ぼくの村は壁で囲まれた―パレスチナに生きる子どもたち

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  • 現代書館
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768458020

感想・レビュー・書評

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  • ノートまとめ(「世界史の中のパレスチナ問題」にまとめて)

  • パレスチナ問題の発生の経緯から、イスラエルの建国から現在までの流れ、そして現実に発生している迫害を描く一冊。イスラエルの国際法違反についてわかりやすくまとめてある、イスラムテロについて書かれた本は読んだことがあったがパレスチナについての書物は初読。これを読むとアメリカがエルサレムに大使館を移すということにどういう問題があるか、またユダヤのロビー活動がアメリカに非常に影響力を持っていること、イスラエル=ユダヤ人の国という図式はホロコーストを外交的に活用するため、イスラエルの意図的な仮面であるのがわかる。

  • 2018年4月にパレスチナに行くことにし、その前に歴史を学ぼうとある本を読んだけど、結局わかりにくいとか複雑だという印象が強かった。事実を丁寧に書くことも大切だが、問題提起があってそれについて話していくというやり方の方が人の心に響くのかもしれない。
    私が常々疑問に思っていたこと。「なぜホロコースト犠牲者の国がパレスチナ人を迫害するのか」―これに対して著者はある回答を与えていて(p.100)、なるほどと思った。
    逆に、え?と思ったところが一点。「ユダヤ人というのはもともと人種的、民族的な存在ではなく、宗教的な存在」(p.50)という記述。そう言い切っていいのかどうかは疑問。私はもともとは人種的・民族的な存在だったのではないかという印象を持っている。
    パレスチナ問題を宗教的対立とか民族的対立などととらえてしまっては問題を見誤ることになる。著者が最後の方で書かれていたことにとても共感したので抜き書きしておきたい。
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     誤解を恐れずに言えば、イスラエルという国家がパレスチナ人に対して行ってきたことは、「ホロコースト」や「アパルトヘイト」と同じように、人類の歴史に残る巨大な犯罪行為です。それを「イスラエル対パレスチナの紛争」ととらえると事態を見誤ることになります。この問題は、たった今ホロコーストのようなことが起きているとしたら、現代のアンネ・フランクが声も出せずに恐怖に震えているのだとしたら、あなたはそれを黙って見過ごすのか、という問題なのです。(p.180)
    **************************
    とにかく問題に関心を持つことがまずは第一歩。

  • パレスチナに生きる子どもたち
    その過酷すぎる現状が平易な言葉で語られる
    今まさに起きていること
    決して宗教問題ではないこと
    遠いパレスチナだけど世界の縮図
    見過ごすことは許されないのですね
    もっと知り、広めなければなりませんね
    この本もっともっと読んでもらいたいです

    ≪ 知り伝え 行動すれば 変えられる ≫

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:228.5||T
    資料ID:95170721

  • パレスチナの歴史が分かりやすく解説されていて、現状が素直に伝えられているので、公平(?)な立場で考えられる。
    確かに、宗教とか民族の問題ではない、日本も含めた国際的な問題ですね。素直に頭に入ってきました。
    分かりやすい内容なので、中高生に読んで欲しいと思いました。

  • 知らない事は罪なのだと痛感した。

  • パレスチナ問題の話。ニュース等では目にはいるが、よく分かっていないので、勉強。

    著者は言う。まず①知ってもらい②広めてもらい③活動を支援してもらいたい。
    私は①知った。戦時中ではないのに、本の戦争中のような元で生きている人がいることに心を痛めはする。が、多少の違いはあれ問題はどこにでも転がっており、私が色々な問題に手を出すのは不可能。よって①で止まってしまうというスタンスになってしまう。

    逆に私が広めたいと思う、改善したいと思うことがあった場合、どうするだろう?現代は出版しなくても情報発信の場はいくらでもある。やはりそれをやり遂げたいと思う熱量だろうかね。著者のように高い熱量を持って成し遂げたいと思う物が私には無いんだろうな。

    【学】
    ガザのように、すぐそこに物質が人為的に止められて苦しんでいるような地域は、世界のどこにもありません。

    イスラエルにパレスチナ自治区が占領されている。

    ①世界に散らばっていた、ユダヤ人が聖地パレスチナに集まろう(帰ろう)と強く思う人々がいた。
    ②第一次世界大戦中、イギリスの二枚舌外交で問題が強まる。つまりパレスチナに行きたいユダヤ人には協力すれば、土地を分割するよ。パレスチナにいた人は、現政権に反乱を起こせば、自治を認めるよと相反することを言う。
    ③一時大戦が終わり、土地分割をすると、パレスチナの人が70%も占めるのに、土地はユダヤ人と50%50%
    ④納得が行かないパレスチナ人がエジプト、ヨルダンと組んで、ユダヤ人と争うが、団結力の強いユダヤ人が勝ち、更に土地を削られ今に至る。

  • 著者の高橋真樹氏は、自然エネルギー、国際協力、国際政治などのテーマを中心に取材、執筆活動を行っているノンフィクションライター。
    私は本書を、行きつけの神田神保町・東京堂書店の平積みで目にし、迷わず即座に購入した。というのも、私は本年1月にエルサレムとパレスチナ・ヨルダン川西岸(ベツレヘム、ラーマッラー、死海沿岸など)を一週間ほど一人で旅してきたばかりで、そこで見、聞き、感じ、考えたことが、本書にまさに活字となっていたからだ。
    著者は、パレスチナの問題を「世界の縮図」とし、「黙って見ているだけでいいのか?」と我々に問いかけ、「自分にも何かできることがあればやってみたい。そう思った方にまずチャレンジして欲しいことがあります。それは、「知ること」、「伝えること」、「行動すること」です」と語っているが、私は、「知る」ために現地まで行ってしまったのだ。
    現地では、3宗教の聖地を抱くエルサレム旧市街や、イスラエルが第三次中東戦争で一方的に占領・併合した東エルサレムは言うまでもなく、本書でも取り上げられている、イスラエルとパレスチナを分かつ分離壁、そのボーダーを越えるための検問所(チェックポイント)、イスラエルがパレスチナ地域に作った入植地、ホロコーストの犠牲者を慰霊する博物館ヤド・ヴァシェム、ユダヤ人が再び全滅を繰り返さないという固い決意を語り継ぐマサダ遺跡、世俗的な人々と対立を深める超正統派のユダヤ教徒(の住む街)なども訪れ、様々なことを肌で感じた。
    本書では、一般の個人旅行者ではなかなか足を踏み入れることができない、ヨルダン川西岸やガザ地区の街・難民キャンプで今何が起こっているのかを、取材に基づいて詳しく紹介していることに加え、極めて複雑な当地の歴史・現状を、地図や写真を交えて、わかり易く整理・説明しており、パレスチナの問題をまず「知る」ためには、最適の入門書と言えるのではないだろうか。
    (自分の旅の前に発刊されていれば、大変参考になったであろう。。。)
    (2017年4月了)

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著者プロフィール

ノンフィクションライター。『イスラエル 平和への架け橋』(高文研)により平和・共同ジャーナリスト基金賞奨励賞受賞。世界70カ国以上をめぐって取材・執筆活動を行う。著書『ご当地電力はじめました!』(岩波ジュニア新書)、『観光コースでないハワイ』(高文研)ほか多数。

「2017年 『ぼくの村は壁で囲まれた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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