兎丸愛美 写真集 きっとぜんぶ大丈夫になる

著者 : 兎丸愛美
制作 : 塩原洋 
  • 玄光社 (2017年4月24日発売)
4.75
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784768308486

作品紹介

女性ファンを多く持つ
ヌードモデル兎丸愛美の
私小説的写真集

兎丸愛美は、2014年に写真誌などでヌードモデルとしてデビュー以来、多くの写真家が撮影を望み、彼らを魅了した。飾らない素顔とありのままの裸をさらけだし、多くの女性ファンにも支持を得ている。
モデルを始めて間もない彼女の日常や揺れ動く感情を写真家 塩原洋氏が、さまざまな角度から切り取った1冊。
若き頃の兎丸愛美が綴った言葉やショートエッセイも収録。

兎丸愛美 写真集 きっとぜんぶ大丈夫になるの感想・レビュー・書評

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  • カメラマンの塩原洋さんによる、ヌードモデルの「のらねこ」こと兎丸愛美さんの写真集。笑顔、泣き顔、拗ねている顔、寝起きの顔、変化する表情には一人の人間像が立体的に浮き出ている。これはただのかわいい女の子の写真集ではない。「このひとのことをもっと知りたい」と思わせる写真たち。兎丸愛美さんは選ばれた「特別な女の子」であり、同時にそのへんにいる普通の女の子と同じ存在でもある。ショートエッセイの後に掲載されている現在の写真は、1つの映画のエンドロールのよう。本人が「しんどかった」と振り返る時期の写真、ショートエッセイ、巻末の写真という構成が良い。

  • 水辺の女の子
    雨降りの女の子
    髪が風に踊っている女の子
    笑っている顔は隠して
    泣いている顔でまっすぐに見据えられている
    だから、内側を覗かれているような
    気になって
    見ているのに見られているみたいな錯覚
    そうこれは錯覚だよねって

    シーツの中にいる彼女の裸は
    消えそうで柔らかい
    もちろんそうだけど健康状態は良いから
    それはどんな風に思えばいいのって声がして

    湯船に浮かんでいる女の子
    雨の中で見つめている女の子
    猫が近くにやってきて同じみたいな生態系
    浴びるような痛みの先にあるような
    それってモンタージュじゃん
    この部屋で待っていて
    どこにも行けないのではなくてそこにいるから

    肋骨が見えて肌色の中に潜んでいる野生が
    機械に封じ込められていく
    でも滲み出してくるからわかるね
    わかるわけないよね
    混ざり合ってマーブルカラーの感情が
    傷つかないでいいのに
    傷つかないでいいから

    見てるのに見られてるような
    気になって
    反転するように視線の中に沈んじゃって
    触れられるわけないよねって
    触れなくていいからって
    混ざり合った色が
    逆回転して色がそれぞれに別れだして
    リバースしてはっきりとした色彩を

    肌から滑り落ちた水滴が沈みこんだみたい
    透明なそれは
    彼女の感情を纏って
    まっすぐな瞳で
    湖に分け入ってシーツの波で泳いで
    黒い瞳からもう一度生まれてく

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