福澤諭吉 家庭教育のすすめ

著者 : 渡辺徳三郎
  • 慶應義塾大学出版会 (2010年6月1日発売)
4.50
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • 10人登録
  • 2レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766417593

作品紹介

まず「獣身」を養うこと、我慢を学ぶこと、社会に関心をもつこと、子供と大人が互いの分をわきまえること、大人は毅然とすること…子育てのヒントがいっぱい。家庭教育の大切さをやさしく語った名著に、幼稚舎の教育についてのエッセイを増補。

福澤諭吉 家庭教育のすすめの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 福澤諭吉の豊富な著作の中から、子どもの教育や家庭のあり方に関する記述を現代語訳に直して解説を加えた本。1985年に小学館から出版されたものに、著者自身の随筆などを付録として収録。
    非常に読み易く、また内容も良い。

    先生が定年退職なさる最後の一年間に一科目だけとはいえ、直接授業を担当して頂いたのは本当に幸せな体験だったと今さらながら実感した。

  • 儒教が根強い時代に生きた人が残したとは思えない程
    現代に活かせる教訓が詰まった書。

    「独立自尊」の精神を根底に成り立っている。
    福沢諭吉にとって独立自尊の意とは、
    封建道徳に対する個人の尊厳に基づく自律道徳である。



    ・動物ではなく人間なのであるから、
     人間としてもつべき人格をけがす事は出来ない。
    ・知徳をもって世の事実に接しなければいけない。
    ・この心に目覚めた人間は、その内なる心に命ぜられて、
     他人の指図を受ける事無く、自律的に行動し、善をなし悪をしりぞける。
    ・人間として持つべき人格を尊重するのであるから、
     当然自分の事だけでなく、他人の人格と自由独立を尊重する。




    また、以下に福沢が重んじた指針を参照までに連ねた。

    ******************************************************************************************************
    ******************************************************************************************************
    ・身を大切にして生涯健康に保つ事。
    ・職業を得て、生涯を安全に送る事。
    ・子供を養育して一人前の男女にし、
     次の代の父母となるにさしつかえないようにしこむ事。
    ・力の及ぶだけつくして、社会の安全幸福を求める事。
    ・仕事の暇には、生活の中に月見・花見・音楽舞踏などの楽しみを持つ事。
    これらはみな、心身の活力を高める為に大変大切な事である。

    ・健康を重視する。
    ・実際の生活の中で学ばせる。
    ・知力を開発する。
    ・独立心を養う。
    ・心を品格高いものにする。

    ・世帯も、簿記も学問、時勢を察するのもまた学問。
     和漢洋の書のみをもって学問という理とはいわない。
    ・学問の要は活用にあるのみ。活用なき学問は無学に等しい。

    ・物の価
    ・賃銭
    ・倹約
    ・正直
    ・勉強
    ・通用貨幣
    ・物価高下
    ・金の利不足
    ・政府
    ・租税

    ・財物集散
    ・保険
    ・銀行
    ・運輸交通
    ・公共の事業
    ・国財

    ・物理学を土台にして、めいめい好きな学問へ進むのが良い。
     物理・生理・衛生法の初歩より地理歴史も大切で、植物学もおもしろい。
    ・知識開発をのぞむのは、経済思想と法的思想。

    ・自由独立を全うするには実学を学び、知徳を身につけなければならない。
     それによって一身を独立し、一国も独立する。
    ・平等とは権利が等しいという事であり、権利とは、生命・財産・名誉・言論
     等々の基本的人権が、万人みな等しいという事である。
    ・権利を行使するには、他人の権利を妨げてはならない。
     自由独立には責任または義務がともなっていなければならない。
    ・独立には、身体・生活の独立があるが、これだけでは人間の独立とはいえない。
     大切なのは精神の独立である。
    ・自由独立が大切な理由は、これを確保する事によってはじめて活発に活動し、
     与えられた諸能力を発揮する事が出来るからである。

    ・分限とは、天の道理に基づき、人の情に従い、他人の妨げをなさずして、
     わが一身の自由を達することなり。
    ・自由とわがままの境は、他人の妨げをなすとなさざるとの間にあり。

    ・学問に志し、気力をたしかにして、まず一身の独立をはかり、一国の富強を致す。
     道理あるものはこれに交わり、道理なきものはこれを打ち払わんのみ。
     一身独立して一国独立するとはこの事なり。」

    ・独立の気力なき者は国を思うこと深切ならず。
    ・内に居て独立の地位を得ざる者は外にありて外国に接するときも、
     また独立の権義を伸ぶること能わず。
    ・独立の気力なき者は人に依頼して悪事をなすことあり。

    ****************************************************************************************************************************************************************************************************************

全2件中 1 - 2件を表示

渡辺徳三郎の作品

福澤諭吉 家庭教育のすすめを本棚に登録しているひと

ツイートする