米沢藩 (シリーズ藩物語)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784768471043

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  • 伊達家212年、蒲生郷安8年、上杉家が1598年から明治までと続く。
    蒲生時代にキリスト教が普及。
    上杉景勝時代は120万石が30万石、三代藩主綱勝の急死で半領となり15万石。
    上杉治憲(ハルノリ)、鷹山は1767年9代藩主となり、1785年隠居、1822年まで10代、11代藩主を後見し藩財政再建を行い、借金20万両あったものを鷹山の死の翌年には完済。
    生涯、細井平洲先生に師事し、興譲館を創立。
    廃藩置県(1871)により13代藩主上杉茂憲(モチノリ)は米沢から東京に移住、移住にあたり旧家臣らに14万両を与えた。1881年沖縄県令兼判事として赴任、窮乏を政府に上申するも罷免。沖縄を去るにあたり東京への遊学資金として1500円を残す。

  • なせば成るなさねば成らぬ何事も成らぬは人のなさぬなりけり
    名門「上杉」の米沢藩。上杉景勝・直江兼続の時代、会津百二十万石から、関ヶ原の戦いで、米沢に三十万石で移封。しかし嗣子が無く、忠臣蔵で有名な高家筆頭吉良義央の長子を養子に迎え(その斡旋をしたのが、会津藩主保科正之)、お家断絶は免れたが十五万石に減封。しかし家臣を捨てず極度に財政悪化。後に救ったのが上杉鷹山である。(2006年刊)
     プロローグ
     第一章 伊達家の本拠地米沢
     第二章 上杉、越後から会津、米沢へ
     第三章 鷹山の登場
     第四章 鷹山の改革
     第五章 寛政の改革
     第六章 鷹山の学問と思想
     第七章 幕末維新の米沢藩
     エピローグ

    著者は米沢市の職員(観光課長、米沢市史編纂主幹)を経て、上杉文化振興財団副理事長。通説を大きく覆すものではなく、事実誤認もあり、やや校正不足を感じる。蒲生時代は2ページ余り。鷹山の時代が長く、それ以外はさらりとしている。 
    漠然ともてはやされる鷹山の改革であるが、本書を読む事でそのあらましを知る事が出来る。一番興味があったのは、改革後の米沢藩である。鷹山の改革が成功し借金を返済した割には、幕末の活動に精彩が無い事が疑問であったが、本書によると災害が続き財政は逼迫していたという。

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