A4または麻原・オウムへの新たな視点

  • 現代書館
4.00
  • (2)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 21
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768458211

作品紹介・あらすじ

「オウムは日本社会に誕生した絶対的悪である」が社会の空気。そのため麻原の死刑宣告も当然のこととして、日本社会に受け入れられている。本書の筆者もオウム真理教の犯罪は当然許されるべきものではなく、裁きを受けるのは当然と考える。しかし麻原は明らかに精神を冒されているし、裁判も刑事訴訟法に則った裁判を受けたとは思えない。地下鉄サリン事件の動機も明らかになっていない。これで、噂されている死刑の執行などがあれば、法治国家とは言えないだろう。そもそもあの事件は何故起きたのか、オウム真理教とはどんな宗教で、麻原とはどんな人間だったのか。そこに一歩でも近づきたくて、本書は編まれた。巻末にマンチェスター大学日本学シニア教授で、「メディアと新宗教の相互作用の研究」をしているエリカ・バッフェリ教授の解説を付けた。死刑執行が囁かれているいまこそ、もう一度事件を検証し直したい。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 信じるものを持つということがこんなにも強い気持ちであるとは。宗教というものの持つ力を見せつけられた。
    麻原からはじまった事件を、インチキ教祖がエリートたちを洗脳し、自分の欲のためにテロを起こさせたという風にまとめてしまうことができればすっきりするのだろうか。そして、その張本人を死刑にすれば一件落着となるのだろうか。

  • 東2法経図・開架 KW/2017//K

  •  地下鉄サリンほか一連の事件で、狂信的集団とされたオウム真理教。自分自身も報道を通じて、無条件にそう思い込んでいることに気づく。
     魂の救済から始まったはずの集団は、いつの間にか殺人教団へと暴走した。
     その首謀者とされる麻原は途中から法廷での受け答えもままならず、未だ事件の動機も明かされていないらしい。
     これまで、教団内部からのドキュメンタリーを映画化してきた著者。
     麻原直近の元幹部とのインタビューを通じて、初期時代から事件前後までそんな教祖への補助線を引き、その真意へ接近を試みてゆく。

全3件中 1 - 3件を表示

プロフィール

1974年、愛知県に生まれる。
1997年、南山大学法学部卒業。1999年、南山大学大学院法学研究科修士課程修了。2003年、早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。2015年、博士(政治学)早稲田大学。
現在、早稲田大学政治経済学術院講師(任期付)。
著書:『多元主義と多文化主義の間』(共著、早稲田大学出版部、2013年)、『公共性の政治理論』(共著、ナカニシヤ出版、2010年)など。
翻訳書:A・マルガリート『品位ある社会』(共訳、風行社、2017年)、D・ミラー『政治哲学』(共訳、岩波書店、2005年)など。

森達也の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
高野 秀行
フィル・ナイト
ピエール ルメー...
三島 由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする