森達也・青木理の反メディア論

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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768457634

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  • ジャーナリストの矜持を感じる対談

  •  映画監督の森氏と、共同通信を経てフリーの青木氏が、もはや瀕死の態であるメディアにもの申す対談。
     昨今のメディアトップと、首相の会食の頻度に代表されるような目に余るなれ合い。死刑制度における手続きの透明性の必要や、オウム真理教事件に見られる、なれ合いとたれ流し報道への批判。
     メディアの側が切り込む姿勢から権力や同業者へ気遣う萎縮へ転じ、視聴側は同調的な思考停止に陥る。朝鮮半島、沖縄、日本の敗戦後と報道が時代と共に変わっていった様子。
     知らず、ぶれていた自分の思考軸を補正出来たような気になるのである。

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著者プロフィール

歳が10年違う、映像作家の森達也とノンフィクションライターの青木理の反メディア対談。両者とも現代社会現象の捉え方の結論は同じようになるが入り口、論理展開は全く異なる。例えばオウム事件では、森は教団の内部で撮影し、青木は公安記者として関わっている。この二人が様々な事件(オウム事件・死刑問題・公安警察・沖縄問題・安保法制など)に関わり感じたことを3日間20時間以上にわたり語り合った。そこから見えてくるものは、メディアの堕落と陥穽である。メディアにどう関わり・メディアをどう使い切るか。丁々発止は見物である。

「2016年 『森達也・青木理の反メディア論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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