シナリオを一度あきらめた君へ (玄光社MOOK)

著者 :
  • 玄光社
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768305720

感想・レビュー・書評

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  • 月刊シナリオの『安倍照雄の脚本あくび指南』というコーナーで脚本のテクニックや心構えなどを連載している脚本家、安倍照雄の創作指南本。

    安倍照雄は井筒和幸監督の『のど自慢』で知られる脚本家だが、自分はこの人が脚本を担当している作品をほとんど観たことがなかった。
    フィルモグラフィーで言えば東野圭吾原作の『手紙』くらい。
    自分が好きな作品やジャンルとはちょっと離れたところにいる脚本家なのだが、Twitterで綴られる言葉や創作者へのエールに励まされており、今では結構注目している脚本家の一人になっている。
    それもあって2022年に公開された『ツユクサ』は安倍照雄が脚本書いてるなら観に行こうと劇場まで行って、月刊シナリオでシナリオも読んだ。
    『ツユクサ』は大きな事件が起きるような映画ではないのだが、等身大の人間の苦悩や人生が描かれてる作品で、安倍照雄の人柄が透けて見えるような良い作品であった。

    この著作もただ優しい眼差しで書かれているだけではなくて、本人がこういう苦労をしたからこそ書けるんだろうなと感じる本だ。
    テクニカルなシナリオ本は他の著作にもっと良いものがある。だが、シナリオというものに向き合うときにはこの本を読み返したいと思えるような創作指南本であった。

  • シナリオ関係の本を久しぶりに読んだけど、イイね。

    特にレッスン7は白眉って感じ。
    タイトルからして
    「脇目をふらずに」
    だったりする。

    こういうシナリオに限らず、どんな世界であってもいいところまで行くのに途中であきらめてしまう人がとっても多い印象だ。にもかかわらず、後悔じみたことをいう人が多いのだ※ま、僕自身もそういうふしはあるけど(T_T)
    それに対して著者はシナリオを書くのに
    「技量、才能は関係ない」
    とバッサリと言って勇気づけてくれる。

    活字の力は偉大で、例えばかつて僕も和田秀樹さんの受験本で絶対入れない、また入ることなど考えもしなかった大学に行くことが出来た。

    ということで、素晴らしい本だったね。

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