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- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784768456576
感想・レビュー・書評
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幕末大好き!という人ならば西軍東軍好みにかかわらず、一回読んでおいたほうが良いと思われる一冊。良書。
長州、会津、二本松、新撰組、幕臣など、実年齢10~17歳の少年兵達の手記や回顧録を読みやすく現代語訳にしてあり、初心者でも読みやすい。子供の頃の衝撃的な記憶というのはハッキリと覚えているもので、手記も誇張する事無く生々しく、ありのままが書かれている。
著者様の【今でも会津などでは「先の戦争」といえば太平洋戦争ではなく、戊辰戦争を指す。それほど怨みは深く、心の傷が癒える事はない。鹿児島では戊辰戦争は忘れられているが、家を焼かれ、親子や兄弟、親族を失った西南戦争は130年の時を経ても忘れられない無念の戦争なのである。ここに至って、人は敗れたことや失ったことどもについては深い悲しみと無念の心が永遠に残っていく】という言葉に考えさせられた。
この本に掲載されている手記や回顧録は、大正や昭和になってからのものも多い。戊辰で戦った一人の少年兵は第二次世界大戦前まで生前しており、戊辰の戦いを目撃した8歳の子供は昭和30年まで生きていた。新史料も平成になってからも次々と発見されている。それを考えると、戊辰戦争はまだまだつい最近の事なのである。
この本はキャッキャウフフしながら読むものではない。しかし二本松藩の少年隊隊長と老年隊に激しく興味を抱いてしまった。
参考文献もちょっと読んでみようと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示