ペルシャ湾の軍艦旗―海上自衛隊掃海部隊の記録

著者 : 碇義朗
  • 光人社 (2005年7月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769812616

ペルシャ湾の軍艦旗―海上自衛隊掃海部隊の記録の感想・レビュー・書評

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  • 「クウェートの油田を俺のものにしてやる」と思ったかは定かではないが、
    1990年8月1日、今は亡きサダム・フセインのイラクは隣国クウェートへ
    の侵攻を開始した。

    湾岸戦争の幕開けである。戦争自体は多国籍軍のイラクへの爆撃
    「砂漠の嵐作戦」や「砂漠の剣作戦」が功を奏して、あっけない速さ
    で収束した。

    この湾岸戦争中、「金は出しても人は出さない」と言われて非難された
    のが我が日本国である。うぅ…国民一人あたり1万円になる金額を
    多国籍軍に拠出したのに…。あ、アメリカはこれをひとり占めしようと
    したんだぞ…ブツブツ。

    さて、戦争終結後である。お金を出したのにクウェートの「サンクス・
    リスト」にも載せてもらえなかった日本。多国籍軍に参加した国々
    からも冷たい視線を受ける。

    そこで日本政府は決断した。そうだ、自衛隊だ。建前上、軍隊じゃない
    から戦闘行動には参加させることは出来なかったけれど、戦後復興の
    お手伝いなら出来るっ!

    とうに記憶から消えかかっている当時の海部内閣は決断した。イラクが
    ペルシャ湾にばらまいた機雷除去作業に従事させよう。だって、日本は
    中東にエネルギーを依存しているのだも。ペルシャ湾を綺麗にしておか
    ないと、日本のタンカーも危険な目に遭うし、「お前らもなんかしろよ」って
    騒いでいる他の国々を抑えられるかもしれない。よ~し、決めたっ!

    本書は、海上自衛隊の掃海部隊がペルシャ湾での機雷除去作業を
    追ったドキュメントである。

    遠洋航海以外では初となる海外派遣である。訓練では勿論行っている
    ことだが、実践となるとプロ集団もいささか勝手が違う。機雷がないに
    越したことはないのだが、仲間の掃海艇が既に発見しているのに、
    自分の掃海艇だけがひとつも発見出来ないことに焦りを見せる
    艇長がいる。

    気温の高いなかでの長時間の作業、加えてイラクが火を付けた
    油田からの煤煙。隊員たちを悩ませたのはそれだけではない。
    ペルシャ湾のハエと蚊は、ちょっとやそっとじゃ死んでくれない。

    ハエ叩きとハエ取り紙の需要が高かったって…。大変だったんだ
    ろうなぁ。

    こんなこぼれ話ばかりではなく、きちんと自衛隊の行動の記録を
    追い、隊員たちへのインタビューも豊富だ。

    読みようによっては自衛隊礼賛と受け取れるけれど、こういった
    活動が国際社会で評価される基準になるんだろうな。

    尚、「サンクス・リスト」に日本を入れてくれなかったクウェート
    だが、東日本大震災の際には無償で原油を提供してくれて
    いる。有難う。

  • 大事な話なんだろうけど読みにくいったらない。

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