幸福な王子―The happy prince 【講談社英語文庫】

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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784770022509

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  • オスカー・ワイルド『幸福な王子』だけでなく、私の大好きな『わがままな大男』も、まことに美しい『ナイチンゲールとばらの花』も所収だし。これらが英語で読める。「講談社英語文庫」って捨て置けないぞ。単独で、あるいは翻訳(やその記憶)と突き合わせながらまちがいなく堪能できます。☆以後は個人的余談ですからご容赦を。この本が届いて喜んでいる私に、家人が「ワイルドって誰だっけ?」と。「幸福な王子とか大男の庭とか、あ、そうだ、ドリアン・グレイは、サロメは!?」などと説明しましたが、反応芳しくなし。「街の中心に王子さまの像が建ってて、それは金箔で眼がサファイアで剣の柄はエメラルドで、そこにツバメが飛んできてね……」とバカみたいに説明しました。「……あぁ、どんどんいろんな人に宝石をやっちゃう話だったね」……、ま、そうなんだけど。そいでね、ツバメは南に帰れないの、帰らないの、サファイアの眼がなくなった王子さまのために傍にいて話してきかせるの、街の様子を。だけどさ、南に帰る時季を逃したツバメは寒さでコトンって転がり落ちるの、王子さまの足元に。そのとき王子さまの中では鉛の心臓が裂ける音がしました、ってさ。神様がね、天使に、あそこから最も美しいものを持ってきなさい、って命じたら、天使は、真っ二つに裂けた王子さまの鉛の心臓と一羽のツバメの骸を天に持ち帰りました、っていう、乱暴にいえばそんな話。ちょっと、知らなかったっての?今さらなんでこんな説明しなきゃいかんの?私のほうが説明しながらすでに号泣寸前って、それってどういうこと。。。。ま、いいか。「ワイルドって誰?」って、そういう人がいてもいいんだ。私はワイルドの文章を原語として味わったことはほとんどなかったので、これを愉しもうと思っています。あー、それから。ワイルド『サロメ』を知らない・味わったことがない、というのは、ひょっとしたら、あなたと私の決定的な違いかもしれませんね。違いが悪い、と言ってるつもりもない、つもり、だけど。

  • なんだか、すきなんです。

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著者プロフィール

1854年アイルランド・ダブリンに生まれる。19世記末の耽美主義文学の代表的存在。詩人・小説家・劇作家として多彩な文筆活動で名声を得る。講演の名手としても知られ、社交界の花形であった。小説に『ドリアン=グレーの肖像』戯曲に『サロメ』『ウィンダミア卿夫人の扇』回想記に『獄中記』などがある。1900年没。

「2022年 『オスカー・ワイルド ショートセレクション 幸せな王子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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