漂泊の民サンカを追って

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  • 現代書館
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768469026

感想・レビュー・書評

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  • 「余談ながら、M子の実の妹は昭和40年代に起きた、ある大きな公安事件の主犯の一人として起訴され、死刑判決を受けている」(p.143)って連合赤軍事件の永田洋子しか当てはまらないけれど、どうなんだろう。

  • 箕作りなどを生業に各地を流浪していた漂泊の民・サンカについて、元サンカなどからの聞き取りを元に考察した一冊。知られざるサンカの生活が明らかになっていて興味深い。

  • ★3.5
    筆者は元共同通信記者。
    三角にはきわめて批判的。
    ただし、三角同様に地名、人名に仮名が多く、他人の検証が不能。

    同じ現代書館から三角寛選集を出版している関係からであろうが、三角の著書からの引用写真が多いのが利点。

  • サンカの最も重要な生業は、箕の製造と修繕。修繕の方が大きな収入源になっていた。
    注文取りはたいてい女性の仕事だった。箕作りの道具が少なくてすみ、どれも小型なものだったので移動生活にとっては便利なものだった。
    みづくり、みつくりを地名にしたところが、静岡、福島、愛知、長野、滋賀、高知にある。いずれもサンカの箕作りに関係するのだろう。
    サンカは洞窟にも住んでいた。
    日本のジプシーと言われるサンカとは農村でよく見かける箕作り。セブリという天幕小屋を作って近辺部落の仕事を一通り済ませると、天幕をたたんで次の場所に移動するからジプシー。
    サンカは明治時代警察内部の隠語としても使われていた。金大国家ではどこでもそうだが、無籍者を許さず、そのようなものがいれば、なんとかして戸籍へいれようとした。明治国家ももちろんそう。無籍では、納税、徴兵、義務教育という国民の三大義務も果たせないから。

  • 無籍の賎民、サンカを追ったフィールドワークの集大成。

    サンカとは、農機具の一つである箕を作ったり直したりしながら村落を巡って歩く人々の総称。だが、実際には定住していた例も多いとされ、職業も様々で、その全貌ははっきりとはしない。

    ただ、戸籍に入らない、医者にも行かない被差別民がいたことは間違いない。筆者はフィールドワークによって、その実態を明らかにしていく。

    ただし、箕作りなどもう流行らないのが実情である。したがってサンカも生粋のサンカと呼べる人は少なくなっている。筆者は「なんとか間に合った」と言っているが、事実だろう。

    ただ、本としての面白味には欠ける。もう少し筆者の考察が入れば、面白いのだけれど。

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著者プロフィール

1944年生まれ。民俗研究家。 著書に、『サンカの真実 三角寛の虚構』『葬儀の民俗学』『新・忘れられた日本人』『サンカの起源』『猿まわし 被差別の民俗学』など。

「2018年 『村の奇譚 里の遺風』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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