- Amazon.co.jp ・本 (108ページ)
- / ISBN・EAN: 9784766421118
作品紹介・あらすじ
美しい活字のかたちと歴史を学ぶ
グーテンベルク、ジャンソン、マヌティウス、グリフォ、ガラモン、キャズロン、バスカヴィル、ディド、ボドニ、ウィリアム・モリス……。
活版印刷の誕生から20世紀初頭までのすぐれた活字体を時代順に紹介。
インクのにじみが見えるほどの迫力あるオリジナル写真と明快な解説で、西洋活字のつくりと歴史を同時に学べるヴィジュアル・ブック。
感想・レビュー・書評
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ウィリアム・モリスが作ったというゴールデン・タイプというフォントを一度見てみたくて。
でも税別6000円の本は一時の興味では買えない…!
専門書を出してくれる出版社と近隣の図書館から取り寄せてくれた近所の図書館に感謝します。
年代別にフォントと制作者の話が出てきて勉強になりました。
全く聞いたこと無い人の名前ばかりだけど、フォントデザイナー的にはマストな人たちばかりなんだろうなぁ。
◇よく聞くゴシック体とは?
19世紀のサン・セリフ体の活字(ハネやしっぽなどの装飾がない字)がゴシックと呼ばれていた。
(ゴシックらしく堅牢な感じ=シンプル文字??)
◇日本の印刷技術は?
アジアのような文字数が多い地域は金属加工が大変だから、江戸までは木版印刷が主流。8世紀に最古の木版が韓国で見つかっている。
■中世の活字
・ヨハン・グーデンベルク(1400~1468)
金属活字を用いた活版印刷を生み出した人。
1454「教会の贖宥状(免罪符)」「42行聖書」
・父型と呼ばれる柔らかい金属を彫り、型を取ったもの(母型)を合金で鋳造したもの。
金属活字は専門の職人が作り、活字を用いてバラバラに文を作り、チュースに固定、手作業でインクを塗られ、手引き印刷機で印刷される。
19世紀1884、金属活字の機械彫刻機が発明された。
・エアハルト・ラトドルト(1447~
1482「ユークリッド幾何学原論」
→ほんのタイトルページをつけたり、イニシャル装飾文字を用いた
→グラフの円図などを印刷する術を発見
■イタリア・ルネサンス
15、16世紀 イタリック体出現
小さな本のために、目の詰まった書体が増える
・二コラ・ジャンソン(1420~1480)
・アルド・マヌーツィオ(1451~)
■フランス・ルネサンス
ローマン活字出現
パリはヴェネチアに代わり印刷出版の一大センターとなる
・クロード・ガラモン(1510~1561)
・ロベール・グランジョン(1513~1590)
・ロベール・エチュンヌ1世
■バロック体
カトリックvsプロテスタントの時代
[フランス]
1640:ルーブルに王立印刷局設置
1642:カトリック信仰の提要が出版
・ジャン・ジャノン(1580~1658)←ガラモンと長く間違われた人
[イギリス]
・ウィリアム・キャズロン1世(1693~1766)
オランダの活字輸入を不要にするほど優れた人
■合理主義活字
・フィルマン・ディド 1791「著作集」
・ジャンバティスタ・ボドニ(1740~1813)
■19世紀の活字
・ウィリアム・モリス(1834~1896)
1868~1870「地上の楽園」出版
1891ケルムスコット・プレス社設立
二コラ・シャンソンのゴールデンタイプ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
同著者による『西洋書体の歴史』の続篇として位置づけられている。人は、手書きで文字を書き、書簡を認め、文書を作成し、本を書いた。15世紀中頃、マインツでグーテンベルクが印刷術を発明し、瞬く間にヨーロッパ大陸に広められた。その時代以降の印刷活字の歴史を書いている本書は、手書き時代の文字やその姿を、活字が継承している、もっと言えば、手書き文字に真似て活字を作ったところから活字が起こったとみている。
しかしながら、一旦、活字となると少しずつでも休みなく活字は検討され、人々の心を反映する書体に変遷していったことが、この本のページを繰るとよくわかる。それは同時に、印刷技術の発達や社会のニーズに合わせて同じ書体の小さな文字も、また新たな書体も開発していった。ウィリアム・モリスの「世界で最も美しい書物」を造るための活字がデザインされるまでを取り上げている。 -
新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:749.41//Kn3