失敗だらけの船の歴史: 発達過程で生じた33のエピソード (光人社ノンフィクション文庫 721)
- 潮書房光人新社 (2012年1月31日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784769827214
感想・レビュー・書評
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テーマ史
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古今東西,船舶にまつわる33のエピソード。技術発展に関するものから数奇な運命をたどった船の話まで幅広い。結構マイナーな話が多くて,タイタニックとか,元寇とか,鄭和の大艦隊とか,そういう有名どころは他に委ねたのか収録されてない。
いくつか印象に残った船。
・エジプトからオベリスクを丸ごと運んだクレオパトラ号。曳航索が切れて漂流してしまったが幸い別の船に発見されてイギリスに到着。
・登場が早すぎた大型蒸気船グレートイースタン号。ほとんど活躍することなく,繋留されたまま老朽化。解体の際に造船時行方不明だった作業員が37年ぶりに白骨死体で発見。
・二次大戦で兵員輸送に徴用されたクイーンズメリー号。超大型かつ快速で,ジグザグ航行で護衛の軍艦と併走していたら,そのうちの一隻に乗り上げて相手を切断。 -
船は未だ理想形まで余白が残っている事を教えてくれる1冊。近現代を中心に、船の進化の過程で消えていった「奇形」の物語。エピソードが多い分、一つ一つはこじんまりとまとまっています。逆に言うと食い足りなさも少々…。
中国が開発している自国産空母の話は、専門家らしい視点で冷静な分析をしてありました。脅威であることは事実ですが、恐怖に駆られてはダメですね。
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