陸軍と厠 知られざる軍隊の衛生史

著者 :
  • 潮書房光人新社
3.71
  • (2)
  • (2)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 39
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769816669

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「陸軍と厠」というタイトルではあるが、前半は明治から昭和初期にかけての一般の日本のし尿処理と便所の構造の変遷を、後半は旧日本陸軍における衛生管理、便所設営に関する細則を述べたものとなっている。当時の条文など資料を列挙していくスタイルなのでお世辞にも読みやすくはないし、読んでいて楽しいものではないが、書かれている内容はとても興味深い。戦前、下水道が設置されていた地域でも各戸の便所は汲み取り式が多く、汲み取ったし尿をマンホールから下水に投入していた話とか知らなかったし、太平洋戦争中、急ごしらえで設営された軍需工場などに向けて新たに設計された処理便所が当時「決戦便所」「大東亜決戦便所」などと呼称されてという話も面白い。

  • めったにない貴重なデータの数々。

  • タイトルからもっと軍事的な知識にウェイトを置いた内容かと思っていたけれど、半分以上は江戸~昭和にかけての民間のトイレや屎尿処理なんかに関する内容だった。データ、法令や図面、写真などを時代ごとに紹介することに力を入れた、「当時を知る資料」としての本。「何か面白い読み物あるかな」で本を探す人よりも、「戦前(戦時中)を舞台に話を書きたいけど当時の生活ってどうだったのかな」などという人にとってとてもいい資料だと思う。(個人的には好奇心から読み物として楽しんだ。昔の生活の話なんか大好きなので。陸軍の「厠の使用方法の教育」に「上厠中は、喫煙や歯磨きをしたりせず、また隣の者と会話したり、詩吟や歌等を唄わないように注意する」なんて書いてあったりして、こういうの読むの好き)

  • 江戸時代以降のトイレの歴史が法律を中心に述べられている。
    明治維新以後、衛生的な近代都市に東京がなっていく様子がトイレから見えてくる。

    少し、誤植が気になった。今、校閲のレベルが落ちているのかもしれない。
    P47L3「府溶解性」は「不溶解性」
    P55最終行「正棲息」は広告文の引用なので、本当に正しいのか?
    P60L6の「各層」は「各槽」

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

軍事法規研究会顧問。
潮書房光人社刊行の著書に『日本本土決戦―知られざる国民義勇戦闘隊の全貌』(2015)、『写真で見る海軍糧食史』(2014)、『日本の装甲列車』(2013)、『写真で見る日本陸軍兵営の生活』(2011)、『写真で見る日本陸軍兵営の食事』(2009)、『激戦場 皇軍うらばなし』(2006)『もう一つの陸軍兵器史―知られざる鹵獲兵器と同盟軍の実態』(2004)がある。

「2015年 『陸軍と性病 花柳病対策と慰安所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤田昌雄の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ロレッタナポリオ...
ウィリアム ソウ...
デイヴィッド・J...
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×