失敗だらけの船の歴史: 発達過程で生じた33のエピソード (光人社ノンフィクション文庫 721)

著者 :
  • 潮書房光人新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784769827214

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  • テーマ史

  •  古今東西,船舶にまつわる33のエピソード。技術発展に関するものから数奇な運命をたどった船の話まで幅広い。結構マイナーな話が多くて,タイタニックとか,元寇とか,鄭和の大艦隊とか,そういう有名どころは他に委ねたのか収録されてない。
     いくつか印象に残った船。
    ・エジプトからオベリスクを丸ごと運んだクレオパトラ号。曳航索が切れて漂流してしまったが幸い別の船に発見されてイギリスに到着。
    ・登場が早すぎた大型蒸気船グレートイースタン号。ほとんど活躍することなく,繋留されたまま老朽化。解体の際に造船時行方不明だった作業員が37年ぶりに白骨死体で発見。
    ・二次大戦で兵員輸送に徴用されたクイーンズメリー号。超大型かつ快速で,ジグザグ航行で護衛の軍艦と併走していたら,そのうちの一隻に乗り上げて相手を切断。

  • 船は未だ理想形まで余白が残っている事を教えてくれる1冊。近現代を中心に、船の進化の過程で消えていった「奇形」の物語。エピソードが多い分、一つ一つはこじんまりとまとまっています。逆に言うと食い足りなさも少々…。

    中国が開発している自国産空母の話は、専門家らしい視点で冷静な分析をしてありました。脅威であることは事実ですが、恐怖に駆られてはダメですね。

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著者プロフィール

大内建二(おおうち・けんじ) 昭和14年、東京に生まれる。37年、立教大学理学部卒業後、小野田セメント株式会社(後の太平洋セメント株式会社)入社。中央研究所、開発部、札幌支店長、建材事業部長を歴任。平成11年、定年退職。現在、船舶・航空専門誌などで執筆。「もう一つのタイタニック」で第4回海洋文学大賞入賞。主な著書に「海難の世界史」「日本の航空機事故90年」成山堂書店がある。

「2020年 『WWⅡ 商船改造艦艇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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