- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784767816906
感想・レビュー・書評
-
生き物たちの個性
世界にはたくさんの生き物たちがいる。
人間はその頂点に立っている、というのは思い上がりで、なおかつ最も奇妙な生き物だ。
そんな奇妙な生き物が奇妙な生き物図鑑を読んでいる図、なんともおかしな光景だが、まあいい、頁を開いてみよう。
無脊椎動物から始まって、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類と続く。
それぞれからお気に入りをあげていこう。
爬虫類
ヤシガニ:ヤシガニに挟まれた時は、くすぐる。
「この生き物があなたの左足を粉砕しようとしているときに、にっこり笑って「こちょこちょこちょ」といいながら、そいつのお腹をくすぐるというのは、どう考えても尋常な人間ができる反応ではない」
魚類
クマノミ亜科:逐次的雌雄同体
「クマノミの男の子たちが大人になったらなりたいもの。それは、宇宙飛行士でも電車の運転士さんでもない。「彼」が本当になりたい物は「彼女」だ」
両生類
チチカカミズガエル:酸素の薄い地での生き残り戦略に適した形
「ヴィクトリア朝時代、博物学者たちがその青く澄んだ湖水深くにいる奇妙な姿のカエルを発見する。彼らは(中略)このカエルくんを命名するとしたらこれしかない、と決めた。その名は水中に住む陰嚢」
などなど、あちらこちらにウイット、ユーモア、毒のきいた言葉がちりばめられている。
はっきりいって、大笑いだ。
何ともおかしな行動、見た目、名前。
しかし名前はともかく、生き物の多様性には驚かされる。
どうしてこんな形になったのか、といわれればそれは全て生き残り戦略で、無駄な争いをさけて進化してきた結果なのだ。
動物に対する興味をより強くしてくれる一冊だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示