大正時代―現代を読みとく大正の事件簿

著者 :
  • 光人社
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769812746

作品紹介・あらすじ

新興の明治と、激動の昭和に挟まれて、眠れる獅子の時代に解き放たれた国民は、おおらかな、気さくな大正の時代を生きる。にんげんのドラマ。外圧に踊らず、自分の足で大地を踏まえ、自分の意志を持ち、一時代を築いた「真」の日本人たちの記録。

感想・レビュー・書評

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  • まだ100年もたっていないのにずいぶん昔に感じる時代。もうすこし文化面のことが書いてあるかとおもいきや、政治史的なものが大半。
    ただ、昭和天皇が大正天皇在位中に摂政についた理由だとか、甘粕事件のこと、デモクラシーの成功と民衆の変化、まだまだ暴力で政治を変えようとする発想が渦巻いている様子など、華やかな時代として描かれることが多い大正時代の本質を改めて勉強した気分になった。
    佐藤賢一と池上さんの対談の中にもあったが、大衆がデモによって政治を変えることに成功したという体験、大衆を無視できなくなってくる政治家という近代の構造ができあがったのはまぎれもなく大正なのだと思う。
    第一次世界大戦をはさんで、激しいインフレにより好景気に突入する日本経済。米騒動という名もない主婦が引き起こした暴動。日本が新しい時代、近代に対応しようと身をよじらせていた時代なのだと思う。
    本書最後に、昭和の大戦に走らせた芽はこの時代に芽吹いていたのだという指摘。全くそのとおりだと思う。

  • 大正時代ってどんなだろ、とはじめに興味を持った時に手にとった本でした。
    読み終わって、もっと興味が持てました。
    わかりやすく、楽しく書かれています。


    大正、明治や昭和に比べたら何だか影薄ですよね。もったいない!と思える、その魅力がこの本を読むと伺えるのではないかと思えます。

  •  大正時代を取り上げた本は他にも色々ありますが、中でもこの本はお気に入りの部類です。何しろ大正という時代に起きた出来事をきちんと追っていながら、きちんと雰囲気が伝わるから。
     雰囲気重視だと情報量が減る、情報量にこだわると雰囲気が伝わらない。……でも、この本は両者のバランスを比較的きちんと取れているんじゃないかと思うのです。少なくとも私は満足したから。

     大正に起きた重要な出来事、原首相や西園寺さんの話、天皇の動向、文化人の動き、そんなところが丹念に追われています。出だしの「大正だー!」という新聞社のくだりも好き。オープニングシーンのつかみはばっちりでした。
     政治家や天皇側にちょっと偏っていて、庶民の動向に比重が少ない印象もありますが、これはそういう本だと思って読めばそれでいいと思う。何でもかんでもフォローしきろうと思うとやっていけないしね。民俗文化まわりは別な本で調べます。大正という時代を総括的に、でもちょっと上にいる人たちの視点で、いい感じに追えている本だと思います。

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