雲の上はいつも青空 ~ハービー・山口 フォトエッセイ~ (玄光社MOOK)

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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768303320

感想・レビュー・書評

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  • 写真についてもですが,人との関わり合いについて考えさせられました。積極的にコミュニケーションをとろうと思いました。

  • モノクロの優しい写真を撮り続けているハービー・山口さんの写真つきエッセイ。

    ハービーさんは気さくな方で、何度か写真展で実際にお会いしているけれど、本当に心が広い穏やかで情熱的な方です。

    ハービーさんのエッセイは優しい。
    そして、ときに厳しい。

    こういう大人になりたいな…って思える人柄がよくにじみ出たエッセイでした。

  • 購入書店:BinB store; 読書環境:Android Chrome; コンテンツ形式:不明

  • ハービーさんの本は何冊か本棚に並んでいますが「Chasing the dream」と並んで何度も眺めてしまう1册です。中学2年の時決めた「撮る目的」がしっかり実現できていて素人カメラマンにはとてもうらやましい。フィルムで撮るモノクロ写真は時代を超越していると感じます。私は自分の子供以外の人物を撮るのに四苦八苦しています。ハービーさんの写真の被写体の人物の表情は素晴らしいし、その場の雰囲気が伝わってきます。巻末に撮影機材紹介や撮影テクニックが載っているのが嬉しいです。

  • だからハービーさんの写真に惹かれるんだ。

  • ハービー・山口は喋りすぎている。彼が言葉にしようとしていることは、ほとんど彼の写真の中にすでにあると言ってもよいのだから。敢えて言葉にしてしまうことで逆に何かが失われてしまわないかなとも思ってしまう。それ程に写真は雄弁だ。言葉はどんな時でも大概は少し不器用にしか言いたいことを再現できず、言い過ぎたり言い足りなかったりするものだ。だから写真に語らせたのなら、それでもう充分じゃないか、と自分の中で理屈が並ぶ。

    でも、それは単に勿体ぶって自分をよく見せようという浅ましさの理屈なんじゃないか、と気付いてはっとする。そしてそれはとても冷酷な態度でもある。読み取れない人は読み取らなくてもよい、という裏腹を抱えた態度でもあるのだから。もちろんハービー・山口の写真はとてもまっすぐに何かが伝わってくる写真で、何も読み取れないなんてことは起こりそうにもないけれど、それでも敢えて言葉にするのは、きっと彼の暖かさなんだろうと思う。

    そう書いてしまうと、なんだかとても陳腐な感じがしてしまうけれど、彼の写真の中の人物を見れば、それが何を意味しているかはきっとこんな言葉よりももっと直接的に解る筈だと思う。

    そんな写真に意識を取られながらエッセイを読んでいると、この写真家が如何に世界に対して自分を開いているかということがよく解る。でなければこんな表情を撮れる筈がないだろうということは写真を観ただけで直感的には解ってしまうことだけれど、今更ながらに言葉の中にその事実を見出して大きく心が揺さぶられる。彼我の違いを振り返っても始まらないことではあるけれど、自分は閉じているなあ、と思い知らされる(自分も写真を撮るのは好きだけれど人を撮るのは苦手、、)。

    いいなあ、ハービー・山口の写真。そしてこの少々おせっかい染みたエッセイも。「僕の虹、君の星」では気取った風もあるかっこよさに魅せられたけれど、この写真解説本のような本の中の実直なハービー・山口の姿勢もまた別の意味でかっこよい。写真の中の笑顔だけでなく、カメラを構えてファインダーを覗き込みながら微笑んでいる写真家の口元の笑みまで見えてきそうな、そんなフォト・エッセイ。

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著者プロフィール

写真家。1950年、東京都出身。大学卒業後の1973年にロンドンに渡り10年間を過ごす。パンクロックやニューウエーブのムーブメントに遭遇し、デビュー前のボーイ・ジョージとルームシェアをするなど、ロンドンが最もエキサイティングだった時代を体験する。帰国後も福山雅治をはじめ、国内外の多くのアーティストたちとのコラボレーションを行いながら、常に市井の人々にカメラを向け続けている。主な写真集に『LONDON』、『HOPE』、『新編 代官山17番地』ほか。

「2021年 『HOPE 2020- 変わらない日常と明日への言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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