サンリオ出版大全

  • 慶應義塾大学出版会
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784766429404

作品紹介・あらすじ

サンリオ創業者の辻信太郎と、詩人のやなせたかしが出会い、抒情とヒューマニズムの夢をのせた出版事業が走り出す。「かわいい」キャラクター事業のかたわら、数々の出版物を世に送り出した新興企業は、他に類のない多彩な文化事業展開をみせ、多くのファンを獲得していった。
大量消費時代に先駆けた1960年代から1980年代までのサンリオ出版を、「女性文化」や出版史のなかに位置づける初めての試み。


★小手鞠るい氏、小池昌代氏、永田萠氏、元『いちご新聞』編集長・高桑秀樹氏の関係者説話も収録

★カラー口絵、図版多数

装画=やなせたかし
装丁=成原亜美

感想・レビュー・書評

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  • キャラクターグッズの会社であるサンリオがなぜ出版事業を手掛けるようになったのか知りたい。 | レファレンス協同データベース
    https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000321992

    慶應義塾大学出版会 | サンリオ出版大全 | 小平麻衣子 井原あや 尾崎名津子 徳永夏子
    https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766429404/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      日本の古本屋(自著を語る) / 『サンリオ出版大全』
      https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_p...
      日本の古本屋(自著を語る) / 『サンリオ出版大全』
      https://www.kosho.or.jp/wppost/plg_WpPost_post.php?postid=13375
      2024/03/25
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      『サンリオ出版大全──教養・メルヘン・SF文庫』|執筆ノート|三田評論ONLINE(2024/05/28)
      https://www.mita...
      『サンリオ出版大全──教養・メルヘン・SF文庫』|執筆ノート|三田評論ONLINE(2024/05/28)
      https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/literary-review/202405-3.html
      2024/07/24
  • 今では徐々に知る人も少なくなっているが、サンリオはキャラクター事業と並行して出版事業を手掛けていた。
    特に自身が最初に知って驚愕したのはサンリオが80年代にサンリオSF文庫という文庫シリーズで、かなりハードエッジな海外SFの翻訳を行なっていたことである。あまりにもサンリオのキャラクタービジネス事業とは距離がありすぎて、一体どのような経緯で始められたものなのかずっと謎であり、それが本書を手に取ったきっかけである。

    本書はそんなサンリオの出版事業について、複数の研究者がそれぞれの専門性に基づいて論じた論考集である。対象となる出版事業の範囲としては、
    ・アンパンマンの作者であるやなせたかしが選者を務める詩の公募雑誌「詩とメルヘン」
    ・少女向けマンガ雑誌「リリカ」
    ・いわゆるハーレクインロマンス的な女性向けロマンス小説
    ・サンリオSF文庫
    と多岐に渡る。

    ボリューム的には「詩とメルヘン」に関するものが多く、それはこの雑誌からデビューしたメルヘン系の詩人が多い点にも起因する。この「詩とメルヘン」への会社としての力の入れ方には、創業者である辻信太郎の平和への強い憧憬が背景にあり、そうした観点からもサンリオという企業の企業文化を知る良い材料であると感じた。

  • 「いちこ新聞」「詩とメルヘン」「サンリオSF文庫」、辻信太郎、やなせたかし先生…そして映画事業まで。懐かしいなと思ったり、そうだったのかと思ったり。

    本の中で松戸のサンリオ劇場が出てきた。松戸に住んでいた頃よく行ったが、映画が始まる前に天井に星がキラキラしていた覚えが…。

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著者プロフィール

慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学(1997年)。博士(文学)。専門は日本近代文学、ジェンダー批評。
著書に『女が女を演じる──文学・欲望・消費』(新曜社、2008年)、『夢みる教養──文系女性のための知的生き方史』(河出書房新社、2016年)、『小説は、わかってくればおもしろい──文学研究の基本15講』(慶應義塾大学出版会,2019年)。
編著書に『文芸雑誌『若草』──私たちは文芸を愛好している』(翰林書房、2018年)、『文藝首都──公器としての同人誌』(翰林書房、2020年)などがある。

「2023年 『なぞること、切り裂くこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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