護衛空母入門 新装版: その誕生と運用メカニズム (光人社ノンフィクション文庫 451)
- 潮書房光人新社 (2013年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769824510
感想・レビュー・書評
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[評価]
★★★★☆ 星4つ
[感想]
同じ商船改造空母でも日本と英米では目的が異なったということ
日本ははじめから正規空母の補助を行うことが目的で英米は大西洋での船団護衛が目的になっている。ただし、アメリカは上陸支援や航空機輸送など多様な任務に使われたようだ。
イギリスが使用したカタパルトを設置のCAMシップ、飛行甲板を設置した商船MACシップ辺りは当時の日本でも簡単に用意できそうだったな。
日米で商船改造空母の活躍に差がでたのは油圧カタパルトの有無が原因だったようだ。結局のところは日本の基礎技術が原因ということになんだろうな。
ここから学ぶべきことは技術力が国家の命運を左右することがあるということと、技術力があっても運用に失敗しては元も子もないということかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二次大戦中に大活躍し、終結後は他の兵種に取って代わられた護衛空母。
技術革新の短い過渡期に、サンショ小粒でピリリと辛い活躍をして以後、舞台から去ったため、あまり興味を持たれないが、この本を読むとその重要性を理解できる。
そして、アメリカ、イギリスがカタパルトのお陰で大いに活用できたのにそれがなかった日本はそこまで有効利用できず、陸海軍の仲が悪いため、陸軍の空母など、苦肉の策のようなものが生み出されていったことが対照的だ。 -
太平洋と大西洋での護衛空母運用の違い、日本とアメリカでの建造能力・建造技術の違いなど分かりやすい。