タコの教科書

制作 : 土屋 晶子 
  • エクスナレッジ (2014年6月28日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784767818245

作品紹介

あるときは悪魔の魚として恐れられ、あるときはエロティックな象徴として描かれてきたタコ。驚くべき知性を有するタコの生態を、貴重な美しい写真とともに解説する。図解・タコ学決定版。

タコの教科書の感想・レビュー・書評

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  • タコの教科書

    海外のジャーナリストが書いたタコの専門書籍。前回紹介した『タコの才能〜』とよく似ており、内容も半分くらい被っているが、こちらはカラー写真が多いので多少読みやすい。

    以下印象に残った事を列挙
    ・タコの研究施設として世界をリードするのはイタリアのナポリ臨海実験所
    ・現在のタコの最大の漁場はモロッコ等の北アフリカ大西洋沖だが、トロール漁の影響で漁獲量が下がり規制が始まっている
    ・メキシコで発見されたマダコの近縁種「オクトパス・マヤ」はプランクトン期を経ず孵化したら小型のタコとして海底で過ごす。メキシコではこの特性を生かし、マヤの完全養殖の一歩手前まで行っている
    ・葛飾北斎の例の版画はヨーロッパの芸術家にかなり強い影響を与えた
    ・タコの出てくる映画の約9割がタコを怪物として描いている

    『タコの才能〜』との写真以外の違いとしては、あちらはタコの生物学的な研究報告がメインなのに対し、こちらは料理や芸術などの人間文化とタコとの関わりを大きく取り上げている。特に、タコに関する絵画や映画について詳しい解説が載っていた。また、世界一のタコ消費量を誇る日本に関しても多くのページが割かれていて、世界のタコ文化における日本の重要性を感じた。タコとタコ文化の発展のためにも、日本が率先してタコの保護に取り組むべきだろう。それから、27頁下段のオクトパス・マヤの赤ちゃんの写真が非常に可愛かったことを付け加えておきたい。

  • 赤い表紙がきれいで手に取ったタコの本。
    生物学的な話、文化的な話、サッカーの予想で有名になったパウルなどの小ネタまで。
    著者のタコ愛がときに変な擬人化に走るのがやや気になるものの、楽しく読める。

    無脊椎のくせに知能が高いタコの特徴がおもしろい。
    利き手ならぬ利き目があったり、安全な環境でやることがないと破壊衝動に駆られたりするらしい。

    欧米感覚がよくわからないところが結構あった。
    デビルフィッシュフォビアのくだりを偏執的だと感じるのは私が日本人だからなのか?
    あんまりなおどろおどろしさに笑ってしまう。
    でもタコが映画のなかでどう表現されているかという話は、マイノリティ関係で読んだ研究とそっくりで笑えるんだか虚しいんだかわからない感情がわいた。
    あと「知性があるから実験に配慮すべき」ってのも理解できない。
    あってもなくても不必要な苦痛を与えるべきではないだろうに。
    「魂がないからどう扱ってもいい」といっていた時代から進歩がない。


    アントン・ドールトンのナポリ臨海実験所、
    モロッコの漁場のゴタゴタ、
    メキシコの、マヤ女性たちの協同組合とカルロス・ロサスの共同事業によるタコ養殖。
    この三つはもっと知りたい。

    図版いっぱいなのはありがたいけれど、文章と関係ない入れ方なのが残念。
    文章もあっさり読めていいけれど、一般書とはいえ地の文で「半端ない」はどうなの。
    日本料理の「タコ酢」というものは酢ダコとは違うんだろうかとか、ときどき気になる部分がある。

    p121の写真につけられた説明で吹いた。
    ”タコの腕(通常、「触手」とは呼ばない)”
    なんだと思ってるんだ。

  • 読書録「タコの教科書」4

    著者 リチャード・シュヴァイド
    訳 土屋晶子
    出版 エクスナレッジ

    p79より引用
    “身体を無防備にさらしているがゆえに、知
    能を進化させた生き物はタコだけではない。
    私たちヒトも同じ進化の道をたどったのでは
    ないかと言われている。”

    目次から抜粋引用
    “タコの身体
     タコの脳
     タコの知性
     タコ料理
     タコの飼育法”

     ジャーナリストである著者による、全編タ
    コづくしの一冊。
     タコの体についてからおいしく食べる方法
    まで、紀元前の壺に表された文様から現代の
    看板まで、タコに関する話や物がこれでもか
    と出て来ます。

     上記の引用は、タコの知性についてかかれ
    た章での一節。タコの知性と学習能力につい
    て、繰り返し書かれていて、その能力の高さ
    が強調されています。
    タコの頭がいいとわかって、尚且つ人間と近
    い進化の仕方をした別形態ということになっ
    たら、そのうちタコを食べてはいけないとい
    う話が出てくるかもしれませんね。
     太古の昔から人間と共に地球に存在してき
    たタコ、これからも共に存在し続けられるよ
    うに、程々に美味しく食べるようにしたいも
    のですね。

    ーーーーー

  • タコの機能や器用さに魅せられた研究者達のタコに高い知能があるとの証言に始まり、各地域の生活に根差したタコ料理の紹介、更にはタコの文化的、象徴的な意味について論じてしまう本書は、正にタコの教科書です。

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