マシューのゆめ

  • 好学社
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769020172

感想・レビュー・書評

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  • 「何になりたいか、わからない」
    ならば動こう、ならば出会おう、いろんなものに。

    いろんなモノを見て、いろんな人に出会いたくなる絵本。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    ネズミ夫婦の暮らしは貧しかった。
    だから夫婦は、ひとり息子のマシューに大きな望みをかけていた。
    でもマシューは言う、
    「ぼくは何になりたいのか、わからない…」

    そんな中、クラスメートと一緒に美術館に行くことになったマシュー。
    そこでの“出会い”から刺激を受けたマシューは、その晩はふしぎな夢を見る…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    子どもには、将来こんな道を歩んでほしい。
    自分が果たせなかった夢を子どもに託すのは、実は親のエゴでしかないのですね。

    なぜなら子どもにとってのしあわせは、子どもにしかわからないのです。
    そして歩む前から「この道はしあわせな道だろうか、それとも不幸な道だろうか」と悩みすぎるのも、考えものです。

    マシューみたいに、最初にえらんだ「絵描き」の道で大成したらいいでしょうが、みんながみんな、最初からうまくいくとは限りません(苦笑)。
    でもそれでも、動くしかないのです。
    自分の人生を進むためには、動いていろいろのコト、ものに出会うしかないのです。

    悩むならまず、動きませんか。
    出会いはマシューのように、いつどこに転がっているかわからないのですから。

  • 子供のころ自分は何になりたかったのか。野球選手、天文学者、学校の
    先生、みんないろいろな夢があったと思います。
    抱いた夢を実現する人も少しはいるでしょう。多くの人はこどもの頃の夢
    を振り返って、あのころはこんな単純だったかな?と懐かしく思い出すの
    でしょうか。

    屋根裏ガラクタの中で両親と暮らすねずみのマシューは、自分のなりた
    いものが分かりません。 ある日、みんなで行った美術館で素敵な絵を
    みつけました。その夜素敵な絵の世界で友達と遊ぶ夢を見ます。
    「ぼく絵をかく人になる!」そのあとは、つまらないガラクタも素敵な色彩
    を持った世界に見えてきました。

    何気ない世界に自分だけの光の色をみつけた時、どんなに小さなこと
    でも子供たちは意味を見出すのですね。 マシューの後に続く子供た
    ちが、自分だけの色を見つけられるとよいなあ。

    ネズミのマシューがコラージュで描かれていていますが、マシューの描く
    絵は鮮やかな色彩で、楽しい絵です。レオ・レオーニの描く絵本には
    「じぶんだけのいろ」など鮮やかな色彩の絵本がありますね。

  • 内容は子どもには少しわかりにくいかと思うけれど、色彩豊かな絵の魅力はたっぷり。

    レオ・レオニの自伝的な話なのかな、とも思う。

  • 貧しい家に住んでいたネズミのマシュー。
    両親からは医者になってお金持ちになることを期待されていたけれど、まだ自分は何になりたいか分らないでいた。
    あるとき、学校で美術館へ遠足へ行った。
    絵の中には何でも描き表されてて、この中に世界はあると思うのだった。
    そして、ニコレッタという女の子のネズミと出会い、絵の素晴らしさについて語り会う。
    その夜、汚いゴミ置き場みたいな棲み処で、マシューは不思議な色合いの中をニコラッタと一緒に歩く夢を見る。
    目が覚めたマシューの目には汚い部屋も不思議な色に見えていた。
    そこで、マシューは時分は絵描きになりたいと分かる。
    マシューは絵描きになり。ニコレッタがお嫁さんになった。
    今では世界中からお客さんがやってきて、マシューの絵を見たり、買ったりするのだった。
    マシューは1枚の巨大な絵を描いていた。
    それはあの日見た夢の中の絵だった。
    みんなに題を聞かれると、マシューは「ぼくのゆめ」だと答えるのだった。

    平凡な世界が違って見える感性のきらめき。
    芸術家の才能を視覚的の表すと、こんな感じなのだろうか。

  • 絵描きになったねずみの話。

    ねずみとして描かれてるけど、まんま人間に置き換えても読める話でした。

    貧しい家庭で医者になることを期待されていた子どもが、美術館で絵の素晴らしさに感銘を受けて絵描きになる。
    親が反対したりするのかと思ったけど、そこはすんなり絵を描かせてくれるんですね。

    色が原色が多くてカラフルで楽しかったです。
    子どもも「綺麗だね!」と楽しんでいました。

  • こどもに読もうかと思ったがかなり長いので断念。母が読む。なかなか深い内容。こどもの可能性は無限大。意思を尊重してあげられる親でいたい。

  • ネズミのマシューが絵描きという夢を見つけて、そして叶える作品。子どもの時に読んでおきたかったような気がしたが、今だからこそ心に残るのかもしれない。

  • アート感にあふれ、芸術の楽しさが伝わる作品。 雑然とした風景も、見る目が変わると美しく見える。 そんなメッセージを受けた。

  • 好きなものや自分に合った生き方に気付くとこんなにも世界が変わってみえるんですね。マシューは真っ直ぐに頑張って幸せそうでした。

  • 突然絵描きになってわろた ほんで両親医者になってくれって子供に託すのな、、、

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著者プロフィール

1910年オランダのアムステルダム生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナー、絵本作家。アメリカでもっとも活躍した芸術家のひとり。作品には「あおくんときいろちゃん」「スイミー」など多数。

「2017年 『レオ・レオニ壁掛けカレンダ-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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