生の本を読んだりするようになった。

    今ではテレビも無いのに「おかずのクッキング」を
    毎号買うほど!

    土井善晴先生はお父さんが立派な料理家なのは
    もちろんで、
    そこでただ習うだけでもよさそうなものだけれど、
    フランスに勉強に行ったり、
    帰って来て日本でも大阪の老舗のお店で修行したり、
    尊敬してしまうなあ。

    youtubeで若い男の人に土井先生が料理を教える、
    と言う動画があって、
    その若い方が調子に乗って勝手にやっていると、
    じーっと黙って面白そうにみていて、
    急に「これはこうするとええよ」と
    関西弁で口調は優しく、でもズバッと言って
    その男の人が「キャー(恥ずかしい!)」と
    なったりするのが面白い。

    この本は、
    ともかく心を込めて丁寧に、
    相手を、季節を、素材を考えて、料理しようと言う時、
    色々為になることが詰まった本。
    ご飯って言うのは、
    作る人もだけれど、食べる人も真剣じゃなきゃ駄目よ!

  • 土井善晴さんはメディアなどしばしば見かける料理界の有名人。話はそれるけど、料理研究家界も世襲が多いよね。特に女性料理研究家の息子が料理研究家を名乗ってることが多い感じがして、何だろうな……純粋に好きなのかもしれないけど、親の七光りでアクセスしやすいお手軽な道を選んじゃったんじゃないのかなと思わないでもない。
    ……と、うまい具合に話が戻ってきて、土井さんもそういう意味では父親からつながる料理人であり料理研究家なわけで、メディアによく出ていることもあってちょっとうがった見方をしていたかもしれない。この本を読んで、思っていたよりいい文章を書く人、真面目に料理に向き合ってきた・向き合っている人なんだなという印象をもった。
    この本は食べものや料理周りのことを取り上げた32編の随筆が入っている。食物や料理に関する知識が入ることもさることながら、ゆったりとした気持ち、ていねいに生きることを誘う文章だと思う。そういう印象を込めて、エッセイというよりは「随筆」。
    なかでも、たまたまこの本を取りパラっとめくって読んでみた、それによって全部読んでみようと思ったきっかけの「洗いものから、学んだこと」(p.74)が出色の出来だと思う。
    「ただ道具を磨くために力を入れて手を動かすよりも「きれいにしよう」という気持ちで手を動かしたほうが、断然美しくなることに気がついた。それは当時の私にとっては大発見だった。 ~中略~ だけど、そのとき、だれからも教わらず、自分で気づけたことが大切で、教えられなかったことが良かったのだと思う。きちんと教えられて、要領よく身につくのとは意味が違う。」(p.75)というあたりとか、洗いものを楽しむということとか、「「器を割るな」と言っても器は割れるが、「音を立てないように洗って下さい」と言うと器は割れなくなるものだ。」(p.77)というあたりがいい。
    いってみれば当たり前のことだけど、当たり前だからとわかっているつもりでいずに、あらためてこういうことを思うことが大切なんだと、最近経験した別のことからも思う。このことは食べものとか料理にもつながるもので、この本全編を通しても当たり前のことをていねいにやることが書かれているのだと思う。ご飯をジャーで保温したり季節はずれのものを食べたりという無理をしなくても、炊いてから時間のたったご飯をおいしく保ち、おいしく食べる方法はあるし、旬のものだけで食卓を整えることはできる。
    「料理」といったり「調理」といったりするけど、どちらも「理」が入る。つまり料理・調理とはある種科学的なものであり、理にかなっていること、無理をしないことが大事であり、それがおいしく食べる当たり前の方法なのだということをあらためて教わった。

  • 料理をする前にやることや知ること、気がつくことがある、ということを教えてくれる1冊。言葉で説明すると難しいことも人間は以外と簡単にできる。

    あとがきにもある一節が良い。
    『「調理」とはおいしいもののまわりあるなにかを感じること』

  • 料理することとそのまわりのものごとを、これからも大事にしていこうと素直に思えた。土井先生の昔の経験からのお話もいい。
    台所のお布巾、そうそう!と思った。料理番組でも土井先生よく拭いてる。まな板も包丁も。参考にしたい。まな板、水を料理する、日本のだし汁、大根の一年、このあたりのお話も好き。
    子どもの習い事の待ち時間に、少しずつ味わうように読むのがお気に入り。
    今日の晩ごはんにも土井レシピのおかずを予定している。楽しみ。作るのも食べるのも。

  • 料理研究家・土井善晴氏によるエッセイ。
    料理、食材、キッチンなど「おいしいもののまわりのこと」について綴っている。

    先生の考える「おいしい」とは。
    ただ高級であるとか、珍しいとか、そういうことではないのだろう。
    「おいしい」とは「美しい」。
    色が美しい、丁寧に切りそろえられている、ちょうどよい焼目がついている・・・そういうことなのだろう。

  • 五感でおいしさを見つける。味つけは度胸。落とし蓋の合理性…。料理研究家の土井善晴による、日本の「お料理する」「食べる」を知る32の話を収録。『おかずのクッキング』連載を加筆・修正して単行本化。
    (2015年)
    — 目次 —
    はじめに
    季節を感じること、信じること
    食の場の区別
    台所のお布巾
    計量とレシピと感性と
    お料理をする箸
    まな板
    玉じゃくし
    味をみること・味見皿
    パイ缶/保存容器 雑味のない味にするために
    火の通り加減をみる串
    落とし蓋を使う煮物
    白いエプロン
    おひつ ご飯のおいしさ考
    水を料理する
    混ぜ合わせる
    洗いものから、学んだこと
    焼き色のおいしさ
    食卓の味つけの考え方
    お料理の火加減
    肉をおいしく焼いて食べること
    お料理の温度のむずかしさ
    茶碗の感性
    日本のだし汁
    お塩のおいしさと健康のこと
    海苔の香り、胡麻の香り
    とろもにおいしさと効用
    包丁するという調理法
    器を使いこなすための器の見方
    お茶をいただく「お湯のみ」の話
    大根の一年
    日本のお米 日本のご飯
    お料理の姿 人の姿
    あとがき

  • 一汁一菜という提案に惚れて違う1冊も。こちらは土井さんの思いが強すぎるところがあってひいてしまうところもあって少し残念

  • 感情的で自分勝手な「食べる人」に、大切な食べることを任すわけにはいかない。

  • 道具は大事

  • 悪い言葉で書くと懐古主義というのかな。
    そういうところはあるけども、柔らかな語り口が読んでいて心地よく、五感を刺激させられる。
    きちんとしよう、と思う本であった。

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著者プロフィール

土井善晴(どい よしはる)
料理研究家。「おいしいもの研究所」代表。
東京大学先端科学研究センター客員研究員、十文字学園女子大学招聘教授、甲子園大学客員教授、学習院女子大学講師。
1957年大阪府生まれ。芦屋大学卒業後、スイス・フランスでフランス料理、味

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