江戸の金山奉行大久保長安の謎

著者 :
  • 現代書館
2.20
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768456699

作品紹介・あらすじ

世界史を動かした偉大なる秦氏の末裔。大久保長安の実像と歴史的意義を求め、佐渡、石見、伊豆、甲斐黒川、高麗川、八王子等のゆかりの地から、秦氏の故地・朝鮮半島におよぶ広大なスケールの歴史紀行。

感想・レビュー・書評

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  • 大久保石見守長安が江戸初期に佐渡・石見・伊豆と金銀山奉行を務め、大増産を話し、特に石見銀山の名を世界にまで広めた貢献についてがテーマであるが、著者の現地踏破についての記述が中心。特に六・七章は長安の祖先という事で秦氏についての説明してで、ルーツを探しに韓国まで旅行した話が中心で、長安の人生だをもっと知りたかった私にはあまり興味がわかなかった。

  • 徳川家康の江戸開府に大きく貢献した大久保長安は岐阜にも深い関わりがある。関ヶ原の戦いでは、現地の事情に詳しい武将を起用し東美濃の制圧に貢献した。中山道の整備では大久手、細久手宿の指揮を自ら行い開設した。
    彼の謎に迫りつつ歴史探訪の旅をしてみませんか。

  • 異業種交流会「椋のつどい」で講演して頂いた専修大学教授川上隆志氏によるもの 歩いて見なければ見えない歴史もある。歩くことによる想像力がなければ、文献は読めない。史料の行間を読み、史料の欠落を補い、歴史の世界を訪ねていくことが必要だ 現代はまさに「ネットワークの時代」というふうに言われている。こんな時代だからこそ、400年前にすでにネットワークの意義を先駆的に開眼していた大久保長安という存在を、もう一度改めて見直す必要があるのではないだろうかと思い行ったのである

  • 陰謀の匂いがプンプンしやがるぜ!!

    島根の世界遺産「石見銀山」にいったので事後学習のため読了。


    日本の銀山開発の革命児なだけあって、随分と金と権力を手に入れたんだろうとおもいます。
    ゆえに、死に関わることになると胡散臭いですね。死んだら急に幕府転覆の嫌疑かけられて…とか露骨に陰謀な気がします。

    でも、家康にとっては自分の懐を温めてくれた恩人でありながら、力を持ち過ぎた目の上のたんこぶだったのかもしれませんね。

    今、角川書店の『NHK歴史発見7』を読んでいるんですが、こちらにも大久保長安の章があって、面白いです。この本を読んだならこちらもぜひ。

    __

    歴史は教訓だと私は考えているんですが、こういう人物を教育の題材に扱いたいですよね。
    田沼意次とかこの長安とか政治的に評価を曲げられていますよね。
    事実をどう見抜くか。歴史を正しく評価する力をつけるための良い題材になるよなー。

    でも腹黒い話になるから小学生には向きませんので、せめて中学生ですかね。
    でも、歴史の扱い方が中学生からは、「大きな流れとして読む」になるので、人物を掘り下げるのは難しくなるんですよね。
    でもなんとか頑張ってほしいですね。


    政治史を大きな流れで見ても、やっぱりお金という物は歴史を動かす重要なファクターです。
    人間だから賤しい部分もあるからね。お金の流れを隠すと「歴史は機械的に考えなくてはいけない」なんて観念を感じたりします。
    人間が紡いできた、時に賤しい生活の足跡。
    人間味のある歴史教育ができたらな、と最終的に思いました。

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