Uボ-ト入門: ドイツ潜水艦徹底研究 (光人社ノンフィクション文庫 383)

著者 :
  • 潮書房光人新社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (645ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769823834

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  • 乗組員の士気の維持、精神状態を高く保つ方法を知りたくて本書を紐解く。日本軍(特に旧海軍)とはひと味もふた味も違う。まず、乗艦前に一週間の健康治療の実施。性病、毛じらみ、湿気による皮膚発疹、関節病の治療を行う。また、長期間の閉所密閉空間での乗員の緊張状態を考慮し、娯楽も用意。例えば、蓄音機(レコード)を艦内放送に利用したり、周辺国から流れるラジオ電波を受信し、艦内放送として利用している。また、乗組員内で特定のテーマ研究活動に従事、あるいはトランプ・ボードゲームの類や本・レコードの準備をして航海に出たそうだ。

  •  ドイツ潜水艦――いわゆる「Uボート」――について,広域かつ詳細な知識を得ることが出来る良著である.
     読者は本書を通読する中で,ドイツ潜水艦の黎明期であるプロシャ海軍時代から始まり,第一次世界大戦,ヴェルサイユ体制下の戦間期,そして第二次世界大戦に亘って,これが如何に活躍したかを,技術・兵装・作戦・運用・乗員など,極めて多角的な視点から俯瞰することができる.また,図表も多く,巻末には簡単ながら各艦の艦歴表も収録しているので,資料的価値も高く,副題にある『ドイツ潜水艦徹底研究』の名に恥じない一冊となっている.しかしながら,惜しむらくは,本書には重大な問題点が一つある.それは,明らかな校正・推敲不足である.単純な誤植は枚挙に暇がないが,文章もどことなく欧文脈で読み難い.600項超の大著(しかも,文庫本書き下ろし作品)であるし,参考資料が全て英文・独文書籍であること,また,内容の良さなどを勘案すれば多少は容赦したくもなるが,良著だけに極めて残念であり,爾後の改善を願うものである.
     なお,本書で取り扱わないドイツ水上艦に関しては,同著者の『ドイツ海軍入門』が本書の続編的作品として存在するので,関心のある読者には一読をお薦めしたい.

  • タイトル通り、Uボードに興味を持つ人への入門書籍の決定版。いちばん手軽に入手でき、かつ、広汎な情報を網羅している。読み応え十分。

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