“癒し”のナショナリズム―草の根保守運動の実証研究

  • 慶應義塾大学出版会
3.58
  • (7)
  • (18)
  • (30)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 139
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766409994

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • めちゃめちゃ面白かった。学生さんの卒業論文が元になってるのですが、多分その立場でしかできなかった参与観察の内容が非常に刺激的。「つくる会」の関連支部に入っていっての調査なのですが、いわゆる「左」でもない、その会の主張にも共感するような立場からの観察とレポートが非常にいいです。そして自らを「ふつう」と規定するサイレント保守というのがすごく、発見でもありしっくりもくる。最後に小熊が書いている「そして彼らが考える<普通でないもの>が、彼ら自身の内面の投影であるのなら、それは決して消滅することはなく、永遠に発見され続ける。(中略)そして将来において、この本を読んでいるあなたが、<普通でないもの>として発見されてゆくことがありえないとは誰にも保証できないのである。」っていう言葉が、予言的に不気味であり重い。

著者プロフィール

小熊英二(おぐま・えいじ)1962年生まれ。慶応義塾大学教授。専攻は歴史社会学。著作に『社会を変えるには』『1968』『平成史』など。

「2015年 『ゴーストタウンから死者は出ない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小熊英二の作品

ツイートする