マザー・グースと三匹の子豚たち

著者 :
  • ルックナウ(グラフGP)
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本棚登録 : 80
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766209679

作品紹介・あらすじ

かつて、こんなに自由で大胆で国際的な母親がいた。子育てのバイブル復刊。

感想・レビュー・書評

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  • 桐島洋子さんが、3人の子どもを連れてアメリカに渡って過ごした1年。

    もとは1978年に出版されたものの復刊版。

    それから日本もアメリカも変わったことでしょう。
    でも、今こそ読まれる意味があると思える箇所もところどころにあり、特に、「学び」について共感するところが多かったです。

    「大体、近ごろの生徒たちはひどく注意力散漫で、人の話をロクスッポ聴こうともしないのですが、ローリーが来てからというもの、彼が一生懸命表現につとめることをなんとか理解しようとして、皆も一生懸命耳を傾けるようになりました。」
    (学校の先生の言葉)

    「アメリカでは…といえるかどうかわからない。たまたまこの学校がそうだというだけのことかもしれないが、おぼえる問題より考える問題の方がはるかに多く、それも白か黒かハッキリと決着がつくことより、さまざまな考え方がごった返して世の中の広さ深さ複雑さを思い知らせるような問題が多いような気がする。(中略)
     考える、創る、遊ぶ―この三つの意欲を十分に鼓舞してくれるなら、それ以上小学校になにをのぞむことがあるだろう。」

    子どもたちへの日本語教育に苦労したくだりも興味深かったです。

  • NY郊外のシーズンオフの別荘地で過ごす子どもたちとの至福の時間。目まぐるしい東京では体験できなかった自然と調和しながら暮らす日々。読むたびに豊かなきもちになります。

  • 桐島洋子、子育て集中の一年の話。
    私の新しい芽が開きそう。

  • 友達に勧められて読みました。
    子供が幼いころ、色々複雑に絡み合って感じてた事が、
    今読むからかもしれませんが、自分の子供の接し方を否定しないでくれるこの位の世代の人がもしかするといるかもしれないと思いました。この時代にこの様に子供と接している母親は、日本では支持されなかったかもしれないし、もしかすると今でも非難の対象になるかもしれません。
    でも彼女の本の表紙、裏表紙を見るとそんな事はちっとも感じないはずです。

  • 40歳は多かれ少なかれ、誰もが一度立ち止まって考える時なのかもしれない。

    わたしも3年前にタンマをかけてサラリーマン生活から一抜けたした口。
    自分が心地よいと思えるレベルでの両立がうまくできなかった。

    家のことをおろそかにしたり、誰かに全て委ねてしまったら…、ましてや金銭と引き替えに外部委託してしまったら、著者の表現がぴったりと来たのだけれど、「生活の根っこをなくしたようで生きた心持ちがしない」。

    著者のスケールは壮大で、やっていることは天と地ほども違うけれど、読んでいて、とっても気持ちが爽快になって、子育てもう少し頑張るか!と思えた本でした。
    自然に帰ろう!

  • かなり破天荒な子育てなだけに、出版当時はショッキングな内容と思われていたかも。

    けれど、自らの信念を貫き、子供達一人一人の自立心を尊重する姿に考えさせられるものがあった。

    当時の著者と同い年の私。

    信念の強さを失わない子育てを見習いたいと思う。

  • 子育てに行き詰った時、友人が薦めてくれた一冊。とても同じようにはできないが確かに気楽にはなった(笑)


  •  25年後の3匹の子豚、感無量

  •  アメリカ東部に引っ越した、お母さんと子どもたちのエッセイ。
     古い本だけど、とにかく筆者が行動的でびっくりした。おもしろかったです。

  • 一番初めに読んだ桐島洋子の本。小学生になった3人のこども達と1年間アメリカに渡って暮らすという内容なのですが、とても数十年前に書かれたとは思えないほど、現代の子育てにも通じるものがたくさんありました。その後に読んだ「渚と澪と舵」で「ああ、この人って本当に幼児期の子育てに向いていないんだ」と思ったのですが、これくらい思いっきり放任だと小学生くらいの子供の自立は早いんだろうなぁ。子供がもう少し大きくなったら参考にしたいと思います。

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著者プロフィール

桐島洋子(きりしま・ようこ)
1937年東京生まれ。文藝春秋に9年間勤務の後、フリーのジャーナリストとして海外各地を放浪。70年に処女作『渚と澪と舵』で作家デビュー。72年『淋しいアメリカ人』で第3回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。以来メディアの第一線で活躍するいっぽうで独身のまま三人の子どもを育てる。娘のかれん(モデル)、ノエル(エッセイスト)、息子のローランド(カメラマン)はそれぞれのジャンルで活躍中である。子育てを卒業した50代から林住期(人生の収穫の秋)を宣言してカナダのバンクーバーに家を持ち、1年の3分の1はバンクーバーでの暮しを楽しんでいる。また70代からは自宅で私塾の森羅塾を主宰している。『いつでも今日が人生の始まり』(大和書房)、『残り時間には福がある』(海竜社)、『骨董物語』(講談社)、『バンクーバーに恋をする』(角川SSコミュニケーションズ)、『わたしが家族について語るなら』(ポプラ社)、『聡明な女たちへ』『50歳からのこだわらない生き方』(大和書房)など著書多数。
公式サイト http://www.yoko-kirishima.net


「2022年 『ほんとうに70代は面白い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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