農本主義が未来を耕す―自然に生きる人間の原理

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著者 : 宇根豊
  • 現代書館 (2014年8月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768457368

作品紹介

経済は成長しない、もう国家には頼れない。土と共に生きる「農」の営みにこそ、未来がある。カネではかることができない自然の恵みと豊かさを自らも農に生きる人間のまなざしで描き出す。

農本主義が未来を耕す―自然に生きる人間の原理の感想・レビュー・書評

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  • 20170521 資本主義を整理しないと農本主義の理解が追いつかない。農業に経済的な要素を入れないという主張のように思えるがまだ勉強・理解不足という事だろう。もう少し深く学んでみようと思う。

  • 進歩=経済的発展=近代化と農業を対置するやりかた自体は目新しいものではないけれど、『経済』以外の目に見えない価値を、農家自身が自覚的に評価しようと主張している。ここまで徹底して『原理主義』的な、ある意味過激なまでの主張は今まで見られなかった。

    その背景のひとつが、『人は自然の中にいる』のだから、自然を部外者として利用するのではなく、中から見つめる視点が必要だという立ち位置である。だから、自然のめぐみを無限に市場化し拡大することを止め、『農業』を媒介とした自然との共生を説く。

    放射能汚染された地域の食物をどう考えるかと言う部分については、素直に首肯けない部分もあるが、それも『原理主義』としての決意表明だと思えば、賛同はしないけれど評価はできる。学ぶところの多い1冊であった。次は郷土と農本主義について書かれたものを読んでみよう。

  •  食べものの価値から自給の価値を見離し、地域の価値から家族の価値を切り捨て、生きる価値から非経済価値を排除し、天地の公益的価値からささやかな私的な価値を滅ぼした。日本国家は背丈以上の葦原となった田んぼの荒廃を防ぐことも回復することもできなかった。葦原の中、日本国家のためでも消費者のためでもない何ものかのために畦草刈りをする百姓がいる。

    『しかしなぜ、百姓仕事はこのように共同性を含んでいるのでしょうか。百姓仕事が開かれているからです。人間が自然に働きかけて生きていくとはこういうものだからではないでしょうか。この村の自然と人間の共同体は一人だけでは支えることはできないという現実的な勘定よりも、もっと深い共同の世界認識があります。それは「一緒に生きている」という共同性です。この場合の共同性は人間ばかりでなく、動物も植物も土も風も水も光も含まれます。まさに天地有情の世界です。』57頁

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