男性神話

著者 :
  • 径書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784770500960

作品紹介・あらすじ

〈強姦、そして従軍慰安婦……〉侵略戦争下、日本兵士たちの性行動を解明し、今も変わらぬ日本男性の性の真相をえぐる。

感想・レビュー・書評

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  • 彦坂 諦さん、すてき。もうずいぶんお年なのだろうけれど。日本人の無意識に染み込んだ価値観と戦おうとしている姿に敬服する。

    【所感】
    思うに、中国における日本兵の強姦(及び略奪・虐殺)は、当時の日本という国の汚物、排泄物。
    ほぼ同一民族という同質民族の中での、封建制度、家父長制度という土台。女性蔑視の土壌・アジア他民族蔑視の教育。その上に、天皇中心の(よって、個人の意思不在の)空虚な組織。戦争遂行という非合理な判断の抑圧は、その円の周辺に影響し、下等な道徳観念の爆発の結果、この不幸が生まれたのだろう。

    人々は、それぞれが自由で尊重され、経済的な豊かさ、こころの豊かさを享受しなければならない。

    私は、そのメカニズムを理解しなければならない。

  • 兵士たちはなぜ「慰安所」に行ったのか、なぜ現地の女性を集団強かんしたのか。男性たちの心理を文学評論家の彦坂さんが描き出しています。「性欲に関するもろもろの神話」現代でも強固に存在しているのでは。

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著者プロフィール

一九三三年生まれ。戦中・戦後の一時期を中国で過ごす。帰国後は東北大学で日本史、早稲田大学大学院でロシア文学を専攻。木材検収員や技術通訳などをしながら「ある無能兵士の軌跡」(全9巻 柘植書房)を刊行。『男性神話』(径書房)では「軍隊慰安婦」問題を男性の側から提起した。『餓死の研究』(立風書房)、『女と男 のびやかに歩き出すために』『無能だって? それがどうした?』(梨の木舎)、『九条の根っこ』『文学をとおして戦争と人間を考える』(れんが書房新社)、『亜人間を生きる』(「戦争と性」編集室)、『クオ・ヴァディス? ある愛国少年の転生』(柘植書房新社)など多数。

「2022年 『令和から共和へ 天皇制不要論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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