暴政:20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン

制作 : 池田 年穂 
  • 慶應義塾大学出版会
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本棚登録 : 112
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766424386

作品紹介・あらすじ

▼政治においては、
騙された、というのは
言い訳にはならない。
    ――レシェク・コワコフスキ

ファシストは日々の暮らしのささやかな〈真実〉を軽蔑し、
新しい宗教のように響き渡る〈スローガン〉を愛し、
歴史やジャーナリズムよりも、つくられた〈神話〉を好んだ。
事実を放棄するのは、〈自由〉を放棄することと同じだ。

ファシズム前夜――
いまこそ、本を積み上げよう。〈真実〉があるのを信じよう。
歴史の教訓に学ぼう。

気鋭の歴史家ティモシー・スナイダーが、現在、世界に台頭する
圧政の指導者に正しく抗うための二〇の方法をガイドする。

解説 = 国末憲人

感想・レビュー・書評

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  • 暴政:20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン
    ティモシー・スナイダー , Timothy Snyder / 慶應義塾大学出版会 (2017-07-15) / 1,296円 / 29 users
    タグ 歴史 政治 *コメント付き カテゴリ:本・雑誌 本・雑誌 / 社会・政治 登録日:2017年09月22日 21時21分40秒 2017/09/22
    読了: 2017年11月25日
    楽天ブックス 古本 図書館 マーカー 個別 紹介 削除 引用 編集
    『ブラッドランド』など東欧史の重たい本を書いた歴史家スナイダーが、トランプ大統領の就任に際し緊急出版した薄い本。目次より「圧政の指導者に正しく抗うため20の方法」は以下の通り:
    1. 忖度による服従はするな
    2. 組織や制度を守れ
    3. 一党独裁国家に気をつけよ
    4. シンボルに責任を持て
    5. 職業倫理を忘れるな
    6. 準軍事組織には警戒せよ
    7. 武器を携行するに際しては思慮深くあれ
    8. 自分の意志を貫け
    9. 自分の言葉を大切にしよう
    10. 真実があるのを信ぜよ
    11. 自分で調べよ
    12. アイコンタクトとちょっとした会話を怠るな
    13. 「リアル」な世界で政治を実践しよう
    14. きちんとした私生活を持とう
    15. 大義名分には寄付せよ
    16. 他の国の仲間から学べ
    17. 危険な言葉には耳をそばだてよ
    18. 想定外のことが起きても平静さを保て
    19. 愛国者(ペイトリオット)たれ
    20. 勇気をふりしぼれ
    政治的リーダーだけでなく、市井の人々の動向に注意を払うのが近年の歴史学のざっくりとした特徴の一つだ。本書の提言の中には日常で実行することが大変なものもあるが、ふつうの人びとが社会を(良い方向にも悪い方にも)動かす力に信を置く著者の姿勢は真っ当だと思った。

  • 現在の社会や政治の状況を考える際、過去の歴史に学ぶことはとても大切なことだ。
    著者は、特に1930年代のヒトラーの台頭とそれに続くホロコーストから私たちが学ぶべきことを、現在世界を覆いつつあるポピュリズムや、いくつかの国々で見られる専制政治へ目配りを、20の簡潔な提言にまとめて訴えている。
    それぞれ、私たちが忘れてはならない重要な提言なだけに、パンフレット的に広めるのなら、もう少しこなれた訳文にしてほしかった恨みはあるが、常に座右に置きながら、何かおかしいと感じる度に紐解くようにしたい著作である

  • 大好きなスナイダーさんの本。コンパクトにまとまっている

  • 【メモ】
    ・特設サイト
    http://www.keio-up.co.jp/kup/gift/bousei.html

  • 本来なら昨年の内に読んでおくべきだった一冊。現大統領の誕生がどれだけ著者や米国人知識階級にショックを与えたかが伝わってくる。TwitterでもS.Waltが舌鋒激しく呟いている。著者が本書内でその名を述べずずっと「現大統領」といっているのが正直怖買った。ヤン=ヴェルナー・ミュラー「ポピュリズムとは何か」と共通する主張も所々に見られる。また一部で言われている「今日の世界はWWIとIIの戦間のグローバル化の反動と同様な様相」という認識も見られる。大慌てで記されたような筆致であるがそれだけ危機感を感じていたのだろう。米国市民向けであるが読んでおくべき一冊だと思う。できれば日本でもパンフレットのような本(岩波ブックレットなど)で出して欲しかった。
    正直読了後はあの狂乱の選挙とその後の混迷ぶりを突きつけられた気分でぐったり疲れてしまった。

  • FB友達の日佐子さんから勧められた一冊。表紙見開きのト書きから引いておきます。

    ファシストはその日々の暮らしのささやかな〈真実〉を軽蔑し、
    新しい宗教のように響き渡る〈スローガン〉を愛し、
    歴史やジャーナリズムよりも、つくられた〈神話〉を好んだ。
    事実を放棄するのは、(自由〉を放棄することと同じだ。
    ファシズム前夜―
    いまこそ、本を積み上げよう。(事実)があるのを信じよう。
    歴史の教訓に学ぼう。

    気鋭の歴史家ティモシー・スナイダーが、現在、世界に台頭する
    圧政の指導者に正しく抗うための二〇の方法をガイドする。

    これから読み始めます。まずは「1.忖度による服従はするな」…まさに日本の官僚諸君に読んでいただきたい本かもしれない。(2017/12/23)

    年を跨いでようやく読み切りました。この本を読んでPCに向かっているというのもちょっとなんだかな、と自分に嫌悪するところもなくはないのだけれど、それがなぜかというのはこの本を読んでいただけばわかると思う。

    タイトルに有るように20の短いセンテンスを鍵に20世紀の歴史から読み解いた「暴政とはなにか、それをいかにして防いでいくべきなのか」というレクチャーですが、この本をよむのに2週間以上もかかってしまったその訳は、僕に歴史の知識が少なすぎて、いちいち他に飛びながら学ばないとなんともならない状態だったためです。でも、ツカエツカエしながらでも、兎にも角にも読み通し、巻末に付けられた解説、そして訳者あとがきまで含めて読んで、少しはわかったんじゃないかな、という気がします。20の項目を諳んじて挙げられるわけではないけれど、何かしら自分の接する政治状況に対して違和感を感じた時には、この本にもう一度戻ってみようと思います。

    解説にもあった言葉ですが、この本をポピュリズム政治家を支持する人たちにも読んでいただけたらと思う。そして、書かれたことに賛同するか、共感を覚えるか、あるいは反発を覚えるかどうかは別として、こういう歴史的な背景と分析について何かしら議論をすることで、ポピュリズム支持者・不支持者の間を区別・分断するのではなく議論し合うことで一体化されていったらいいなと思う。

    この本はまた時をおいて改めて読むことになるでしょう。そのときに感じたことはまた改めてここに書き足していくつもりです。(2018/01/08)

  • プロローグでいきなり「「歴史は繰り返す」と言われますが、そんなことはありません。」とあり、確かマルクスは「歴史は繰り返す。最初は悲劇として、二度目は喜劇として」のようなことを言っていたのじゃないかと思ったりしたので、マルクスへの挑戦状かとも思いました。スナイダー氏は歴史から多くを学びなさいと言われます。日本の為政者にはどうも歴史を軽視する姿勢が見られます。いや、己の信条に合致するところだけを都合よく解釈するようにも見えます。そして、わたし達は『忖度による服従はするな』や『自分で調べよ』が大事なのです。

  • 人は歴史から学ぶことができる。しかし、真剣に歴史から何かを学ぼうとし、学んだ教訓を日々の生活の中で活かせる人間は遥かに少ない。
    自分への戒めとして、数年に1度読み返す本の一つになりそうだ。

  • あまりにも今の政権への警鐘にハマりすぎていて、怖かった。

  • 政治を良くするには、国民一人一人が自立した考えをもって自身の幸せを考えるところから始めないといけないんだと思う。与えられることを期待するのではなく、何かを作り出していく気概が必要になってきているのではないか。

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著者プロフィール

ティモシー・スナイダー
1969年オハイオ州生まれ。イェール大学歴史学部リチャード・レヴィン講座教授。オクスフォード大学でPh.D.を取得。専攻は中東欧史、ホロコースト史、近代ナショナリズム研究。邦訳されている著書として『赤い大公――ハプスブルク家と東欧の20世紀』『ブラックアース――ホロコーストの歴史と教訓』(共に慶應義塾大学出版会、2014年、2016年)、『ブラッドランド――ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実』(2015年)、インタビュアーを務めたトニー・ジャットの遺著『20世紀を考える』(2015年)がある。11のヨーロッパ系言語(とりわけスラヴ系言語)を駆使することで、ホロコースト研究に新しい地平を拓いた。ハンナ・アーレント賞をはじめ多彩な受賞歴を誇る。有力紙誌への寄稿も数多い。

「2017年 『暴政』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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