トルコ民族の世界史

著者 : 坂本勉
  • 慶應義塾大学出版会 (2006年4月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766412789

作品紹介・あらすじ

モンゴル高原に源を発した遊牧民の盛衰の足跡を辿る。イラン革命、ソ連の崩壊を経て、交流や連帯を深める広大無辺な民族の行方を占う。

トルコ民族の世界史の感想・レビュー・書評

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  • テーマ史

  •  トルコ民族の形成から近現代の動向まで概括した大学テキスト。
     近代以前には民族や言語ではなく宗教的なグループ毎にまとまっていたトルコ圏が西欧の進出やロシア革命の影響でそれぞれの地域で「民族」を作っていく。
     民族というのは結局人為的なものだということが(それだけにやっかいだということも)よくわかる。

  • 広義でのトルコ人(狭義の“トルコ人”はトルコ共和国人、広義のトルコ人をトルコ語系諸民族とする)は、ユーラシアの東部に登場し、シルク=ロードやステップ=ルートをつたい最終的には東欧・アナトリアまで到達する。本書はそうしたユーラシアの大部分に生活する彼らを広義の"トルコ人”と認識する過程を中心に著述する。今現在のような民族主義的・国家主義的な思想は近代に入ってから意識されたもので、当然広義のトルコ人も当初から自分たちを他の民族と対比したトルコ人として意識することは少なく、それよりも宗教や血縁・地縁的なつながりの方が重要であった。しかし近代に入りロシア(ソ連)を中心とする西洋諸国に支配されるようになると言語改革を中心に広義の“トルコ人”としての意識の急速な形成がなされる。著者はトルキスタン、アゼルバイジャン、オスマン帝国、トルコ共和国などから、広義の“トルコ人”としての認識の形成過程とその限界を指摘する(つまりはトルコ共和国が夢物語のパン=トルコ主義よりもトルコ共和国一国の中で完結するアナトリア主義を採用することである)。本書は分量も多くなく集中すれば1日で読めるくらいであり、内容も簡潔であるので、中央アジアや近代国家思想などに興味がある人にお勧めです

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