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- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769808114
感想・レビュー・書評
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長津湖脱出からリッジウェイの登場、マッカーサーの解任、
そして長い和平交渉を経て休戦、捕虜の送還に至るまでを描く。
非常に多面的な視点から事柄を紹介しており面白い。
ウォーカー中将の事故死や
リッジウェイの回想とマッカーサーとのやりとり、
トルーマンの苛立ちは言うに及ばず、和平交渉の仔細や、
李承晩の半島統一に対する激烈な熱意から来た
捕虜解放という造反、国連軍捕虜の人間個人としての戦い、
休戦のその時間を第一線で迎えた兵のやるせない思いなど、
極めて興味深かった。
中でも彭徳懐の回想からは共産中国が北朝鮮に対して今も見せる
「血の友愛関係」が明示されており、
現代への連続性を否が応でも感じさせる。
強いてあげるのであれば、和平交渉がスターリンの死によって
大きく転換したことはよく言われることであるが、
逆に存命中に交渉に対して挟まれたソ連側の意向、
果たした役割をもう少し詳しく知れるとよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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