確率の出現

制作 : 広田 すみれ  森元 良太 
  • 慶應義塾大学出版会
3.55
  • (3)
  • (3)
  • (2)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 88
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766421033

作品紹介・あらすじ

イアン・ハッキングの出世作、待望の邦訳!

▼科学史家・科学哲学者として高名な著者が、統計的推論(確率論)の考え方がどのように起こり広まったかを歴史的に説きおこした、学界への出世作(Ian Hacking, <i>The Emergence of Probability</i>, Cambridge University Press, 1975; 2nd ed., 2006)の待望の翻訳である。

▼該博で知られるイアン・ハッキングが、確率論史への新たな挑戦として問うた本書は、確率の歴史やその社会的影響に関する研究のブームへの火付け役となった。本書では確率の出現をパスカル等確率論史で知られた幾人かの天才達の功績とするのではなく、フーコーの考古学のスタイルを用い、1660年前後の10年間に、証拠などの関連概念の変化に伴って起こった歴史的必然として、医学などとの関わりの深いその前史から鮮やかに描き出す。

▼確率のもつ二元性、確率が出現して初めて可能となった帰納に対する懐疑、意思決定理論、リスクと確率など、現在まで続く論点の起源を示し、確率とは何か、という本質に迫っていく記述は、推理小説のようなスリルに満ちている。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • これ書いたのフーコーでしょ、と勘違いするほど論理展開がよく似ている(いや、さすがにフーコーよりは読みやすいか)。この本のミソは「出現(emergence)」という語らしいが、正直半分くらいしか分かっていない。確率概念は、「人の信念や信頼の度合いとして主観的に解釈する考え」と、「頻度や対象の性質として客観的に解釈する考え」の二元性を出現当初から孕んでいるという指摘は、今日の「ベイズ主義」と「頻度主義」というネーミングの無意味さを端的に表している。

  • 確率の概念の誕生の歴史。
    著者イアン・ハッキングの確率の歴史についての見方はこんな感じか。
    確率という概念は17世紀中ごろのある特定の時期に誕生したが、何もないところから突然現れたわけではないし、だれか一人の天才の力によって現れたわけではない。そこには或る理由・必然性があった。その理由を明らかにするのが歴史(学)である。ではその理由とは何かと言えば、知識の確実性に関する認識論の変遷であり、「証拠」の位置づけの変化であった。それに伴ってprobabilityの意味も近代的な意味に変化し、今で言う「確率」の概念が誕生した。

  • これ原著で読んだらまったくわからなかっただろうな…。訳書が出てくれて本当によかった。

  • ちょっとターゲットがわからない本だった。
    確率自体は個人的にとても興味があるので、期待していた分、残念だったのかもしれない。
    素人向けにはまとめられてないので、その点は注意。

  • 配架場所 : 一般図書
    請求記号 : 417@H103@1
    Book ID : 80100463029

    http://keio-opac.lib.keio.ac.jp/F/?func=item-global&doc_library=KEI01&doc_number=002386717&CON_LNG=JPN&

  • 1975年の本の改訂版?
    前半のところはなにがなにやらさっぱりわからなかった。久しぶりに理解できない本にぶつかった。最後までは一応読んだけど。

全7件中 1 - 7件を表示

プロフィール

トロント大学 名誉教授

「2017年 『数学はなぜ哲学の問題になるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

イアン・ハッキングの作品

確率の出現を本棚に登録しているひと

ツイートする