- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769820031
感想・レビュー・書評
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撃沈されるところから始まる珍しい戦記。
類書があまりないので面白く読めた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
船を沈められてからカッター三隻で三百マイル離れたフィリピンを目指す海軍軍人195人の実話。
著者は次席将校で、指揮を執った先任将校やその他の軍人、航法やら何やらを書いてておもしろい。
有事の際の指揮とはいかにあるべきかとか、そういった面で学ぶところ大な本です。 -
4769820038 329p 1993・1・10 ?
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・フィリピン沖で沈没した戦艦名取の乗組員200名弱が、3艘の短艇で300マイル先のフィリピン海岸まで2週間かけてたどり着いた。
・絶望的な状況の中、青年将校の見せる統率力は美いと思えるほど。今の社会にこんな力のある20代がいるだろうか。
・今の幹部自衛官達も、当時の将校のような自覚と責任、統率力を持っているのかなぁ。当時は将校に対して世間も完璧に理解をしていただろうけど、今は自衛官に対してそうじゃないよね。そう考えると同じものを求めるのは酷なのかも。
・短艇上で航海士が見せる知識は素晴らしい。漂流する時の備えが少し出来たよ。
・数名の士官で200人近い兵卒を相手に、良く反乱が起きなかったもんだ。統率力と信頼が完璧にバランスした一例。
・しかし良くたどり着いたな。2週間漕ぎっぱなしですよ。乾パン1日2枚ですよ。
・著者の連想も楽しい。ポリネシア民族を思ってみたり、故郷の山や川を思ってみたり。このあたりの愉快と思える位の柔軟性は凄い。
・天文航海法に興味を持った。かなりの事が天体と地球の相対運動で割り出せるんだな。 -
フィリピン沖で沈没した軽巡洋艦「名取」の生残りの200数十名が、短艇でフィリピンの陸地まで自力でたどり着くまで、様々な困難を乗り越えて行く話し。極限状態の漂流生活の中、軍人としての規律や統制の取れた行動を維持しつつ、兵員の中で各々の得意分野を活かした生活風景など、とても読んでいて普段の生活にも役立てられる内容がいっぱいの一冊でした。
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